現在のiPadやiPhoneで、Appleの勢いはとどまるところを知らない快進撃を続けている。
しかし、これらの快進撃とコンセプトは、すべてはこの2001年の戦略から始まった。
1.既存市場「◯◯」への攻略
2.理由:
a.「◯◯」は、すべての人がふれるもの
b. 市場規模、国境がないマーケット
c.デジタル音楽市場にマーケットリーダーがいない
d.勝利のレシピを発見していないからだ
3.Appleブランド
4.既存製品、既存機器、既存サービスとの比較
5.媒体ごとによる価格弾力性
6.◯つの ブレイクスルー
7.メタファーアナロジー :
1000曲を「iPod」にではなく、「ポケット」に
USB MP3機器よりも「4時間50分早いではなく」、「30倍」早い。
10時間バッテリー しかも1時間で80%充電
FireWireケーブル 1本ですべてが完結 「転送と電源のどちらも対応」
iPodはトランプ ひと組のサイズです。
「1000曲の音楽がはいったトランプセット」
そして、実際に「ポケット」から登場させる
まったく新しい新製品のカテゴリーは、非常にイメージしにくいので、過去の媒体や経験や既存のオブジェクトのメタファーを利用して、伝達しなければならない。
そして現在も、Appleは、この考え方どおり、実行されている。
いや、この考え方は、アップル創業時からこの戦略概念だったのかもしれない。
常にいかなる時代も、既存製品、既存サービスとの競合ではなく、新たな市場を生むというのが、彼らの「勝利のレシピ」なのだ。
そして、新たな市場は、当然理解されにくい。そのためにジョブズは、大半のプレゼンテーションの時間をあることにさくいてきた。
誰もが理解しやすい方法。
そう、過去のメタファーとレトリックと比較するための時間にだ。
ジョブズはプレゼンの天才と呼ばれるが、実はプレゼンがうまいのではなく、メタファーによるレトリック(例える比喩)が抜群にうまいのだ。むしろ、レトリックを語るために登場しているといっても過言ではないだろう
だからこそ、彼のプレゼンの全く新たな製品やサービスも、すんなりと誰もが頭に概念が入るのだ。
ビデオを検証してみるとわかるが、スペックや仕様は、すべて、one more thingの前にすこし、羅列されるだけだ。ウェブサイトを見ればすべてライブと同時に更新して掲載されているし…。
1885年にクルマの登場時、「これは馬のいない馬車だ(パテント・モートルヴァーゲン)」とカール・ベンツは発表した。さらにCargo(荷車)からGoをとったのが、Carの始まりだった。
iPodの登場時、iPodは「1000曲の音楽がはいったトランプセット」だと、スティーブ・ジョブズはレトリック的な表現をした。
それは、iPodという製品が、誰もが知っているトランプセットと比較されたレトリックによって、誰もが、すぐにその場で簡単に製品のサイズの特性を理解させた。それでも、実際の普及はWindows版の第2世代のiPod登場からだった。
2001年のスティーブ・ジョブズのiPod発表プレゼンテーション
そして6年後…
2007年01月09日 iPhoneの発表
アップルが電話を「再発明」します
ポジショニングマップでゾーニングを考える
スマートフォンの問題はボタン
20年前のアップルの問題解決方法でそれを解決する…
マウスとポインティングデバイス、そして、プルダウンメニューという革命的なUI
しかし、マウスは無理だ
「スタイラス」
既存の会社がやりそうなことをデモる(笑)
皆がうまれながらに持つ世界最高のデバイス 指!
十字ポジショニングマップで、自社製品の位置を明確に示す。
iPhoneを発表するスティーブ・ジョブズ
さらに…3年後、2010年、iPadの登場だ。
自社製品とのポジショニング概念の説明
その製品は、Atom搭載のネットブック?
2010年01月27日 iPad発表のプレゼンテーション
「キレのいい例え…。」テレビ番組でも指摘。
「もしも、菅首相のスピーチをスティーブジョブズ流に改善したら…」