石油確保のための、ホルムズ海峡の閉鎖などを想定しての法改正が進められているけれども、そもそも、石油依存体質を変化するほうがもっと重要だろう。
日本とスペインの発電の電力構成を見れば、もっと努力してから議論すべきかと思う。
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/pdf/001_03_00.pdf
スペインの11年3月の電力供給割合は、風力21%、原子力19%、水力17.3%、石炭火力12.9%、太陽光2.6%、その他コンバインドサイクル発電やコジェネレーション発電となっている。再生エネだけで発電の4割以上を賄っている。 そもそもスペインはなぜ再生エネの大規模導入に取り組んだのか。筆者は9月にスペインのエネルギー事情を現地調査したが、スペイン政府のエネルギー機関であるエネルギー多様化・省エネルギー研究所(IDEA)によると、第一の理由はエネルギー安全保障にあるという。 日本と同じく化石燃料資源に乏しいスペインはエネルギー自給率が低く、石油、天然ガス、ウランなどを海外に依存しているため価格変動や供給途絶のリスクを抱えている。 それを解消するため可能なかぎり国内の資源、すなわち風力をはじめとする再生エネの導入による多元化を進めるという道を選んだというわけだ。 スペインでは1970年代から主な発電事業者を3社とし、対する送電会社は集中的に送電管理が行えるようREE社1社とする体制がとられている。 本格的に再生エネの導入を始めたのは97年頃からで、電力市場の自由化のための法制度を整備し再生エネ事業者の参入を促すとともに、02年には発電事業者が持つ送電線をREE社に売却するよう指示。これにより、REE社はスペイン国内唯一の送電会社として国内全域の送電網を管理する体制に移行している。 さらに、REE社は06年6月にマドリード北部近郊に再生エネコントロールセンター(CECRE)という再生エネの管理組織を設立した。