「がん余命」と言う名の「生存期間中央値」よりも「生存曲線」を医者は患者に見せるべき

がん患者には「生存期間中央値」としての「余命」を宣告するよりも、レアなエビデンスによる各ガンの部位別の「生存曲線」を見せたほうが、患者が傾向と対策を考えることができる。

まずは、早期発見すればするほど対策が打てることは明確だ。苦しんでお金をかけて「闘病」するかどうかは、人生に対する価値観で変わる。

公開されている生存率データベース

全がん協加盟施設の生存率共同調査
全がん協生存率
https://kapweb.chiba-cancer-registry.org/

(施設別生存率)
http://www.gunma-cc.jp/sarukihan/seizonritu/index.html

保険金にかけるより検査に投資

まずは、がん保険にかけるお金で、検査をすべきだろう。

すい臓がんでも9,000円で早期発見が可能だ

5年以内の死亡率1位 すいぞうガンを9,000円で発見する方法
https://4knn.tv/pancreatic-cancer/

肝臓がんの原因とされる肝炎ウィルス検査は無料
https://4knn.tv/examination-for-hepatitis-virus/

そして、何よりも、たった一つの検査を鵜呑みにすることなく、別の病院でも検査(セカンドオピニオン)、できれば三箇所くらいの病院でサードオピニオンを受けるべきだ。

余命といわれる生存期間中央値

生存期間中央値
【仮名】せいぞんきかんちゅうおうち
【原文】median survival time

診断または治療のいずれかが行われてからの期間で、既知の疾患を有する患者の半数において、生存が認められるないし生存が期待できる期間。臨床試験においては、生存期間中央値が治療の効果を測定するひとつの方法となっている。


ある治療方法を行った時の患者さんの数が101人いたとします。生存期間の短い方から長い方に順にならんだ時,ちょうど51人目の方の生きられた期間が生存期間の中央値となります。この場合は3年です。
http://minds.jcqhc.or.jp/n/public_user_main.php

闘病と無闘病どちらが得策か?

❏抗癌剤治療を行なった患者グループでは、生存期間中央値は6ヶ月、
❏無治療で経過を診た患者グループでは4.5ヶ月でした。
❏「抗癌剤治療を行なった方が、無治療でいるより1.5ヶ月長生きできる」というデータが出ています。
❏抗癌剤治療を行なっても半分の患者さんは、残念ながら6ヶ月以内に間違いなく死亡する
❏無治療でも、半分の患者さんは4.5ヶ月以上生きていることが出来る、ということにもなります。
❏24ヶ月生きることが出来た患者さんは、抗癌剤治療グループで416名中28人(6.7%)。無治療グループでは362名中16名(4.4%)でした。
❏肺ガンの治療成績は、1995年のこのデータよりは進歩して、生存期間中央値で無治療よりは、3~4ヶ月程度の”長生き”が可能にはなってきています・・・・

❏切除不能の膵ガン患者さんで、5-FUという抗癌剤を使った時と、ジェムザールという抗癌剤を使った時の治療効果の差を見たものです。
❏ジェムザールを使った患者グループで生存期間中央値(MST)は5.7ヶ月。
5-FUのグループで4.4ヶ月でした。
❏ジェムザールのグループの方が、生存期間中央値(MST)で1.3ヶ月長生きできることになります。

❏現在、ほとんど全ての種類のガンで、さまざまな治療法に対する、このデータ、すなわち生存曲線が出されていますが、それが患者さんに知らされることはほとんどありません。
❏これらのデータは、患者さんが、ご自身の治療法を決定する上で、極めて重要な判断材料になるはずです。
❏これらの非常に貴重なデータは、日本では患者さんのためのものではなく、お医者様だけのモノになっているようです。
❏エビデンスといわれる、信憑性の高い実際のデータを患者さんが知ってしまったならば、「辛い思いをしても、僅かな延命効果しかない、いわゆる標準的な抗癌剤治療など、受けたくない。」と考えてしまうであろうから、
患者さんには真実は伏せたまま、標準的な抗癌剤治療を勧める…
❏ある治療を行ったならば、「それによりどれくらいの恩恵を受けられるのか」、すなわち、ガン治療の場合、「その治療によりどれだけ長生きできるのか」、ということは、患者さんが、その治療方法を選択する上で極めて重要な判断材料になるはずです。
❏生存期間中央値(MST)について確認して、それに納得したならば、治療を受けるようにされるべきだと考えます

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