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comScoreが今日(米国時間6/14)発表した調査報告書によると、ソーシャルネットワークサイトのユニークビジターは前年比で6%増加した。またこの調査が あらためて確認しているのは、2012Q1における最速成長のソーシャルネットワークがPinterestであり、Pinterestはユーザの平均購買力でもLinkedInに次いで2位となっている。
以下のグラフ等は、comScoreが今日(米国時間6/14)行ったウェビナー“State of the U.S. Internet”(合衆国のインターネットの現状)で使われたもので、調査報告書そのものはcomScoreのWebサイトで来週公開される。その中でcomScoreは、ソーシャルネットワークの動向に加え、モバイル、オンライン広告、およびeコマースについてもその傾向を詳細に分析している。
合衆国のインターネット人口
最初に見せられたのは、世界のインターネット人口に占める合衆国のインターネット人口の比率とその推移だ(下図上左)。1996年には合衆国が世界のインターネット人口の約2/3を占めていたが、2012年ではわずかに13%だ。もちろん合衆国のインターネット人口が減ったわけではなく、この間も大きく増加しているのだ。なのに、今やたった13%。ユーザのエンゲージメントも、増加している(平均アクセス時間が10年で9%増…下図下)。
(RSSで読んでる方へ: この記事は図表がとても多いので、クリックスルーして見ていただきたい。)
ソーシャルネットワーキング
Pinterestの成長は、ユニークビジター数(下図青線)と検索エンジンからのクリック数(下図水色線)で示されているが、どちらの測度でもPinterestが最速の成長率だ。2012年5月の前年比成長率は4377%(40倍弱)である。その間のほかのサイトの成長率は、Twitterが58%、LinkedInが67%、Tumblrが168%、Facebookが4%だった。ただし率ではなく絶対数では、Facebookがダントツに多い。Pinterestのユーザは、ほかのソーシャルメディアのユーザに比べて物をよく買う(下図下左)が、企業はまだPinterestのうまい利用方法を見つけていない。
モバイル
モバイルユーザの調査結果からは、2014年にはモバイルのインターネットユーザがデスクトップのインターネットユーザを数で超える、と予言されている。スマートフォンのユーザは前年比47%増で1億670万人、合衆国のモバイル人口の45.6%だ。Androidのスマートフォン市場におけるシェアは51%、前年同期(2011年3月)では35%だった。
タブレットとスマートフォンの両方を持ってる人は前年比で308%増(約4倍)。スマートフォンを持っていてタブレットも持ってる人は、スマートフォンユーザのほぼ25%、前年同期では8.9%だった。
スマートフォンの成長により、モバイルでデジタルブックや雑誌を読む人が増えた。スマートフォンユーザの15%が2012年3月にはそうしている。そしてその38%がAmazon.comのアプリ、19%がGoogle、16%がB&NやiBook、eReader.comのアプリが11%だ。
eコマース
eコマースに関しては、2012Q1における上位はAmazon、Apple、Walmart、Target、Netflix。ユニークビジター数が前年比で大きく伸びたのはAmazonで、増加率は30%近い。月間ユニークビジター数では、Amazonがトップ、次位がAppleだ。
ネットショッピングは物理店の売り上げに負の効果を与えている。物理店で品物をチェックして、買うのはネット、といういわゆる“ショウルーム効果(showrooming)”の影響も大きい。今回のcomScoreの調査では、物理店で下見をしてからネットで買った人は、回答者の35%だった。都市部ほどその傾向が大きく、また年齢層別では、この買い方をしている人の50%が25-34歳の層だ。ショウルーム効果の犠牲になる品目のトップは、消費者電子製品とアパレルだ。
オンライン広告/ビデオ
2012年3月のオンライン広告主のトップはAT&T、Microsoft、Experian、State Farm、そしてWeight Watchersだった。その中でAT&Tはダントツの90億インプレッション、同社の予測では2012年のオンライン広告は18%近く増える。
ネット上のかなり長めのビデオコマーシャルも視聴数が徐々に増えているが、まだそれほど大きな広告費収入には結びついていない。2012年3月では、合衆国のユーザが視たビデオはのべ454億本、視聴者一人につき平均243本だ。前年比では、33%増加している。