3Dで作成された仮想空間の「Second Life」が12月14日に200万人の登録ユーザーを迎えた。
しかし、2ヶ月以内にアクセスしている人数は80万人程度、オンライン上では1~2万人というところが「SecondLife」の実際の人口密度である。
最近では企業の進出が続き、IBMにいたっては、2007年1月より新規事業創出(Emerging Business Opportunities)と呼ばれるプロジェクトとして正式にこの仮想空間でのビジネスに参入するという。
実際に、IBMのSecond Life内に訪れてみると、蒸気機関車に乗って、島内を案内してくれるというサービスがあったりするが、お世辞にも天下のIBMが新規事業として取り組んでいる事業とは、いいがたいほどのお粗末なものであった。しかしである。このSecond Lifeという海のものとも山のものともわからぬ空間に対して、正式に取り組もうとしている姿勢は評価に値するだろう。ビジネスモデルが見えてから参入するのでは遅すぎるからだ。
NISSANのSecond Lifeではコマーシャルで動画が流れ、強引にURLを表示するが、ToyotaのSecond Lifeでは新車を試乗したり購入できたりする。実際にボクは300リンデンダラーでScionの新車を購入した。
SonyBMGMusicEntertainmentにいたっては、まだ何も存在していない空間ではあるが、ビルの中でこれから展開される何かに期待はさせてくれる。
これらの企業たちの簡素で味気のない空間は、インターネットの一番最初の企業ホームページを見る感覚に非常に近い。
会話のほとんどが英語なので、Chatをしているだけでも、英語脳は鍛えられるのかもしれない。日本語版がまもなく登場するらしいが、せっかくのこの世界的につながった仮想空間で日本語によるファイヤーウォールを作ってしまうのは少しもったいない気がする。インタフェースと解説本だけでも日本語で提供できれば意味があることだろう。
この仮想空間でのリンデンダラーという通貨が実際のドルと換金できるようになっているからだ。
月額ユーザーが支払う9.99ドルで月額1200L$(リンデンダラー)がもらえるので、換金すると2740L$=US$10となる。およそ半額での換金となる。
日本でも株式会社ジップサービスが2,500L$ = 1,000円で、http://www.gipservice.com/
換金してくれるようになったので日本でもこの仮想空間で生活をする人が登場するのかもしれない。
実際に簡単な3Dソフトを作れる人ならば、写真をもらってアバターを生成するビジネスや、初めての人向けにこの世界のガイド役をやることなどいろんなビジネスが考えられる。
今はまだ、12年前のインターネットの世界と同じで、ようやくHTMLを覚え始めた頃と同じ状況だ。このSecond Lifeの仮想空間でリアルビジネスに参入するチャンスはいろいろあるだろう。
もちろんSecond Lifeで、一番、最初に儲かるのは、ハイスペックなハードウェアを必要とするため、インテルとnVIDEAであることは間違いないだろう。