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【ライブドア・PJニュース 03月28日 東京都】−
3月25日、開幕初日の「愛・地球博」に参加してきた。品川駅からは、超満員の「のぞみ」で名古屋駅へ向かう。名古屋駅からは、JRの「エキスポシャト
ル」へ。一時間にたったの3本しかなく、しかも最速でも38分かかって途中駅の「万博八草駅」へ向かう。この時点で、一本「エキスポシャトル」を逃すと、
20分+38分で最大58分間かかることとなる。つまり、名古屋駅から愛・地球博の会場までは約1時間はかかると考えておいてよいだろう。
さらに「万博八草駅」から、リニアモーターカーの「リニモ」で、万博会場駅まで約3分かかる。しかし、この「リニモ」に関しては、すでに動く展示会場とし
ての認識があるので、ここからすでに愛・地球博は、はじまっっているという印象だ。リニモは、実際に8mm浮かんでいるという実感はあまりなく、乗車して
みても、浮かんでいるという感覚はない。
むしろ、降車してから、リニモの線路下に行くと、はじめてその静寂さを体感することができた。電車のあの「ガタンガタン」の騒音とは比較にならないほど、静かなものであった。
帰路では、「駅シャトルバス(会場と名古屋駅直結)」を利用することにした。乗ってしまえば、名古屋駅まで約35分で到着する。渋滞さえなければ、一番短期間でいける移動手段だ。電車の「エキスポシャトル」よりも、この「駅シャトルバス」をもっとアピールすべきだろう。
しかし、駅シャトルバスの出発する東ターミナルへのアクセスが一番の問題だ。万博会場から、約15分近くも歩かされることとなる。何もない通路を、ただ呆然と歩かされるだけだから、さらに長く感じる。特に夜間は寂れた感じでいっぱいだ。
せめて、万博の期間なのだから、何かを展示するとか、売店を設けるとかいろんなことで工夫ができそうだ。東口を出てからも目的のバス乗り場まではさらに距
離がある。一番利用者の多いはずの名古屋駅行きが一番遠くに、なぜか設置されている。チケット売り場もわかりにくく、案内板の位置が悪く、ホスピタリティ
のかけらも感じられない。
名古屋市では、「パーク・アンド・ライド」の計画が促進されており、駅に近接した駐車場に駐車(=パーク)
し、公共交通機関(主に鉄道やバス)に乗り換えて(=ライド)し、目的地まで行くシステムがある。システムは機能しても、やはりそれを利用し活用しやすく
なるソフト的な部分がもっと必要ではないだろうかと感じた。
万博というソフトコンテンツの博覧会会場で、会場への移動ハード面でのホスピタリティを感じにくいのは、問題ではないだろうか?会場内では、環境問題に注目した乗り物が多いだけに、実社会とのアクセスに、もっとココロへの環境をケアした運用を望みたいものだ。
【ライブドア・PJニュース 03月28日 東京都】− チケットの当日整理券を待つだけでも約2時間待ちの「トヨタ館」。一番人気の企業パビリオンだ。最新の二足歩行ロボットとクルマと人とのコラボレーションによるパフォーマンスを見ようと長蛇の列が並ぶ。
毎回800名、一日約8000名がこのショーを見ることができる。会場を見てみると、客席・通路は、かなりのゆとりがあり、もっと詰め込めば、楽に1000人以上の観客を収容できる。しかし、それをトヨタ館はしない。
並んだ観客は、一瞬でも早く会場に入りたいのだが、会場のドアをゆっくりとコンパニオンが開け、先導しながら、走り出す人を防いで客席へと誘導する。しか
も、各ドアが一斉にではなく、個々に時間をかけて観客を誘導している。そのため、開場から開演までに10分もの時間を要する。
時とし
て、安全に対してのケアは、過剰なものと見えがちである。しかし、事故に対してのケアそのものが、企業パビリオンの姿勢をあらわしていると感じる。結果と
して、詰め込まれた会場ではなく、ゆとりある客席で見ることのできたショーのほうが満足度は大きかった。効率的と安全性は常に相反するものだ。
グローバル・ハウスのスーパーハイビジョンシステムは、現行のハイビジョンの4倍のクオリティを持つ人気の巨大映像だ。こちらでは、効率よく見るために、
