【拡散マーケティング】劇場公開60日後29.99ドル映画配信後の映画館ビジネスモデル




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大手映画会社が30ドルのレンタル事業を発表–ついに映画館は滅亡へ

四大スタジオ(20th Century Fox、Sony、Universal、Warner Bros.)が、有料のオンデマンドビデオサービスを来月DirecTV上で、”Home Premiere”という名前で開始する、と発表した。対象は、劇場封切りからわずか60日後の映画だ。レンタル料金は30ドル。

DirecTV to Launch Premium VOD Service this Month

米DirecTVとハリウッドメジャー(20th Century Fox、Sony、Universal、Warner Bros.)は、まさに映画館とビデオ・セル&レンタルのほんのわずかな市場をサテライトで埋めようと画策しているようだ。

2011年04月から、米DirecTVは、劇場公開後60日(2ヶ月後)を経た映画を、米DirecTVのネットワークから29.99ドル(¥2489)でオンデマンドで視聴できるようになる。

また、ハリウッドレポーターによると、米コムキャスト、米VUDUも同様のサービスを展開するという。

これは、もう

1.映画館

2.オンデマンドレンタル・セル

3.DVD Blu-rayレンタル・セル

の流れを確たるものとしそうだ。

「オンデマンドレンタル(視聴のみ保存なし)」には、NetFlixやAppleTVのような2.99ドルという従来のDVDレンタルをネットワークに置き換えたものがあったが、今回の公開後60日後、29.99ドルという価格戦略が登場すると、2つの事象が今後考えられるだろう。

ひとつは、DVDやBlu-rayの価値の目減りだ。そして、もうひとつは、もっと高い価格で、映画館と同時に公開するという手法だ。

 Blu-ray陣営は、すでに、DVDとBlu-rayをセット販売するなどして、Blu-ray=高品質=高価という戦略を変換し始めている。

※映画「アバター」は他にもいろんなバリエーション展開がなされているが、アイテムが多すぎて、どれを顧客が選んでいいのかわからない市場になってしまった。

現在はDVDでいつかはBlu-rayという顧客設定での販売だ。しかし、この戦術はBlu-rayのインストールベースをさらに遅らせ、価値までも下げている。

現在のBlu-rayは、「DVDよりも安くて=高品質」でなければ、DVDからの転換スイッチは、まったく加速しない。

アメリカでのBlu-rayプレイヤー所有率は家庭全体の10%、日本で15%程度なのだ。さらに、販売シェアは、DVD 92%、Blu-ray 8%
http://blog.fantasium.com/archives/2008/08/06-230234.php

VHSからDVDへの変換は、メディアのパッケージが変わっただけでなく、

1.保存場所と

2.高画質と

3.ランダム再生

と3つの利点があった。しかし、スタンダードDVDからBlu-rayの違いは、たったのひとつ。

1.高画質の向上

だけでしかない。 しかも、その画質の向上がネットワーク側の猛進で、ダウンロードやストリーミングに切迫されている。DVDよりも安くて高画質ということを戦略的に訴求しなければ、Blu-rayプレイヤーのインストールベースは増えないどころか、ネットワークプレイヤーにその座をゆずりわたしてしまうことだろう。

CD、DVDと巨額の特許ビジネスで稼いできた、ソニーとフィリップスの過去の成功体験経がBlu-rayビジネスでは「イノベーションのジレンマ」を引き起こしている。

 

そして、

2つめのもっと高い価格で、映画館と同時に公開するという手法

は、映画館の興行主と完全にコンフリクトするが、今回の60日後公開でも、もう十分にコンフリクトしている。映画ビジネス全体がリュミエール兄弟の興行型から、エジソンのキネトスコープ型私的視聴に変化しているのかもしれない。

高価なパッケージを個々に作るよりも、安価で人を集めて映画を興行してきた時代が116年間も続いてきた。しかし、2時間という時間を、自分の側が、映画館に合わせて視聴するというスタイルは、もう時代が違うのかもしれない…。

さらに、家庭にあるハイビジョン大型ディスプレイでは、スクリーン投影でなく、自発光のディスプレイで視聴できるので、場合によっては映画館以上の解像度で視聴できる。

また、techcrunchが指摘する、「ベビーシッター」、「駐車」、「映画のチケット」、「ポップコーン」、「ソーダ」の関連ビジネスのコスト。デートであれば、さらに「食事代金」まで。それが自宅で、せいぜい「ピザの宅配代金」くらいでまかなえるのだ。

ボクは映画はやはり、映画館の「映画に専念できる2時間」で鑑賞したい。適当にHDRに録画されている映画でもいいが、やはり、しっかり見ようとする概念が違う。しかし、一回限り、約30ドルとなると、しっかり見ようとする概念は映画館と同じかもしれない。

一方、映画館では、さらに二極化しており、さらにグレードを上げるサービスが登場している。

映画×食事でチケット4倍 米パサデナ 映画館”おもてなし”
http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/usbiz/post_1828.html

ゴールドクラスシネマズ
http://www.goldclasscinemas.com/tour-gcc.shtml

米国で8店舗展開

日本のワーナーマイカルのGOLD CLASSは+500円
http://www.warnermycal.com/event/gold_class/index.html

それ以外に、変わった価値としては、このような外出することで得られる価値を付加したサービスだ。

映画館で出会い系サービス カナダ ”Click at a Flick(映画館でクリック)”
http://nicemeets.com/taiken/archives/001000.shtml

また、共同購入によって、映画館の募集型貸切も可能となっている。いろんな企画が人数さえ集まれば企画できる。

映画専門クーポン共同購入 ドリパス http://www.dreampass.jp/

『REDLINE』大音量で福岡上陸!? リクエストにお応えして掲載実現!

 これらの事象を見ていると、映画館自身が装置産業としては終焉を迎えており、新たな工夫を余儀なくされているともいえる。

映画館の次世代のテーマは、「おでかけ」と「リアルなつながり」なのかもしれない。

「おでかけ」することには、どれだけネットが発達しても、価値があることだ。さらにおでかけにコストをかけられる人は、さらにコストをかける傾向がある。むしろ富裕層はおでかけ、デジタルな貧乏人は巣ごもり消費という構図なのかもしれない。

映画の黎明期、労働者層の貧乏人は、ニッケルオデオンという映画館に向かい、富裕層は舞台の生の演劇へと向かった。価値は、コストのかかる生のエンターテインメントに向かい。

装置産業としてだけの映画館は、アップグレードした自宅がきっとライバルとなることだろう。

同じ巣ごもりで機器を操作するのに、3つのボタンと60個のボタン。

どちらのほうが操作しやすいか…は一目瞭然だ…。

https://i0.wp.com/farm6.static.flickr.com/5106/5584267822_f685cb0157.jpg?w=880

 



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