ガソリン・オンデマンド
到底、そんなサービス不可能と誰もが思い込むジレンマ。
広大な土地に人が住むアメリカではガソリンスタンドまで数百キロという地域があるので、ガソリンの移動販売が都市部以外では成立する。
しかし、日本においても、ガソリンスタンドって都市部の一等地のしかも1Fにしかなかったりする。原油の値下がりもあいまわって、ガソリンスタンドのビジネスは都心も郊外も利益率に変わりがない。土地代、人件費を考えたら、化石燃料ビジネスは大変だ。
今後の代替エネルギー自動車、電力カー、ハイブリッド、自動運転タクシーと化石燃料を必要としないクルマが増える前に、高付加価値な移動化石燃料販売というビジネスは、時間の効率化というトレードにおいて、価値はあるかもしれない。何も販売していない満車の駐車場でサービスを提供できれば多少、高くても、立ち寄る必要のないサービスに時間を浪費しなくてすむはずだ。
スーパーマーケットに停めている間に、スマホでガソリンを満タンで注文するようなことができる時代がやってきているのだ。
GPSとクレジット決済機能のあるスマートフォンがあれば可能なビジネス
ユーザーカーをシェアするUBERなどと同様に、GPSとクレジット決済があるスマートフォンのおかげで、ユーザーとユーザーが各々と連絡せずに、コンタクトが取れ、決済が後日完了というシステムが成立したおかげでいろんなC2Cビジネスが成立する。プラットフォーマーはしくみとビジネスモデルを提供するだけで、物理的に何も作り出さずにビジネス市場を作り出した。
ガソリンオンデマンド
「WeFuel」
まずは、地域を制すること。
マウンテンビューやパロアルト、ロスアルトス、メンローパーク、シリコンバレーを中心にサービス展開。もちろん、これでサンドヒルロードのシリコンバレーの投資家に一番目を触れる場所で、このビジネスが動きはじめることがで大事だ。スマホアプリのダウンロード数で潜在顧客が可視化される。
「Yoshi」
一物二価 を設定せよ
メンバーになることによっての顧客の固定化。利益よりも正会員の安定した利用が新たなる顧客を導入してくれる。もしくは、ノンメンバー価格の売上向上など
「Purple」
サプライヤーも同時に募集せよ!
顧客と共にサービスの提供者側もリクルート。リクルートと違うのがあくまでも個人での売上完全歩合という事業者支援の立場に立つこと。
Airbnb のように、余っているユーザーの時間や場所を労働対価と変化させるビジネスはありだ。
「Filled」
差別化せよ!
同じ価格、同じサービス、しかし、ウェブサイトの情報の提供の仕方だけでも大きな差が生まれる。
他社といかに差別化するか? それはサービスの宣伝だけでなく、自社のヴィジョンに共鳴してくれる顧客とつながることだ。
顧客の経験を想起させよ!
ガソリンオンデマンドの最大の利点を説明できているのが、この「Booster Fuels」のビデオだ。
顧客は、給油口を「ポップアップ」しておくだけで予約時間にガソリンが満タンにされるということだ。つまり、顧客は給油口を開いて、帰ってきたらガソリンが満タンになっているのだ。
よほどのことでない限り、給油口にいたずらされることもないだろうし、この経験はガソリンを給油している自分の時間は一切介在しなくなるのだ。この意識の変化と経験は、今までのガソリンスタンドに通ううという19世紀からの給油の歴史を変えてくれるだろう。
□日本では消防法などの規制により、ガソリンスタンド以外でのガソリンの販売は認められていない。
□米国では、ガソリンスタンドから遠く離れた場所に住む人々などに対するガソリンの移動販売が既に行われている。しかし都市部におけるガソリンの移動販売は規制の想定外だ。米国ではこのような給油オンデマンドサービスを許可するか否か、現在は各州や各郡/市の規制当局がバラバラに検討している状態だ。
□米Bloombergの報道によれば米サンフランシスコ市などが給油オンデマンドサービスは規制に反するとの見解を示し始めているとのことである。
情報源: 給油オンデマンドサービス、規制違反の可能性も:日経ビジネスオンライン