できるだけ奥に人を詰め込み、 60cmほどの通路に2人づつが並ばされる。しかも、立ったままの状態で、それはまさしく満員電車そのものである。
映像は非常にすばらしいものであったが、上映終了後、その閉塞感から一瞬でも早く脱出したくなり、出口に向かいたくなる。しかし、照明は薄暗く、誘導も
MCの女性が一人だけだ。ボクの目の前の老婦がつまづきかけ、通路になっている階段は、あわや将棋倒しとなりそうな状態であった。老婦は隣の人に捕まりリ
カバリーしたからよかったものの、初日に惨事が起きていても不思議ではなかった。
人気のあるパビリオンであるから、たくさんの人を効率
よく処理したい気持ちはよくわかる。しかし、そこで事故をおこしてしまっては、何も意味がない。幸い、愛・地球博のサイトには、意見がいえるウエブサイト
がある。事故の未然を祈り、苦言を書かせていただいた。https://www.expo2005.or.jp/jp/S0/S1/index.html
グローバルハウス、「スーパーハイビジョン」の管理体制について
コ
メント 初日に参加しましたジャーナリストの神田と申します。
グローバルハウス、「スーパーハイビジョン」における導線事故を未然にふせぐために、ご意見いたします。
【1】1通路2列に並ぶ詰め込み型の上映の改善【2】映像終了後のライトアップ(足元がみえにくい)【3】スタッフの拡充。MCが一人で対応している。
私の前の老婦が暗い足元で、つまづき、あわや将棋倒し状態に初日になりかけました。 緊急にこの件についてなんらかの改善を望みます。
半年もの間の運営の博覧会だ。少なくとも、事故の可能性はできる限り潰しておいていただきたい。【続く】
万博で何時間も並ぶという作業は大阪万博から35年たった今でも変りはなかった。普通に1〜2時間並ぶとすると一日に3パビリオンくらいしか見ることがで
きない計算だ。だから、何度か万博に通う必要性が生まれるということになる。そして、当然ながら愛・地球博ではリピーターを促進するためのプランが必要と
なる。
残念ながら開幕初日の3月25日(金)の来場者は、4万3000人と発表された。そして、土日を経て、開幕初の週末3日間で、約
14万人の来場者という結果であった。今回の万博の来場者目標は1500万人である。開催期間の185日間で割ると、一日あたり8万人は必要な計算とな
る。今日段階で、すでに10万人少ないわけだ。
本日は、開幕直後であるが、リピーターの来場促進について考えてみたい。今回の愛・地球博
のテーマは「自然の叡智」であり、1.環境に配慮したエキスポ、2.地球大交流を目指すエキスポ、3.市民が参加するエキスポ、4.IT時代のエキスポ−
−という、4つの柱となる目標がある。
1.環境に配慮したエキスポ
瀬戸会場は当初メ
イン会場になる予定であったが、オオタカの生息地であることをWWFに勧告されたことにより、メイン会場を長久手会場へと移さざるを得なくなった。しか
し、この会場がないと、建設省からの補助金や造成地の売却費がまかなえないので、いわば、政治上の都合によるサブ会場となった。
だか
ら、こそ不便なこの会場には集客力のあるパビリオンやイベントが必要ではないだろうか?貴重な園内の時間を使ってわざわざ、瀬戸会場に行くための理由を考
えるべきであろう。ちなみに、9:00〜22:00(夏期営業時間)の13時間を入場券4600円で割り算すると1時間あたり353円となる。交通費や宿
泊費を考えると、1時間あたり参加者は、原価で1000円近い投資をしている。
また、商業施設であるディズニーランドが、飲食物持込をお断りをするのはわかるが、
「愛・
地球博」でも一切の持込みが不可能だ。初日のセキュリティゲートでは、持込みされた弁当はもちろん、水やお茶のはいったペットボトルまでもが没収される
シーンを目撃した。バックヤードでは、没収されたペットボトルやお弁当が、まったく食されることなく処分される袋に入れられている。環境に配慮するなら
ば、没収されたもののリユースは考えられないのだろうか?
