tar taki

いつも一度くらいは、行かねばと思いながらも、行けなかった ター滝
山登り系は時間のムダと思っていたボク。
なぜならば、一度来た道を、さらに歩いて戻るというのがムダに思えて仕方がなかった。
5歳児と一緒だとさらに、怪我をさせまいと1.5人分のケアをしながら、川の石を頼りにズブ濡れになりながら、滝を目指す。
最初は子供の手を引きながら、登っていたけど、いつしか子供の手を杖代わりに頼っている自分に気づく。
体幹を日々鍛えている5歳と、体幹どころか、睡眠障害で、ボーッとしている老体とでは、バランス感覚が違う。
かつての『運動感覚』が全く役に立たない…。むしろ、過大評価しすぎた自分の運動能力を認める『旅』の折り返しを認識する。
この渓流を約30分かけて登るというのがわかっていながらも、2個ほどある難所を登る。
それまでにも、最短ルートを探る意思決定と、川の石ころのどの部分にどの角度で、どの足を置くのかという、意思決定を毎秒行う。
そんなうちにようやく辿り着く、ター滝が見えた時のゴールの安堵。
それと、共にここまで来た道をまた、同じ距離を戻るという責務。
ここで、美味しいダブルエスプレッソのカフェラテやら、BBQがあればなあと想いを馳せながらも、早めに下山したい。
帰り道は、さっきまで、一度歩んできた道だ。一度、経験した認識は最強だ。
すれ違う外国人と、挨拶をして、もう少しなんで気をつけて楽しんで!…といつしか先輩気取り^_^
30分前は初めてのど素人なのに。
子供に『ハロー』ではなく、『ハイ!ガイズ!ワッツアップ!』と声をかけさせ、異文化コミュニケーションのスタート!
OIST保育園で一言も英語が喋れなかったというすでに英語のコンプレックスを払拭する旅のスタート。
3歳までのすべてを親頼りから、自分の意思で親の手を頼らずに自分で川下りに挑もうとする5歳の男子気質。
最後は、身長の届かないところへのダイブで、プカプカ浮いているライフジャケットがあるにも関わらず、ガン泣き。
それでも約1時間30分の小さな冒険者たちの気分になれた。
しかし、自然の中で、全神経を集中した冒険は、デジタル機器から全て解放された感覚だけではなく、時間と共に人類の本能的な何かを得た脳が満足しているようすを感じ取れた。
『自然に癒された』と人は簡単に言うが、『癒される』というパッシブな感覚たは違った、何かを会得し、獲得してきた感覚だ。
うまく言語化できないが、生まれてはじめて、ズブ濡れ川上りを楽しめた。
名護から約30分

往復1時間、現地1.5時間 合計2.5時間と 映画『宝島』よりも短い時間で、親子と自然の戦果アギャーの旅ができた!