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なでしこジャパンに学ぶ「奇跡」の起こし方


なでしこジャパンに学ぶ「奇跡」の起こし方

なでしこジャパンの優勝は、日本に大きなメッセージを与えてくれた。久しぶりに、どのテレビ局もポジティブにこの凱旋出演を伝えている。

思えば、311以降、ネガティブなニュースしか日本には流れていなかった…。

終りのない原発問題。菅政権へのバッシング、殺人事件、訃報…と続く中、芸能ゴシップに興味を抱く心情でもない。そろそろネタ切れの時の動物ネタが登場しはじめたニュース不毛の時に、ようやく、明るいニュースとなった。しかも、日本国民全員が喜びを共有できる!

ただ、明るいニュースだけでなく、最後の最後まであきらない気持ちの大切さを日本国民全員に教えてくれた奇跡的なゲームである。

なによりも、PK戦で笑っている監督などボクは、今までのサッカー観戦人生で見たことがない!。ボクはこの瞬間、絶対に勝てると感じた。

監督に笑ってPKを見送られる選手たち。どれだけプレッシャーがなくなるか…想像してみてほしい。それでなくてもPKは実力ではなく運である。PK戦はジャンケンと同じようなものだ。それで勝敗を決めるのだから、最後の最後は運が支配し、奇跡を起こす。

では、奇跡を起こす、運はどこからくるのだろうか?

アメリカは、日本とではなく、ずっとプレッシャーという自分の中の敵と戦っていた。
実力では、男子と女子の差のようなゲームだった。
技術スピードでは、圧倒的な差がある。しかし、なでしこには、チームワークと運が見方をした。
なでしこはピュアに戦っていた。

サッカーを楽しんでいる。プレッシャーよりも、喜びに満ちたプレイをしている。決勝までこれた事に対して感謝している。常に謙虚なプレーで、監督の言葉を信じてきている。
アメリカには勝って当然という空気があった。22戦やって負けたことのない国ジャパンとのゲームだからだ。当然、そのデータに裏付けられた自信と根拠があった。しかし、その自信と根拠を運は嫌った。
なでしこには「アメリカには勝てないかもしれないけれども、負ける気もしない」というメッセージをはなっていた。

まさかの4強進出に、順決勝、そして、優勝。
大人と子どものような体格差。ホーム国、ドイツでのドイツ戦。ドイツに勝ったら、ドイツの分まで勝ってほしいというホームの願い。延長に次ぐ、延長。スウェーデン戦での足を投げ出しての川澄のゴールと大ループシュート。決勝で見せた1点差のおいつき。あきらめかけるところだが、1点差はなんとでもなる。サッカーの2点差は地獄だが。いくつもの偶然のようなポイント。絶妙な澤選手のゴールへの嗅覚。まさに神技のようなプレイであった。
相手ゴールキーパーの回復タイム中に、「ニアでいきます」という相談ができ、澤が、後方から走りこみ、ニアで右足外側での角度を変える薄いタッチは、奇跡的に、ワンバックの胸にあたり、さらに角度を変えてゴールへと吸い込まれた。
奇跡的なゴールだ!

誰もここまで期待していなかったにもかかわらず…。
男子W杯では、いつも期待しては裏切られ、ギリギリのところで復活し、なんとか少しづつ結果をあげていた。
しかし、なでしこは、いきなり世界最高峰というポジションに偶然たった。いや、立たされたのだ。
これは、日本が幾多もの困難を抱えても、最後まであきらめるなという神からの贈り物だ。

なでしこたちには、ぜひ、早めに東北に慰問にいっていただきたい。彼女たちの笑顔は、原発問題や避難所問題の鬱積した問題から、きっとみんなを勇気づけるヒントを与えてくれることだろう。

ドイツから朝9時に帰国して、深夜の番組までのテレビ出演。選手の疲労は、最大級だろう。
しかし、なでしこは、底抜けに明るい。
奇跡の起こし方は、この笑顔にあるのだ。
笑顔はどんな危機にもどんな事態にも、運を呼びこんでくれる。

選手の誰かが、監督に対して「監督の直感には根拠がある」といっていた。
いや、直感が根拠を凌駕しているくらいすばらしい監督だったと思う。

これで、女子のサッカー熱が上がり、男子を凌駕していくことだろう。
これからは、男性よりも素晴らしい女性プレイヤーが登場してもおかしくない。
サッカーはそろそろ、性差や体格差で分類できない時代の幕開けかもしれない。



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