2.地球大交流を目指すエキスポ
運営事業だから持込不可は、大目にみるとしても、数あるレストランのコストパフォーマンスの悪さは否めない。フードは最低でも1000円からとなるが、味
はその半値くらいの価値しかない。エキスポ価格であるからいたし方がないが、家族で楽しく、持ち込みもできず、まともな食事がないとなるとリピーター率
アップは望めない。
世界の食材を販売するマーケットがあり、それぞれ食材を購入し、広大な森林で世界大バーベキュー大会なるイベントな
どで世界の大交流などできないものか?単なるロイヤリティーの高いレストランだけだと、価格の吊り上げでしかならず、レストランにも来客双方にとってもベ
ネフィットがない。
会場では、企業の体験型パビリオンには長蛇の列が並ぶが、海外の参加パビリオンでは、一部を除いてほぼ待ち時間がな
く閑散としていた。121ケ国の最多参加国の万博と謳われているが、とても本格的な参加とはいえないような、間に合わせだけの外国パビリオンの乱立も考え
る必要があるのではないだろうか?
せめて現地の国の人は会期中には、常にパビリオンにいるべきであろう。展示物だけのパビリオンで、果たして「地球大交流」といえるのだろうか?
3.市民が参加するエキスポ
市民参加型のユニークなパビリオンに「EXPOエコマネーセンター」がある。エコ活動をすることで「ポイント」がたまり還元できる仕組みがある。NPOが
母体となったセンターである。しかし、大半がパネル展示に終わってしまい、せっかくの趣旨がうまく表現できていないパビリオンで残念だ。
巨大な地球博を実験場として「エコマネー」が、サスティナブルに流通するようなモデル環境が実現できなかったのだろうか?「NOレジ袋」などでエコマネー
のポイントはたまるが、会場内ではあまり訴求力がない。会場内でのボランティアに従事することによって、次回の入場券に交換できるなどのインセンティブが
あってもいいのではないだろうか?
4.IT時代のエキスポ
http://www.expo2005.or.jp/
インターネットの公式サイトでは、会場のことはよく理解できる。携帯サイトでも確認できる。しかし、会場でのインフォメーションは、35年前の大阪万博
とあまり変化がないように感じる。広大な会場で自分の位置を確認するには現在地からの相対座標軸で推測するしかないのだ。
自分の好みに
応じた最良のルートや事前に巡回するルートを絶対座標軸で設計できたりすることなどできなかったものだろうか?家族でインターネットを見ながら、行動スケ
ジュール表を作り、イベント時間を考えてプランをいくつかマイページに記録しておく、当日会場でチェックすると来場者や混雑状況で、効率よく回れるプラン
を携帯で確認できたりすると、ガイドブックとにらめっこしながら、行列に並ぶという無駄なこともなくなるのではないだろうか?
まだ、会期は、半年もあるので、もう一度行きたくなるかどうかを、関係者および運営者に自問自答していただきたい。幸いにもパビリオン以外に、広大な自然や森林があるので、いろんな起死回生策を講じる空間と時間はまだまだありそうだ。【了】
ライブドア パブリック・ジャーナリスト 神田敏晶
■KNNエンパワーメントコラム
愛・地球博の起死回生策は?
