http://www.telegraph.co.uk/finance/newsbysector/mediatechnologyandtelecoms/media/11762931/Best-aspect-of-the-Financial-Times-sale-is-the-price.html
【追記】日経による記事
日経、英FTを買収 ピアソンから1600億円で読者数で世界最大の経済メディアに
日本経済新聞社は2015/07/23日、英国の有力経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)を発行するフィナンシャル・タイムズ・グループを買収することで同社の親会社である英ピアソンと合意した。8億4400万ポンド(約1600億円)でFTの全株式を取得する。
ピアソンが50%出資する英経済誌のエコノミストは今回の買収対象には含まれない。
【買収理由】
FTは世界有数の経済メディアとして影響力を誇り、ビジネス界におけるブランド力に定評がある。日経は英文媒体Nikkei Asian Review(NAR)を中核に、アジアを中心とするグローバル情報発信に力を入れている。両社は記者、編集者をはじめとする人的資源や報道機関としての伝統、知見を生かし、世界に例のない強力な経済メディアとして社会的な責任に応えていく。
【世界一のサブスクリプション?】
日経とFTの組み合わせは、世界のビジネスメディアで大きな存在感を示すことにもなる。
電子版の有料読者数(合計93万)は米ニューヨーク・タイムズ(NYT、91万)を抜いて世界トップになるほか、新聞発行部数はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、146万部)の2倍強になる。
※いやいや、日本語の読者が39万人の日経電子版と英語のFT.comをあわせて93万の世界一は乱暴すぎる。
【業界構図の変化】
紙媒体を持つ世界のビジネスメディアは「日経・FT」とWSJを傘下に持つダウ・ジョーンズ(DJ)の2強体制に集約される。通信社では米ブルームバーグの存在も大きく、3つの勢力がグローバル市場でせめぎあう構図になる。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ23I65_T20C15A7MM8000/?dg=1
ピアソンは教育市場にフォーカスするという
570億ドルのNews CorpのWSJ買収がそれでも目立つ
8億4400万ポンド(約1600億円)
ん!!なんと!
日経新聞、英フィナンシャルタイムズ誌を1600億円で買収ワールドビジネスサテライトで報道
72万人読者で1,600億円???なんと、1読者あたり22万円。
電子版は全体の7割を締めるというこのビジネスモデルに日経は未来を見据えたのか?
日経新聞、英フィナンシャルタイムズ誌ft.comを1600億円で買収
発行部数の勝負でないことは明確
「日刊スポーツ(186万人)」の半分も発行部数がないFT.com(72万人)紙媒体は21万6,000人だ。
◯日経の463万5000部の4.6%の紙媒体読者数だ。
おっと、最近では、312万3,380部に落ち込んでいるではないか!
すると、6.9%の紙媒体読者数だ。
日経電子版のビジネスモデル
総ビジター数における有料購読率hは4.6%
日本の発行部数は「押紙」もあるので、読者数とは一致しないが、圧倒的に部数の勝負ではない。
ユニークなのは、朝日新聞は40万部、読売新聞は60万部 一年で読者数が減っているというのと同じレベルの72万人なのだ。
読者減が5万部規模から、10万部規模、そして40万規模というのは新聞社にとって、有料電子化というのは悲願なのである。
しかもft.comは電子版は21%増の約50万4000人と、全体の7割を占めているため、紙の読者は21万6,000人しかいないというのが、日経新聞のフィジカルコストを抑えて、生き残るための戦略投資としか思えない。
今までの新聞を底座さえしてきた新聞配達店舗やチラシ広告とかどうなるのだろうか?
むしろ新聞は、ポスティングのラッピングペーパーとして、週に一度無料で宅配するチラシの包装紙にしたほうがよくないか?
日経新聞の売上に対する買収比率の1600億円は?
なんと、経常利益の9.1年分!! そこまでしてft.comを買収した価値は何だ?
この図版からもわかるように、日経は朝日新聞に負けず劣らず優秀な企業だ。しかも、総資産が、3299億円
日経の保有総資産は、約3,300億円なんと資産の48%(1600億円)を投じる価値がFT.comにあったのだろうか?
それだけ電子版で世界に参入しないと新聞はヤバイということなのかも…(汗)。
世界の経済誌市場へ電子化のノウハウを使うのか?
しかしながら、ft.com のサーモンピンクの誌面。有料ばかりのポップアップページ。これらの電子化ノウハウでどこまで対応できるのか?
