「週刊オリラジ経済白書」は商店街のBtoB事情をレポート

オリラジ経済白書
日テレ 毎週火曜日21:00

オリエンタルラジオが司会をやっているが、アシスタントに徹している。むしろ、司会の「宮本隆治経済白書」でもよかったのかも。「がっちりマンデー」の加藤浩次氏のポジションがほしいところ。

「生活密着バラエティ番組」というジャンル
http://www.ntv.co.jp/oriradi/
Webサイトがあまりにもプア。情報番組はもっとサイトに情報を!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%B1%E5%88%8A%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%A9%E3%82%B8%E7%B5%8C%E6%B8%88%E7%99%BD%E6%9B%B8

あの店はなぜつぶれないのか?
    お客さんが、まったくはいらない駅前の楽器屋さんは、なぜつぶれないのか?などという、失礼な話題のバラエティ経済問題。

ジリ貧のようにみえる、町の商店にスポットを当て、つぶれないどころかその店の「儲かり」のポイントをロケで紹介し、クイズ番組となる構成。

定点カメラで長時間店にわたり、客がはいらない様子なども紹介する点がユニーク。

■町の楽器屋さんがつぶれない3つの理由

いかにも儲かってなさそうな楽器屋さん
しかし、年商は5億円という。

年商5億円の秘密

1.調律売り上げ 3000万円 一件 1万3000円~1万5000円
  近隣学校へのリコーダー、ハーモニカなどの納品
2.レンタル
    サキソフォン、フルートなどのレンタル制度(月5000円)
    防音室(月1万4000円)
  年間200件 
3.音楽教室 一ヶ月 2~3000万円の収入
  2500人の生徒を抱える

    秘密は、「ヤマハ音楽教室」
    http://www.yamaha-ongaku.com/
    一商業施設に一音楽教室なので、ヤマハの競合店が存在しない。
    近隣に競合がいないのが特徴
    音楽教室で2500人の生徒
  ※Webサイトからも登録がある
    楽器屋は場所を提供するだけで、講師も派遣される
    店舗の利益は約3割
    生徒らがピアノを購入する

■スーパーに挟まれたお肉屋さん
年商1500~2000万円の秘密

肉の松葉屋

東京板橋区仲宿商店街
http://www.i-shoren.com/100sen/nakajuku/matsuba/index.html
所在地:      東京都板橋区仲宿45-8
電 話:     03-3962-4414

駅から徒歩5分 1949年創業(創業58年)、近隣100メートルにスーパーにはさまれてる不利な条件

スーパーよりも肉が高い
薄暗い。照明もついていない

1.学校への納品
    学校給食への納品が売り上げ構成の2割
    肉は高くても国産をという学校側の希望
2.枝買い(一頭買う)
    丸ごと仕入れるので 2~3割安い仕入れ
    販売期限が30~40日
    パック商品は法律で5日以内が賞味期限だが、店頭の精肉はその限りではない(食品衛生法施行規約)。
    ※精肉とは もも、かた、ばらなどの部分に分割し余分な脂肪を除去した「正肉(しょうにく)」を、各部位ごとに、スライス肉、厚切り肉、塊肉などにした肉で、消費者が購入してそのまま調理して食べられるように小売用に調整した肉のこと
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/sibaura/ryutsu/ryutsu.html 

    なので、販売期間が長いので無駄がないそうだ。でも、考えようによっては、品質面で心配になってしまうが、低温での管理で30~40日は持つと思われる。

3.「惣菜」と「骨」
 あまった肉を惣菜としてコロッケは煮込みなどの惣菜として販売する
    6~7割が利益
    総売上の2~3割に達する。

    こだわりのラーメン屋へのあまった骨・ガラの卸しとして、年間100万円

    …なので、枝買いを無駄なく使い切ることができるそうだ。

また、詐欺の手口や、税務署の脱税の見分け方などの再現ドラマ「あなたの脱税バレてます」も、ユニークで必見。

情報番組としての内容と、芸人とタレントによる、ゆるいクイズ形式によって、退屈することなくバラエティとして楽しめる構成となっている。
オリエンタルラジオがメインである必要がまったく見えないが、情報満載よりも観やすい構成となっている。

町の商店がBtoCからBtoBとなって、生き抜いているところがよくわかる。
しかし、町の活性化はBtoBとなると見えてこない社会そのものが問題である。

町の商店はBtoCが基本であり、BtoBで儲けていても「あの店はなぜつぶれないの?」と揶揄されることには、問題が残る。しかし、ある意味、ビジネスマンが、マネタイズを考える時に表層面だけではなく、そこでおこなわれている商行為そのものの本質とチャンス、慣習、慣例なども参考になるべき所はたくさんあるようだ。

以前の放送でも「花屋」がとりあげられ、法事での収益構造なども紹介され、いちど地域で確保したルートがいかに重要かをレポートされていた。

反対に、企業がまったく、その分野に手をいれていない事実にも驚くものがあった。スーパーやコンビニで零細商店が押されながらも、しっかりと確保しているBtoB市場。狙ってほしくはないが、狙える市場があることもこの番組をみていて感じることができた。

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