神田敏晶
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KNNポール神田です。
3月25日初日に、花粉症と戦いながら「愛知万博 愛・地球博」に参加してき
た。今回の万博のテーマは、「自然の叡智」。35年前とはちがいPRESSで招待
されたので、たった一日で有名ブースのほとんどを回ることができた。
しかし、一般の人は、万博で何時間も並ぶという作業は35年たった今でも変り
はなかった。普通に並ぶと、一日に2パビリオンくらいしか見ることができな
い。なので、何度か万博に通う必要性が生まれるということになる。
じっさい巨大映像や二足歩行ロボットなどは、すでにNHKの技研や、各展示会
で見られるものなので、技術的に驚くべきでもない。しかし、たった数分間で
も、「自然の叡智」という大テーマをもとに、各パビリオンが独自に、よりた
くさんの来館者に送るメッセージ性には、いろいろ変化があり、小ぶりながら
も楽しめるものであった。
ボクのオススメとしては、「トヨタ館」「フランス館」「長久手日本館」「バ
イオラング」「リニモ」「トイレ」などだ。
二足歩行ロボットやi-unit、i-footがなどが話題だが、幻想的なイヴ・ぺパン
氏のシルク・ド・ソレイユ(ラスベガスの「O」や「キダム」など)を彷彿さ
せるようなショートプログラムは、ここでしか見ることができないものであり、
テクノロジーとアートとパフォーマンスという新しいエンターテインメントを
演出している。
「フランス館」のキューブ・シアターでは、約15分間の映像が、足元以外の天
井を含めた5面で展開され、巨大映像を見せる。巨大映像は万博のお家芸で珍
しくもないが、映像がゴミや汚染などのエスプリの効いたシュールな映像で流
される。ゴミに包み込まれるような映像による表現で、現代の抱える問題を体
感させてくれた。
「長久手日本館」では、すべてが再生品、再生可能なもので作られるという工
法による新しい和の建築物を行列段階から楽しめるはずだろう。360度映像よ
りも、平らでない大地に人口滝のモニュメントには、リドリー・スコットの映
画の世界に引き込まれたかのような感覚を覚えた。
「バイオラング」は、「呼吸する緑の壁」といわれるもので、CO2削減のため
に設けられた自然植物による壁だ。夏場にこの中でどれだけ体感温度を下げて
くれるのかが見物だ。
「リニモ」は、乗ってみると、揺れの少ない「ゆりかもめ」といった印象しか
なかったが、走行している「リニモ」を外から見かける機会があればその静寂
性に注目してもらいたい。電車が通っているとは思えない静かさだ。リニアモ
ーターカーのスピードよりも、静寂な環境に対しての効率化がはかれれば、深
夜でも運行できる新幹線が登場してもおかしくない。
会場の「トイレ」は、かなりチープさが感じられるが、今までの万博であれば、
会期が終了すれば取り壊すだけであったが、今回のトイレはリユース(再使用)
されるという。環境博といわれている万博だけに、このあたりのプレゼンテー
ションは見事だった。
しかし、観客の持込の弁当や、ペットボトルが入り口で没収され、廃棄されて
いく運営を裏側で見ていると、本気で環境のことを考えているのかどうかが疑
問視される部分も多々ある。売上げロイヤリティのため、たくさんある売店か
らレストランのすべてが、費用対高価のパフォーマンスが非常に悪いものにな
っているのも考えものだ。
ディズニーランドなどで、飲食物持込み禁止は理解できるが、環境を考える意
味でも、持ち込まれた飲食物のゴミ廃棄などを有効活用するようなパビリオン
があってもよかったのではないかと思う。広大な森林で何もすることがないよ
り、ピクニックやキャンプ、クリーン運動で、新たな自然とのかかわりを提案
できなかったのだろうか?
また、121か国の最多参加国の万博といわれるが、とても本格参加とは、いえ
ないような、間に合わせだけの外国パビリオンの乱立も考える必要があるので
はないだろうか? せめて現地の国の人は会期中には、常にパビリオンにいて
ほしいものである。展示物だけのパビリオンは、果たして参加といえるのだろ
うか。
さらに、目標1500万人を185日間で割ると、1日あたり8万人は必須だ。初日で
4万人なので、至急、対策を考える必要がある。初の週末3日間でまだ14万人
の来場者である。すでに10万人少ないわけだ。
幸いにもパビリオン以外に、広大な森林は有効に使えるので、いろんな起死回
生策を講じる空間と時間はまだまだありそうだ。
愛・地球博 公式ウェブサイト
<http://www.expo2005.or.jp/>