http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1207/25/news106_3.html
「大きなミスを犯してしまった」――楽天koboに何が起きたのか
楽天の本間毅執行役員のコメントがさっそく掲載された。
本間さんといえば、長年、ソニーで電子ブックを担当してきた人だから、楽天のこの人の人選はベストだと言える。
このITmediaの記事は、企業の真摯な態度を表明するとてもいい記事だと思う。
不具合で困りはてるkobo touchユーザーにとっては、胸のつっかえがスルリと和らぐ記事でもある。
また、楽天側のサポートセンターが24時間になるなど、対応も素早い。
http://kobo.faq.rakuten.ne.jp/
0120-228-442 (受付時間:24時間/365日)
最新のアプリもデスクトップアプリ3.0.2になっている。
ボクのは、3.0.1のままで、アップデート方法はわからないが…。
さて、青空文庫の書籍はいくらでも無償で読めるが、やはり最新の電子書籍を読みたい。
そこで購入したのが、三木谷さんの「たかが英語!」だ。
この本は面白い! 三木谷さん視点での英語公用語に対してのアプローチがよくわかる。書評はまたの機会に。
しかも電子書籍だと800円だ。
普通のアコースティックな本で購入すると、1050円だ。
紙本から76%の価格設定。
この250円くらいの差だと電子書籍もありだと思う。1050円の新刊でもブックオフで下取りは150円程度だ。スキャンしてもらってPDFにしても100円かかる。
いっそのこと、印税等をチャラにして、koboの販促を考えて、kobo 10万台達成までは無償バンドルにすればよかったと思う。そもそも、楽天という会社の啓蒙本であり、グローバル化を目指すヒントが満載なのだから、「たかが英語!」のバンドルは今からでもありだろう。「たかがkobo!」ではないはずだ!
日本語の書籍の数が圧倒的に少ない場合は、まずはハードが普及していることが、一番重要なところだ。
ハード普及の一番最初で、けつまずいたのだから、そこは思い切り、挽回に入らなくてはならない。
三木谷さんの本はすべて無償!くらいの奮発でこの最初のとまどいを払拭すべきだ。
さて、実際の使い心地であるが、ひと通り、kobo touchの操作を覚えてくると、すごく快適になってきた!
視認性が高く、レスポンスもいい!何よりも軽い!安い!(ボクの場合は第一世代のkindleとiPad2と比較している)。
書籍としては、ほぼ新書と同じぐらいの軽さだ(192g)※タニタKD179で計測。カタログスペック値は185g
この軽さと炎天下の直射日光でも読めるという点が、iPad2で電子書籍を読む場合と決定的に違う
iPadは屋内での自炊したPDFリーダー端末として使う。
道路でも快適に片手で読書が、しかも日本語で読める。
まさしく、求めていた環境である。
あやうくkobo touchの操作に夢中になり、クルマにひかれそうになった。電子書籍で死んだ人の第一号にならなくてよかった(笑)。
紙の本との違いは、ページをそのまま開いたままで読書をサスペンドできるところだ。
紙の本ではない特徴だ。ページを開いたままで、いつでも読書を再開できる。ふとしたパソコンの再起動時や、mountain Lionのインストールの間もキーボードと手の間にkoboを挟んでおいて読書ができる。このサイズならではの活用だ。
防水ではないが、風呂でも読書が楽しめる。シャッフルや音に反応すると、ページがめくれるような機能が欲しい。もちろん防水もだ。
ユニークなのはページ数でなく、既読パーセンテージで表示される点だ。
フォントサイズを自由に変更できるkoboではフォントのサイズによってページ数は変化するので、ページ表示そのものが無意味であるからだ。
これはいいアイデアだ。
悔しいかな、老眼のはいったボクは読書にはシニアグラス、いやリーディンググラスが必要だったが、koboでは全く必要がなくなった。これだけでも読者がかなり快適になった。
デフォルトでは、「モリサワリュウミン」となっているが、これでは、細くて読みづらい。
オススメは、「モリサワゴシック MB101」だ。
これで、文字の大きさをあらわす+を2から3回タップすれば、十分なサイズになってkobo touchが、格段と読みやすくなる。
そして、koboの左上の歯車をタッチすると、ダイアログが現れ、その中の左下をタップすると、各種の【設定】が登場する。【ヘルプ】を押しても、何かお困りですか?と尋ねられて、
を表示されるだけだから、まったく【ヘルプ】になっていない(笑)
【設定】の上から5番目に【読書設定】がある。
そして、デフォルトのページめくりの設定を右端の次ページを最大化する設定にしてみた。
すると、画面の半分以上を押せば、次ページへ行けるようになった。
これは便利である!
電子の本なのに一番左をタッチするというのは、左手で持ちながらだと右手を一番遠くに伸ばすことになる。
紙の本をめくるにはそうするしかなかったメタファーだが、電子書籍では不要だ。縦書きの次ページはkindleのように左右どちらにでもついていて欲しいくらいだ。
順調に順番どおりに、読書していくのは問題ではなかったが、何度か前を読み返したくなって戻ったりしていくうちに、順番がギクシャクしてきた。
ページ数がないので、電子書籍上で迷子になりはじめたのだ。
そこで、画面下のホームから目次を使って読み始めたら、ページの順序がメチャクチャになってしまった。そうなると悪夢だ。
「たかが英語!」の「第三章 英語は仕事(37%既読)」の扉から、いきなり、次のページが途中から、始まり、ページが飛びまくるのだ。
ノンブルというページナンバーがなく、迷子となりながら、本を読む。
文脈になんだか、既視感があるところを41%と68%の既読を、行きつ戻りつする読書だ。
これは、最悪な読書体験だ。
原稿用紙を机に落として、それを読みながらひろい集めるような読書となった。
こんな読書の体験は生まれてはじめてである。
本間執行役員にお願いだ。
このレイアウトが崩れてしまう「読書設定」のタッチレイアウト機能は、ぜひともすぐに直してほしい。
もしくは、楽天の三木谷さんの「たかが英語!」がたまたまそうなのだろうか?
[追記]
koboの設定では見落としていたが、この写真を見て、ハタと気づいた!
矢印が一番右だけが、逆方向を示している。
それが原因で、ページが逆さにくりあがっていくから読みづらかっただけだった。
お騒がせしました!失礼しました。
できれば、もうすこしkoboの画面だけでも、逆パターンを差別化しておいていただければ、こんなに戸惑うこともないと思う。
矢印→の向きひとつ違うだけで、電子書籍では迷子になるということを身を持って体験してしまった。
サポートの近藤様にも、ご迷惑をおかけしました!