ロジャー・グローバーのリッケンバッカーベースの秘密 ジャズベのピックアップだった!

ロジャー・グローバーのリッケンバッカーベースの秘密 ジャズベのピックアップだった!
ロジャー・グローバーのリッケンバッカーベース(特に4001シリーズ)のフロントピックアップは、Fender Jazz Bass用のシングルコイルピックアップ(ジャズベースPU)を2基斜めに取り付けたカスタム仕様です。
使用時期と背景
■1972年頃の一時期にこの改造が行われ、パープル時代(Deep PurpleのMk II期)の黒いリッケンバッカーで使用されました。
■このフロントPUは標準のHi-Gainタイプから変更され、出力やトーンを強化する目的でJazz Bass PUが採用されました。
■複数のソースで、ジャズベースPUの2基マウントがロジャー・グローバーの特徴的なサウンドに寄与したと指摘されています。
取り付けの注意点
ロジャー・グローバー仕様のフロントピックアップ改造では、Fender Jazz Bass用シングルコイルを2基斜めに配置するため、ピックアップキャビティの深さを最低23mm確保し、ザグリ加工を施す必要があります。 ボディの薄型構造上、ピックアップの高さ調整やフィット感を確認し、過度な加工で強度低下を避けます。 取り付け後、出力バランスをテストし、リアのHi-Gain PUとのトーンマッチングを調整してください。
配線のポイント
標準リッケンバッカー4001の配線を基に、フロントPUをJazz Bassシングルコイル2基としてパラレル接続し、ボリューム/トーン回路に並列挿入します。 ハムノイズ対策でハムキャンセルを狙う場合、リアPUとの位相反転配線を検討し、グラウンドはコントロールプレート経由で統一します。 ローカットコンデンサー(0.0047µF)をトレブル側に追加するとビンテージトーンが再現しやすくなります。
追加のTips
改造前にポットやスイッチャーの抵抗値を測定し、互換性を確認。 狭い内部スペースのため、細いワイヤー(ベルデン推奨)とハンダ付けの精度が重要で、ノイズ低減にバイパスコンデンサーを活用。 プロに依頼せずDIYする場合、バックアップとして元配線図を記録し、音出しテストを繰り返します。
必要な工具
- 精密ドライバーセット(プラス#1、#2、トルクスT10/T15): ピックアップスクリュー、コントロールプレート固定用。
- 六角レンチ(2mm-4mm): ピックアップ高さ調整およびブリッジ固定。
- ハンダごて(40-60W、温度調整式)とハンダ吸い取り線: 配線交換・修正用。
- ニッパーとワイヤーストリッパー: 古いワイヤー切断・被覆剥き。
- マルチメーター: 導通・抵抗チェック、ノイズ診断用。
必要な材料
- Fender Jazz Bass用シングルコイルピックアップ×2基(ビンテージ/再発行品推奨): フロント用斜め配置。
- 22-24AWGシールドワイヤー(ベルデン8451相当、1m以上): 信号線・グラウンド用。
- ハンダ(無鉛60/40、0.6-1.0mm径)とフラックス: 確実な接続用。
- ローカットコンデンサー(0.0047µF、セラミックまたはオイル): トーン回路追加用。
- 絶縁テープ/熱収縮チューブとケーブルタイ: 配線整理・ショート防止。
注意事項
作業前にバッテリー除去と弦緩めを実施し、静電気対策でアースを取る。部品互換確認後、テスト接続で音出し検証を繰り返す。
