世界の億万長者!イングバル・カンプラード IKEA(イケア)創業者の”財団法人”経営術

【追記】
IKEA創業者 イングバル・カンプラード氏
2018年01月27日 ご自宅でおなくなりに91歳

イケア創業者が死去 スウェーデンの世界的家具チェーン
イングバル・カンプラードさん(スウェーデンの家具大手イケアの創業者)イケアの発表によると27日、同国南部スモーランド地方の自宅で死去、91歳。

26年生まれ。43年にイケアを創業。当初は文房具などを扱ったが、5年後に家具を売り始め、世界的な家具チェーンを築いた。86年に社長を退任して親会社の相談役になり、経営からは手を引いていた。(ロンドン)

https://www.asahi.com/articles/ASL1X6SQDL1XUHBI019.html

湘南に引越しをしてから、早や一ヶ月。一番お世話になっているところがある。

それはなんといっても、IKEAである。とにかく、安い!!!

棚、引き出し、小物、ベッド、ワードローブ…とにかく安い!かつては無印良品が占拠していた場所を新居ではIKEAのシェアが確実に上昇してきている。ごめんなさい良品計画さん…。

IKEAの前にまず、デザイントーンを考えるために、渋谷のカッシーナ、中目黒のBALS Tokyoでレイアウトを、藤沢のFrancfrancで価格帯を調べておく。

無印良品は、今回は卒業なのでパス(…ていうか、無印生活が長かったので無印色を払拭するため)。

それから、IKEAに行くと、価値観がかなり変わった。カッシーナとは2桁ちがう!。BALSで1桁。Fracfrancで半額といった模様だ。

しかしIKEAを礼賛するわけではない。

港北IKEAにいくためにバスでいくが、バス停がわかりにくい!

クリストファー・ビンズIKEA港北ストアマネジャー

そして、IKEAで買った家具を組み立てるほど、頭にくる作業はなかなかない。

やはり、そう考えている人は、まだまだ甘いようだ。

IKEAの家具を組み立てるよりも、さらに複雑なのが、IKEAの会計構造のようだ(笑)

組み立て式会計:イケア (IKEA) の不思議な企業構造

http://cruel.org/economist/ikea.html

IKEAの創業者、イングヴァル・カンプラード Ingvar Kamprad(1926年生まれ、現在82歳)がスウェーデンで17歳で起業(1943年)したビジネス

IKEAの名前の由来は、

【I】   Ingvar イングヴァル

【K】 Kamprad カンプラード

【E 】Elmtaryd           農場 エルムタリッド イングヴァルが育った農場の名前

【A】Agunnaryd町 アグナリッド イングヴァルが育った村の名前

であり、

IKEAの親会社は、

インカ・ホールディング(INGKA Holding B.V.) 」オランダで登記されている非公開企業(IKEA全世界 235 店舗あるイケアのうち 207 店のオペレータ—)であり、

スティヒティング・インカ財団(SIF:StichtingINGKAFoundation)」の100 パーセント所有の会社である。

スティヒティング・インカ財団法人はオランダ籍の免税非営利法人であり、1982年にイングヴァル・カンプラード氏の保有株式を提供されて誕生している財団だ。

上場していないが、スティヒティング・インカ財団を少なく見積もっても、360億ドル(約4兆円)の純価値を持っている。

一般に最も豊かな財団とされるビル&メリンダ・ゲイツ財団の最新公表価値である269億ドル(約3兆円)を上回る。

あのビル・ゲイツ財団よりも金があります。…といってもこのあいだ、バフェットの寄付(Melinda Gates Foundationなど5つの慈善財団に約4兆3,000億円の寄付)があったので、あっさりと負けてしまいましたが…。

IKEAも、税法上有利な国を選んで、各国の「財団法人」「慈善団体」という、タックスヘイブン型組織で、税という空気抵抗の少ない経営体で、世界的に見れば合法な節税法で望んでいるところだ。

注目すべきところは、サントリー同様に、非公開企業であるところ。非公開企業であるから、情報をディスクローズする必要がないというのがどうやら好都合のようだ。

しかも、スウェーデン企業かと思えば、税法的にはオランダやルクセンブルグの企業というわけだから、EU以上にこのあたりは、欧州の経済圏の広さを感じる。

❏『インターゴ財団(リヒテンシュタイン)』というフランチャイズ収益の管理財団

追記:2021/07/28

『インターゴ財団(リヒテンシュタイン)』>『インター・イケア・ホールディングスSA(ルクセンブルグ)』>『インター・イケア・システムズBV(オランダ)』という複雑怪奇なフランチャイズ収益の管理財団

❏もうひとつの財団であるインターゴ財団(IF:InterogoFoundation)はリヒテンシュタインにあり、ルクセンブルグにあるインター・イケア・ホールディングス(InterIKEAHoldingS.A.)の所有者です。このインター・イケア・ホールディングスは、傘下にフランチャイズ店の管理、イケアのトレードマーク、コンセプトのノウハウを保有するインター・イケア・システムズ(INTERIKEASystemsB.V.)や、イケアの店舗を核とするショッピングモールの開発・管理・運営をするインター・イケア・センター・グループ(InterIKEACenterGroupA/S)などを保有する持株会社です。

