STAR BUCKSの+100円のアドオン戦略!「One More Coffee」

 

これは見事な販促企画だと思う。

このレシートになんと書かれているのか…。

 

 

「One More Coffee」
http://www.starbucks.co.jp/beverage/brewed_coffee.html?cid=pc_wh_omc 

ご購入時のレシートをご提示頂いたお客様に限り、ご購入当日内は2杯目 (同一サイズ) を100円でお楽しみ頂けます。

  • ※ このサービスはドリップ コーヒー (ホット/アイス) に限ります。
  • ※ 2杯目のドリンクは1杯目と同じサイズのドリップ コーヒーであれば、ホットとアイスどちらでもお選びいただけます。
  • ※ ご購入店舗以外の店舗 (ただし一部店舗を除く) でも、お楽しみ頂けます。

 

つまり、このレシートを見せれば、同日内であれば、日本全国どこのスターバックスでも、あと100円払うだけで290円のコーヒーが飲めるということだ。

 

価格はつまり、290円+290円=580円のところが、390円で飲める。つまり、190円の割引となる。(ショートドリップコーヒーの場合)

1日に、2回もスターバックスに行く人はそんなに多くはない。

一日のスタートの一杯目はスターバックスでも、2杯目はマクドナルドの100円のコーヒーでいいや…という選択肢を完全に、スターバックスに置き換えることができる戦略だ。

コーヒー原価やパッケージ、および人的場的なサービス価を考えると、ほとんどプラスマイナスゼロの分岐点が100円だろう。

それだけで、マクドナルドや、缶コーヒー120円の選択がスターバックスとのライバルとなるのだ。

あるいは、一度の滞在時間を10分〜20分とすると、店内がドリップコーヒー2杯目の客で一杯になってしまい、通常の売上を妨害してしまうおそれだってある。

しかし、仮説はあくまでも仮説であって、天候や時間によって顧客の行動は、大きく変わる。

このような販促プランは、通常、期間を区切って本番テストを行い、リピーター需要の効果を測定するのが定石だ。しかし、スターバックスのサイトには期間が明記されていない。通常サービスなのだろうか?

これなら、一気に、顧客は同じ100円ならば、S290円の顧客が、G390円やV440円にアップデートされることが考えられる。

すると、通常ならば 1日あたり、S290円の顧客が、同じ100円でもう一杯ならば、SよりもT、TよりもG GよりもVというワンランク、ツーランクアップという消費行動を取りやすくなる。

サイズあたりのコスト高をどれでも「+100円というマジック効果」で、どうせなら、大きいサイズを1日2度という変換をおこないそうだ。

実際の金額は、

S290円+100円=390円 一杯あたり、195円 割引率 74.36%

T340円+100円=440円 一杯あたり、220円 割引率 77.27%

G390円+100円=490円 一杯あたり、245円 割引率 79.6%

V440円+100円=540円 一杯あたり、270円 割引率 81.48%

と価格の向上と来店頻度のアップを実現することができる。

ただ、V440円を1日2杯飲み続けたならば…もう他のサードプレイスには行けなくなってしまうほど、アディクトされてしまうだろう。

おそらく、原価比率の低いドリップコーヒーだからこそできる販促だ。

できれば、カフェラテでもやってほしいものだ +150円でいいので…。

しかし、怖いのが、競合であるタリーズなどが、これに果敢にチャレンジすると、まさに牛丼270円戦争と同じジレンマに、コーヒー業界が突入してしまいそうだ。

 

また、スターバックスは、お好きなコーヒーが一杯無料になるアートマガジンも提供している、お得感は高い。こちらは書店でコーヒーが売れるという、宝島社のトートバッグ戦略と同じで、コーヒーを飲めない場所でコーヒーを売るということを、見事に実現している。

こちらは、刷り部数でキャンペーン数をコントロールできる。

日本は、ある意味、フリーミアム戦略が世界でも最も進化した国だと思う。

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こんな素敵な本がタダ同然!? という戦略商品だ。

 

 

 



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