日経電子版に期待するいくつかの事
http://knn.typepad.com/knn/2014/05/%E6%97%A5%E7%B5%8C%E9%9B%BB%E5%AD%90%E7%89%88%E3%81%AB%E6%9C%9F%E5%BE%85%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%84%E3%81%8F%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%81%AE%E4%BA%8B.html
日経電子版のフリーミアムビジネスモデルによる販促アイデア
http://knn.typepad.com/knn/2014/04/idea%E6%97%A5%E7%B5%8C%E9%9B%BB%E5%AD%90%E7%89%88%E3%81%AE%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E8%B2%A9%E4%BF%83%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A2.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/フィナンシャル・タイムズ
果たしてFT.comを買収していくら儲かるか?日経の経済感覚
FT.comの料金体系 電子版は月額換算にして、4000円程度
日経電子版は月額4,200円
日経(約42万6,000人)とft.com(約50万4,000人)で93万人の有料読者数確保、nytimes.comをぬいて世界一。
(※しかし、電子版も39万0891人と3万5,000人も減っている2015年01月05日段階)
日経新聞2015年媒体資料より
https://adweb.nikkei.co.jp/paper/data/pdf/nikkeimediadata.pdf
売上は、93万人×4000円で、37億2000万円/月
年間で、446億円。出資額に売上が達成するには、3.6年だ。
買収金額1600億円でFT.comの利益 50万4,000人×4,000=20億円/月 242億円/年
で考えると、FTの有料購読者で6.6年かかる買収だ。
それでも世界一のサブスクリプションは価値があったのだろうか?
日本のhuluだけでも100万人とすると決して誇れる数字ではない。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20150330_695274.html
ピアソンによると、FTグループは昨年の決算で、3億3400万ポンドの売り上げと2400万ポンドの営業収益を生み出している。激変するメディア界にあって、ちゃんと稼ぐことができている会社だ。日経による買収金額は35年分の営業利益相当
http://toyokeizai.net/articles/-/78135
そりゃ、喜んで売ってくれるだろう。日経新聞の経済感覚はいかに?
まとめ
◯日経1600億円(8億4400万ポンド)の買収
英フィナンシャル・タイムズ 72万人読者
なんと!読者一人あたり22万円の買収金額?
※ FT.com70%は電子版 50万4,000人 紙は22万人
※日経 312万部 そのうち電子版43万人
※電子版合計 日経FT 93万人 日本語+英語?
※NYTimes 電子版 91万人を抜いたが…
◯1600億円の買収は…
日経新聞の年間売上2900億円の55%
日経新聞の年間利益175億円の9.1年分の買収額?
日経新聞の保有資産3300億円の48%と半分
◯電子版の年間売上見込みは、446億円で日本の中小企業並み
50万4,000人×4,000×12ヶ月=242億円
42万6,000人×4,000×12ヶ月=204億円
FT+日経 合計しても446億円
※現在の売上2900億円に至るには6.5倍必要
参考資料
世界新聞ランキング 米国、英国、日本
日経新聞「英フィナンシャル・タイムズを買収」と速報
日本経済新聞社は23日夜、電子版の速報で、教育事業や出版を手がける英総合企業ピアソンから、傘下の英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)を約1600億円で買収すると報じた。
FTの昨年の発行部数(電子版を含む)は約72万部。ピアソンは1957年に傘下に収めていた。ロイター通信によると、英語の能力試験や参考書の出版などを手がけるピアソンはFTを含むメディア部門より、教育事業に注力していく考えだという。
http://www.asahi.com/articles/ASH7R7QBTH7RULFA03M.html
ピアソン、フィナンシャル・タイムズの売却協議認める
【ロンドン】英出版・教育大手ピアソンは23日、経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)を中核とするFTグループの売却交渉が進んだ段階にあることを明らかにした。
ピアソンは教育事業に集中するため、有力なメディア資産の1つを手放す可能性がある。
FTグループにはFT紙のほか、ウェブサイト「FT.com」、経済誌「エコノミスト」を発行しているエコノミスト・グループの50%株、外国メディア数社と共同出資するロシア経済紙ベドモスチなどが含まれる。
FT紙は2014年、紙と電子版を合わせた有料購読者数を10%増やして約72万人とした。このうち電子版は21%増の約50万4000人と、全体の7割を占めた。
http://jp.wsj.com/articles/SB10777827119304873821304581125983283332382