ScanSnap S510を購入して考えたこと



「迷ったら買い」だと今までずっとそう思い続けてきた。
しかし、最近は、「迷ったら買わない」という方向にあえて変えてきた。

2年に一度の引っ越しを繰り返してきて、考えたことは、使っていないガジェットがいかに多いかということだ。
これは画期的と思って購入した製品の寿命が2年も持っていなかった。
奥さんがいない身で、よかったと思う。奥さんがいたら、なんて言われることだろうか…。

ICレコーダーは一体何台あったのだろうか?
かといって、昔のICレコーダーがなかなか処分できない。それらはその時代を代表する名器だからだ。
OLYMPUS DS-10 、V-50 など。
今はもう、EDIROLのR-09ひとつですべて解決できるようになった。

この製品を購入した時くらいから、kakaku.comや製品サイトのレビューなどもじっくりと考慮してから購入するようになった。結果として、末永く使い続けることができるようになった。

以前は、ライターのDNAとして、最初に人柱的に購入し、インプレッションを語ることに、情報の価値を見出していたが、これだけ製品にあふれている中で、短期的なライフサイクルの製品を追いかけること、そのものに、あまり興味を抱かなくなってしまった。それでも人から比べると、新製品のエンゲル係数は異常に高いが…。

最近、購入したガジェットですぐれていると感じたのが、ドキュメントスキャナーである。

フラットベッドスキャナーは、プリンターなどと一緒になったものが昔からあるが、気軽に使えるとは言い難い。一枚一枚、フタを開け締めしてスキャンするからだ。

それが、ドキュメントスキャナーが到着した日から激変した!

これは、ドキュメントを読み込むためのものではなく、ドキュメントを捨てるためのものであった。シュレッダーがオプションでつけられるスキャナーがほしいくらいだ。

最終的に購入したのが、富士通PFUのScanSnap S510 である。


FUJITSU ScanSnap(スキャンスナップ) S510 FI-S510

キヤノン製品とかなり悩んだが、自分の中で、以下の選択ポイントがあったからこの製品となった。

1.名刺読み取り機能(ソフトウェア等)があること
2.MacintoshとWindowsで併用できること
3.読み取り枚数のスピード
4.価格が安いこと
5.コンパクトであること

これらを合わせて、ScanSnap S510 を購入したが、自分の選択ポイントよりも、やはり使用してからだとかなり使い方が違う。

ほとんど、S510をMacOS用のドライバーをダウンロードして、Macで使用している。VMwareFusionで仮想Windowsでも名刺のスキャニングに使用したが、こちらはWindowsマシンが担当することにした。

何よりも、机の上に散らかっている書類を、まずはかたっぱしからスキャニング。枚数のあるものはPDFに。それらが、1分間に18枚のスピード(ノーマル)で取り込んでいく。

画面もiMac24インチで見ると、A4サイズが実寸表示されるので、紙で見るよりも、見やすくなった。
Leopardからはスペースキーだけで中身が見えるので、アローキーだけで文書をチェックできる。

机の上にたまっていた書類が次から次へと、磁性体のHDDの中へ消えていった。
このすがすがしさは何なんだろう。

ほとんど、見かえすことのない書類が多く、万一のための書類はとりあえずスキャンしておいたほうが便利ということに気づいた。

1TBのHDDが一万円以下なので、それをスキャニング専用のデータ保存に。
A4一枚あたりが、350KBくらいなので、
1TB=1000GB=100万MB=10億KBだから、A4換算で285万ページ分も保存できる。
300ページくらいの書籍なら1万冊
150ページくらいの雑誌なら2万冊 相当に当たる。
これはすごい!
1万冊の本がおける書棚が一万円以下で買えることになる。

もしかすると、書籍も購入した後は、データで持つことができたほうが、本当は、いいのかもしれない。雑誌や書籍のビジネスモデルが変わるだろう。

さらに、GoogleDocsであれば10MBまでのPDFを管理できるので、50枚くらいまとめたPDFはすべて、GoogleDocsにアップロードしておけば、事務所でなくても、マンガ喫茶からでも参照できる。これはすごく便利だと感じた!

ようやくペーパーレスの本当の姿は、紙がなくなることではなく、データのポータビリティだと感じるようになった。

ScanSnapの価格が2万円以下で買えるようになったら、もっとブレイクするかと思う。
しかし、AdobeAcrobat9が無料でバンドルされているので、3万7000円でも決して高くない買い物であった。
なぜなら、Acrobat9Standardだけでもメーカー直販だと、3万6540円するんだから…。


 雑誌のスキャンデータなどの定期購読セットとバンドルするとこのような販売もできるかもしれない。

重要なのはデータだけの販売ではなく、本や雑誌を購入した人に対して、デジタルデータ版をオプションで販売することだろう。価格の10%くらいなら、自分でスキャンするより、購入したほうがいい。無料ならさらによいが…。

ただし、読まれた本は、音楽CDと同じようにブックオフなどで流通を繰り返してしまうのかもしれない。それでも読まれないよりはましである。

ただ、出版業界も、音楽業界と同様の問題で、何もしなければ、ますます部数は激減してしまう。スキャニングデータの販売、もしくはテキストデータやPDFでのデータ提供は一考すべきだろう。

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