❏トレードマークやコンセプトのノウハウからのロイヤルティは、売上の3%となっています。年次報告書の連結決算によるイケアグループ全体の2013年総売上は約285億ユーロ(約4兆円)でしたから、ロイヤルティ収入だけで約1000億円単位でしょう。簡略化すると、このようなイケアのグループ構成は図表のようになっています。異なる国にある2つの財団がグループを統括していることがわかります。

❏イケアグループ全体の連結売上は、約285億ユーロ(約4兆円)で、税引き前利益は約40億ユーロ、法人税は7億7500万ユーロ(約1085億円)となっています。その法人実効税率は18.9%であり、2012年の17.8%から1.1%上昇しています。

❏店舗展開の中心となっているヨーロッパ圏では、一般的な法人税率が25~35%程度であることを考えると、タックス・プランニングによる圧縮を行っていることは明らかです。また、免税財団であるオランダの「スティヒティング・インカ財団(SIF:StichtingINGKAFoundation)」には、30億ユーロが配当金として流れ込んでいます。

https://gentosha-go.com/articles/-/4235

 

❏公益目的事業は非課税

❏日本では公益目的事業を行うことを主とするなどの一定の基準に適合している一般財団法人は、行政庁から公益認定を受けることにより、公益財団法人となります。

❏「公益目的事業」とは、学術、技芸、慈善その他の公益に関する公益法人認定法別表各号に掲げる種類の事業であって、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するものをいいます。公益財団法人が行う公益目的事業は非課税です。

https://gentosha-go.com/articles/-/4235

公益財団法人の活用といえば、なんといっても日本最大の非上場企業のひとつ『サントリー』が挙げられる。

サントリーホールディングス』の大株主は、『寿不動産』で、サントリーHD株の89.5%を所有している。
そして、その『寿不動産』株の 13.81% を公益法人である『サントリー芸術財団』、9.21%を『サントリー文化財団』が所有している。

寿不動産』の資本金は1.2億円であるが、総資産は602億円である。501倍だ。
ちなみに『サントリーホールディングス』の資本金は700億円で総資産は4.5兆円である。64倍だ。

❏寿不動産の財務諸表

❏寿不動産の財務諸表

❏驚異的なのは寿不動産の貸借対照表である。「負債・資本の部」には、有利子負債は一切なく、株主資本が271億円も積み重なっている。
❏その反対側の「資産の部」に目を落とすと、保有美術品がなんと121億円もある。投資有価証券は約48億円だ。ところが、サントリー株を中心とする関係会社株式はわずか56億円余と記され、大阪・東京の一等地に保有するといわれる土地もたった5億円としか記されていない。

❏連結売上高が1兆5,129億円もあるサントリーの89%の株の評価が56億円余とは信じがたい。保有資産の評価額は簿価である可能性が高く、かなり潤沢な含み資産を有していると考えられる。

❏さらに不思議なのはその税負担の軽さだ。法人税、住民税などの支払いはたったの71万円しかない。税効果会計の影響があるのか、法人税調整額が2億4,542万円と、税の戻し入れのほうがはるかに大きいのである。
※2009年7月データ

https://www.data-max.co.jp/2009/07/23_083000.html

 

KNN
Inc.もあまり知られていないが、税法上は米国デラウェア州で設立している。その時の米国の貯金で日本法人を作っているので、たった一人だけど、外資系の日本法人である。
そんな苦労も一円で株式会社を作れる時代には、不要である。しかし、デラウェア州の会社は今でも、多い(デュポンやアリコもデラウェア州)。しかも、2007年の参議院参戦の時に、政治団体「神田敏晶後援会」という非課税組織も、ホントにいとも簡単に作れてしまった。作ってみてわかるが、変な話もいっぱいある。これはまた、別の機会にザル法であることを証明してみたい。

ひとつの国の法律だけにしばられて、自らの首を絞めるなら、いつでもその国を出て行けるというIKEAの選択は、とても参考になる。国はそれを縛
るのではなく、外国からも呼び込める魅力をつくるべきだろう。むしろ、資源を持っておらず、石油に左右され、食料自給率が39%、しかも国民は経済大国
(?)と今だに勘違いしているんだから、隣国の中国の銀聯(ギンレン)カードでの購入が売り上げの大半を占める家電量販店などの出現によって、日本が本当
に売るべき商品をもう一度再検討すべき頃だ。

香港、シンガポールと同様に貿易の要になるのか? 経済サービスのハブをめざすのか?財団法人(天下り財団以外で)での特例などを考えねばならな
い。
IKEAのイングヴァル・カンプラード氏はそのおかげで、今年も世界第7番目の億万長者である(あくまでもこれは、米経済誌、フォーブズによる推定値)。

