まもなく春節(旧正月)を迎える中国の消費者をターゲットに、バーバリーが新発売したおなじみのチェックのマフラーには、中国人が好む「福」の文字が赤で入っている。値段は5750元(約11万円)だ。このマフラーの写真がネット上に公開されると、中国のネットユーザーは「安物っぽい」「大量に出回っているコピー商品と変わらない」「中国人受けを狙ったんだろうが、まったく品のないデザインだ」と酷評した。
だが、このマフラーは実際には中国人消費者に好評で、発売と同時に完売となっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150203-00000005-rcdc-cn
漢字の「福」がデザインされたマフラーが完売という。
一部のユーザーからは不評らしいが、欲しい人が11万円の価値を認めているのであれば問題ないと思う。
しかし、これがブランド力の低下に繋がる可能性は大いにある
。問題は、売れれば何でも行うということは、すでにブランドとはいえない。国別ドメインごとのライセンシーによる販売も、ブランドとしては、どうだろうか?
日本におけるバーバリーとは長年、三陽商会製のコートの事であった。いまや、Appleに移籍した、アンジェラ・アーレンツの仕掛けた直販ルートのおかげで、2015年7月からは直営となる。
「バーバリー・ロンドン」「バーバリー・ブルーレーベル」「バーバリー・ブラックレーベル」も今年でなくなる。
そんなバーバリーというブランドは、ブランドの価値を再度定義中という、ところなのではないだろうか?
これを良しとして、何度も中国向けの評価が別れる製品を投入することにより意見は別れることだろう。
時に、経営者は、短期的な経営で、投機的に短期に売上を上げて、売り抜けを考える役員すらいるはずだろう。すでにファッションブランドは、コングロマリット企業で多く形成されている市場なのだ。
同様に、フェラーリなども、「高価」というブランドがユーザーによって再定義されているようだ。
オーストラリアでは、マクドナルド・デザインのフェラーリ430スパイダーがデリバリーしてくれる。これも、ユーザー側の戦略があればありだろう。しかし、メーカーとしては、あまり好ましくないイメージだ。
http://magazine.vehiclenavi.com/archives/1567
よっちゃんイカのフェラーリもあったという。
そして、キティちゃんのテスタロッサもありだ。
お客様の自由だろう。
しかし、ブランドとは、メーカーやボードメンバー、製造者、社員、そしてそのブランドを愛するユーザーなどが、共に醸し出す文化なのだ。それを勘違いしている人たちが非常に多いのが残念だ。