印刷媒体は対話性と参加性がないから死ぬ, 出版はすべてデジタル化しコンテンツは単なる導管になる

印刷媒体は対話性と参加性がないから死ぬ, 出版はすべてデジタル化しコンテンツは単なる導管になる

http://j.mp/zKOGgG    by tech crunch

TMZ

Buzzfeed

HuffPo

日本の新聞社にはできないことだらけ…。

とくに、テクノロジー面においては、社内で書ける人間がおらず、すべてアウトソーシングである。

ニュースではなく、ハイテクコラムを書ける、もしくは理解できる役員をおくべきという特に、第7のオーダーは、日本においては、まったく理解されないだろう。

一応、耳の痛くなる役員は絶対にここを見ていないので、再度ここでも、この大事な話を共有しておきたい!

 

1. 現実を直視する:

– 紙の上の印刷媒体やそれらのPC画面からの提供は、それらの読者の高齢化が進む。

– デジタルの新興企業たちがオーディエンスをつかみつつあり、新聞や雑誌の今のそれほど熱心ではない読者を奪っている。

– 印刷物に依存する出版企業のコスト構造は、やがて維持不可能なものになる。

– 新しいテクノロジがコンテンツをさらに日用品化し、オーディエンスを…印刷出版では対応不可能なほどに…細分化している。

– 印刷物出版企業の社内的なデジタルイノベーションは、存在しないか、実行不可能か、または時代遅れだ。その最大の障害は“いちばん偉いのは編集者”というエゴ、そして今現在の収益源(購読料、広告)への固執だ。

2. スタートアップのように考えよ

資金に困っていないスタートアップのようにものごとを考え、会社の資金の独断専行的な流用を行う。こせこせ心配することをやめて、その資金の一部で新しいアイデアを育てる(たとえばニュースの個人化の実験を開始したWashington Postのように)。暇な時間を有効活用する。最初からデジタルでなければならない、デジタルでこそ生きる(==対話性参加性のある)製品やプラットホームを考案し、既存読者層のそちらへの移行を促す。すべてを自分の才量でやろうとせず、外部人材を活用する。なにごとも、アグレッシブにやること。

3. スタッフの再教育とコスト構造の抜本的リストラを

組織内の役職構造や費用構造に厳しくメスを入れ、無駄で無意味な人や出費を切り落とす。ほとんど何もやることのない管理職〜中間管理職を廃止する。社内の全員が、何か(例: 営業)をする人、何か(例: 読者参加的新サービス)を作る人でなければならない。良質な編集者を、良質なクリエイターに変身させよ。彼らは、今までの仕事が単調すぎて、本来の能力を発揮できなかっただけだ。仕事に、自分の創造力を注ぎ込ませよ。デジタル技術に詳しい元気な新人を、彼らの補佐として付けよ。独断的プロジェクトを進めるとき、全社のOutlookデータベースを削除する。そして、会議をせずにいきなり始めること。何かをやるタイプの人は、自動的に自分のやるべきことを見つける。逆に、急にやることがなくなった人は、クビにせよ。最近あなたの会社を買ったばかりで、経営と業務の抜本的大掃除を考えている人たちみたいに、行動せよ。実際に買われてしまってからでは、遅いから。

4. テクノロジはコンテンツをサーブする道具ではない

テクノロジを、コンテンツを読者に届けるための手段と考えるのは、時代遅れだ。テクノロジとコンテンツは同一物(同一の対話的参加的サービス)の、二つの側面であるにすぎない。時により、場合により、どちらかの側面、または両方が、読者を喜ばせ参加を誘う。

5. 会社のWebプラットホームを更新せよ

出版社のWebサイトを見ると、そもそもWeb(にできること)に無関心なものが多い。コンテンツとページビューだけを重視し、しかし消費者から見れば静的で、くすんでて、魅力のないページが多い。今では、サイトを生き生きとした魅力的なものにする技術がたくさんある。あなたのサイトを、もっと開けたものにしよう。楽しくて、読者とのより深い関係を築けるサイトを作ろう。たとえば、Lewis D’VorkinがForbesのために作ったページを見たり、彼が書くものを何でも読んでみよう(LewisはAOL時代の私の同僚だ)。あるいはWashington PostのMarcus Brauchliが担当している一連の製品を見よ。忘れてならないのは、デジタルの世界では生きて呼吸しているアプリケーションを作ること、雑誌や新聞の単なる再出版や“再化粧”ではないことだ。

6. 編集や制作部門にオーディエンス情報を伝えよ

検索やソーシャルなチャットなどは、オーディエンスを見つけるためのチャネルだ。編集長のデスクトップには、オーディエンスの声を聞くためのステーションを置け。リアルタイムのリビューにおけるオーディエンス間の論争や、トップ記事の評判などが編集者たちにつねに、インターネット/デジタル世界のバイオリズムを教えるようにせよ。オーディエンスが何を望むか、どんなコンテンツに入れ込んでいるかを、学べるはずだ。出版のプラットホームにおいて機械学習とビッグデータの分析を展開し、メタデータやタグ付けなどを動的に調整して、SEOとコンテンツディスカバリを向上させよ。

7. デジタル製品のエキスパートを役員に加えよ

貴社の未来はデジタルにあり、そしてデジタル思考は会社の最上部から始まる必要がある。デジタル製品のエキスパートと言ってもそれは、従来的なCTOやCIOではなく、テクノロジをクリエイティブに使ってデジタルなユーザ経験を作り出せる人、編集制作部門にそのような機能性を持たせられる人だ。その世界で最高クラスの人を招聘し、優秀な編集者たちと一緒に仕事をしてもらって、会社のビジネスの姿を変えることが重要だ。そのようなチームこそが、未来への道を切り開ける。印刷出版の世界の慣行に縛られていない外部人材を探せ。トレンドを読むことができ、デジタル世界で創造と実行ができる天性の能力を持っている人を見つけよ。同じく重要なのが、優秀で機敏性に富むテクチームを編集制作部門に雇用し、彼らをやる気にさせることだ。また彼らには、全社員向けのWeb教育もやってもらおう。

8. 編集者とライターと読者のあいだの壁を壊せ

とりわけ重要なのが、編集者や寄稿者にブロガーのように仕事をしてもらうことだ。透明性とアクセス性を重視せよ。それが、オーディエンスの信頼と密着性を獲得する道だ。ライターたちを、ソーシャルメディアの不協和音のまっただ中に、突き落としてあげよう。大新聞社大出版社のジャーナリズムを変貌させて、単なる記事を書くことから、フォロワーのオーディエンスを築くことにも意識を向けさせる。自分の作品へのトラフィックを増やすための、責任を持たせることが重要だ。これまでのような、単なる書きっぱなしは厳禁。

9. あなたのこれまでの最愛の資産であるコンテンツを、最終目標ではなく何かを達成するための通貨と考えよ

それはオーディエンスをドアのところまで連れてくるための方法であり、あなたのビジネスの本番は彼らの参加(エンゲージメント)として、より大規模にそこから始まる。自問してみよう: コンテンツは導管だが、そこを通ってくるオーディエンスは、これから何をするのか? 彼らがあなたの製品にエンゲージメントしたら、それ以降、彼らにどんな価値を与えられるのか? それは、こんなことであってはならない: 別の記事を読ませる、旧コンテンツのデジタルライブラリを検索させる、そのページをプリントさせる…。重要なのは、サービス体験であり製品体験だ。ユーザの参加によって自動的に成立し活動を維持するプラットホーム。そこでオーディエンスがトライし共有し、そして愛するための何を、あなたは提供できるのか?

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