『ポケモノミクス』の勝者はAppleとGoogle、そして『ポケモン・ホイホイ』

なんといっても、pokemonでのアプリ内課金の30パーセントは、アプリのプラットフォームであるAppleとGoogleが利益を獲得できる。ここの胴元ビジネスの最大の効果だ。
今や3割が高いと思う人は少ない。今まで流通から製造までに7割もかかっていたからだ。

同時に、『ポケモノミクス(ポケモン経済)』として考えた場合、今後、国内1,000万人ユーザーへの有料課金よりも、「ポケストップ」というアイテムが得られるポータルとしてのジオデータ上の、設置料金のほうが大きいだろう。
いわば、ユーザーを店舗にまで「ポケストップ」で誘引できる「ポケモン・ホイホイ」としての機能だ。そして、今後はポケモンだけでなく、円谷プロキャラクターや、アンパンマンや戦国武将など、コンテンツレイヤーをそれぞれの国のキャラクターで覆うことも可能だ。

もちろん、Googleの本当の目的は、「ポケモン・ホイホイ」で動いているトレーナーやエージェントがどんな活動を行っているのかのデータを収集し続けている。
GoogleMapや、ストリートビュー、自動運転、AI、VR、ロボット、今後のビジネスに直結しやすい、リアルなジオデータ上に、Googleアカウントの属性がどんな生態系で行動して、何を検索し、なんのアプリを入れているのかを365日モニタリングしているのだ。

『ポケモノミクス』の最終的な勝者は、Appleでも任天堂でもpokemonでもなく、Googleだ。


http://storialaw.jp/blog/1886


❏「スマホゲームはこれまでは『BtoC』、つまりは企業が消費者から収益を得るモデルでしたが、ポケモンGOは『BtoB』で企業が企業から収益を得られるのが画期的です。人を動かすインフラとして、ポケモンGOを利用したいと考える企業は続出するでしょう」

❏「ポケモンGOの国内ユーザーが1000万人として、100人に1人がマクドナルドに行けば10万人。1人当たりの客単価が300円とすれば、一日に3000万円、年間約110億円という巨額の増収効果になります」

❏「今後は、『食べログ』などに広告を出していた外食系がポケモンGOへの移行を考えるでしょう。ネット広告の市場規模約1兆円のパイを大きく喰っていくのです。

❏イオンが『週末の特売日に来店すれば、レアなポケモンが登場する』との提携戦略を打ち出せば、イトーヨーカ堂も追随せざるを得ない。同じことはJALとANAの間で起こり得るし、そうなればJRも黙ってはいられない」

❏世界の広告市場は50兆円規模なので、その1割でも5兆円の売り上げが見込めるが、実はポケモンGOのビジネスモデルはそこにとどまらない。さらに多くの儲けを稼ぐ「仕掛け」も準備されている。「どういう人がどういう街を歩いてゲームをしているか。今後はそうしたビッグデータがどんどん溜まっていくので、このデータを使った新規ビジネスができる商業施設などを運営する企業へのマーケティング支援や、販促イベントをやりたい企業へのコンサルティング事業もやるでしょう」

❏「これからは、LINEなどの機能もポケモンGOの中で実現できる。メールやメッセージをポケモンが届けたりするわけです。ポケモンGOは人の流れを変えられるので、極端なことを言えば、どこを流行る街にして、どこを流行らない街にするかも決定できる。そうした機能を利用した新しい不動産業も可能です」

❏「今期の課金売上高を1000億~1300億円と仮定すれば、まずその3割はグーグルとアップルに決済手数料として入ります。残りをポケモンGOを開発した米ナイアンティックと株式会社ポケモンの2社で分け合う。

❏任天堂はポケモンの利益のうち出資分の32%を収益計上する形で、それは金額にして今期60億~80億円ほどになる」

❏「任天堂はすでに『ポケモンGOプラス』という機器を発売予定。今後ユーザー数が2億人に膨れ上がり、そのうち2割が購入すれば、約200億円の営業利益になる」 今期の年間予想利益が450億円なので、その半分を稼ぎ出すほどの巨額だ。

❏「ゲームを長時間やるためにスマホの携帯用バッテリーを買い、外を歩き回るためスニーカーを新調し、ゲーム途中でレストランに入って外食をする。ポケモンGOのために外出する人が500万人いて、彼らが一日2000円を出費すれば、一日100億円の経済効果になる

❏「ポケモンGOの類似ゲームとして、ガンダム版、キティちゃん版などが出てくれば、それがまたポケモンGOと同じような経済効果を生む」と言う。

情報源: ポケモンGO、誰がどうやっていくら儲けているのか プレイヤーは1億人、経済効果は10兆円!? (現代ビジネス) – Yahoo!ニュース