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「積んどく」ができない電子書籍の弱み
電子書籍になって、良い事は山ほど増えた。
もう、書棚にある重たいハードカーバーの本をカバンの中にいれて、出かけようなんて考えることは皆無となった。
しかし、書店で電子書籍は、買えず(販売しているところは稀だ)、紙の印刷本(アコースティック)書籍を購入してきてしまう。
書店での良書との出会いは、新刊本では問題ないが、少し古いと、一生出会えなくなってしまう。
だから、ついつい購入してしまう。
特に、神保町あたりでは、どっさりといろんなのものを仕入れてしまう傾向にある。
それは、紙の印刷物が、読まなくても、積んだままの、「積ん読(ど)く」が可能だからだ。
読んでいない本の山々は、人生の知識余白というスペースなのかもしれない。まだ「これだけ読む時間がある」と自己主張してくれている。
そして、電子書籍マーケットでは、希少価値というコトバが存在せず、潤沢価値なので、売り切れるということもない。だから、今、購入する必要もないのである。
たとえ、購入したとしても、現在の電子書籍での持っている書籍の閲覧性では、どれも非常にプアである。
このまま、電子書籍で1000冊も購入したら大変なことになるのがわかる。どれだけタップしなければならないだろうか。または、非常にうちずらいキーで一冊づづ検索するしかない。
まったくもってトホホな状態である。
その点、楽天はキャンペーンなどで50%オフで電子書籍なのに、「積んどく」と同じ環境を生み出させているのが非常に上手い!
出版社も著者も売れないで100%よりも、50%にダンピングされても、売れたほうがいいにきまっているからだ。
電子書籍の未来は、どれだけ「積んどく」させるかにかかっているともいえる。
電子書籍市場からの「積んどく」への攻略は、売上を伸ばし、電子書籍の価格を下げる一つの分水嶺となることだろう。