フォーブス、世界の億万長者番付(2008年05月03日付け)

The World’s Billionaires

http://www.forbes.com/lists/2008/10/billionaires08_The-Worlds-Billionaires_Rank.html

1 Warren Buffett United States 77 62.0 United States

2 Carlos Slim Helu & family Mexico 68 60.0 Mexico

3 William Gates III United States 52 58.0 United States

4 Lakshmi Mittal India 57 45.0 United Kingdom

5 Mukesh Ambani India 50 43.0 India

6 Anil Ambani India 48 42.0 India

7 Ingvar Kamprad & family Sweden 81 31.0 Switzerland

8 KP Singh India 76 30.0 India

9 Oleg Deripaska Russia 40 28.0 Russia

10 Karl Albrecht Germany 88 27.0 Germany

かつて神戸の新在家で出店したIKEAは、価格はそれほど安くもなく、しかも家具を、すべて自分で組み立てるというコンセプトが、どう考えても、
ボクもふくめて当時は、なじめなかった。ダイエーでさえ、組み立てて配達してくれていた時代だ。むしろ、家具や家でも作ってしまうというDIYの発想は日
本では少なくともありえなかった。

今ではどうだろうか?1970年代とちがって、大きな家具も簡単な工具があれば作れるところにまで進化してきている。

それが、日本の船橋に、2006年にオープンしてからは、

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20060413/101317/

急速に進展しているようにみえる。

しかしである。

IKEAの家具の説明書は、無駄を省きすぎて、言葉がひとつも掲載されていない説明書である(笑)。

言葉を使うと、世界で何100言語という表記が必要になり、無駄な紙面を使うからだ。

なので、説明はほとんどがイラストである。しかし、そのイラストが「下手くそ!」すぎるのである。

 

IKEAの家具作りでイライラしている世界中の人は、その意味不明な説明書のイラストによって、困惑している。

しかも、そのイラストでわからなければ、電話をしよう!という意味(?)のイラストが描かれている。

IKEAでオペレーターにつながるまでに、地獄のような自動応答システムで人が登場するまでに、5分以上はかかる。さらに、オペレーターに伝票番
号を伝えて、そこから、製品番号のマニュアルにたどりつき、その下手くそなイラストを見て、音声で、そのでっぱりや、その影の部分をというようなやりとり
をして、納得するまでにはさらに30分以上かかる。

「丁寧なイラストにすればすべては解決する!」

このことをIKEAは50年以上、何かの思惑か、かたくなに下手くそでわかりにくいイラストを保持しつづける。

むしろウェブサイトでも解決できることだが、ウェブサイトも、「お困りですか?」をクリックすると、「Anna」という変な女性アバターが登場し、ありきたりのサイトへ誘導するのみ!まったく解決につながらない。

マイクロソフトのOfficeの犬やらイルカが、世界で最低と思っていたが、IKEAのAnnaが一番最低なアバターだ。

これらは、何度もいうが、「丁寧なイラストにすればすべては解決する!」

問題は配送システムだ。

配送を担当するのは、

三菱電機ロジスティクス

http://www.mdlogis.co.jp/

おそらく、

http://www.mdlogis.co.jp/case/index02.html

にあるように、IKEAの物流の「フラットパック」を、根幹から支えているのだろう。

しかしである!

ユーザーがIKEAの巨大な店舗カタログから、品番をえんぴつでメモし、それを巨大な倉庫からひっぱりだし、レジで終了している荷物が、3個まで

4900円から7900円かかる。しかも4個目から35個目までは最低1000円かかるしくみだ。しかも、宅配が5日もかかり、時間の指定もできずで、下
手をすると一日中、家で待ちぼうけを食わされる。こんなバカな話はない!

http://www.ikea.com/ms/ja_JP/customer_service/ikea_services/ikea_services.html#1

これは、この部分だけでも、佐川急便や日通のぺりかん便を常駐させるべきであろう。彼らからマージンもしっかり取れる。出展料をとればいい。

大きな荷物は大変でも、3個目以上は、確実に安くデリバリーできる。すでにカートにフラットパックの商品があるからだ。

アート引越しセンターとか引越しのサカイものりだしそうだ。

さらに、レンタカーの貸し出しカウンターを設けておけば、思わず、大きな買い物にもトラックを12時間借りて、家の近くのレンタカーで乗り捨てにすればもっと便利になるだろう。

もっと妄想すれば、グッドウィルで登録していた人たちを組み立て要員件、ドライバーとして時給雇いすることも可能ではないだろうか?

グッドウィル廃業によって、1日7000人の雇用がなくなってしまっただけに、社会貢献をする企業体を親会社として持つIKEAとしては、彼らのポテンシャルを活かせないだろうか?

または、DIY初心者向けに、組み立て講座とか、IKEAの家具財を使って、新たな、家具をオリジナルで作り出すなど、ほかのことにも利用できそうだ。

IKEAのなんとゲームがあったりします!やってみたいぞ!