007ダニエル・クレイグ ボンドはトム・フォードで覆われている

https://ja.wikipedia.org/wiki/トム・フォード
Tom Ford

創業者のトム フォード(Tom Ford)は1962年、アメリカテキサス州オースティンの生まれ。ニューメキシコ州サンタフェで10代を過ごす。ニューヨーク大学で美術史を専攻。俳優を志し、CM出演等も在学中からこなしていた。またスタジオ54やアンディ・ウォーホルのファクトリーに出いりする等、その頃から流行やアートに入り浸っていた。その後、編入してパーソンズに入学。1986年までインテリア・アーキテクチャー(建築)を学ぶ。このころからファッション業界で働いていくことを決意しだす。

86年からキャシー・ハードウィックのデザインスタジオに参加。88年からペリー エリスで働き、デザインディレクターに就任。(同時期にマーク ジェイコブスがペリーエリスにいた。)

90年、グッチのレディースウェアのデザインスタッフに加わり、女性の既製服のチーフ・デザイナーに就任。その後、デザイン・ディレクターを担当。当時、グッチは血族間闘争等の問題で不振に悩んでおりクリエイティブ・ディレクターのドーン・メローが必死で再建している最中であった。

1994年、ドーン・メロウの強い推薦もあり、トム フォードがクリエイティブ・ディレクターに就任。これはバーレーン拠点のインベストコープ社によって買収されたタイミングでブランドの今後の成長と拡大を担うものだった。

トム フォードはこれまでのエレガンスなクラシック路線ではなくモードを打ち出す。ホルストン・スタイルのベルベット、細身のサテンのシャツなどを取り入れ、スタイリッシュなコーディネートとゴージャスな素材使いで、イメージを大幅に刷新し、セクシーなイメージを確立した。その手腕で世界中にグッチ・ブームを再燃させ、94年に2.3億ドルだった売り上げは、2004年には30億ドルまで拡大、ドメニコ・デ・ソーレ(CEO)とともにブランドを救い、世界3位のブランドに育て上げた。

グッチがイヴ・サンローランを買収したことに伴い、2000年以降は、サンローランのプレタポルテ部門であるリヴ・ゴーシュのクリエイティブ・ディレクターも兼任することとなる。デ・ソーレとトム フォードは、2004年4月付で二人はともに退任。

2005年、ドメニコ・デソーレと共にトム フォード社(ブランドとしてのトム フォード)を設立。2006年、世界展開に向けてエルメネジルド ゼニアと製造に関連で提携を結ぶ。トム フォードの自身のブランドでは、クラシカルでオートクチュールのような手法でメンズファッションから展開を開始(後にウィメンズもスタート。)。ニューヨーク、ミラノ、日本などに店舗を構えている。同年、フレグランス「ブラック オーキッド」を発表。

2008年、「007/慰めの報酬」からジェームズ・ボンドの着るスーツがトム フォードによるデザインとなることが決定。ブリオーニから衣装提供を引き継ぐこととなる。また同年、CFDAのメンズデザイナー・オブ・ザ・イヤーに輝く。

2009年、メンズウェアのラインの1つとしてデニムラインを立ち上げる。このコレクションには日本のプレミアムデニム素材が使用されている。また、同年、伊勢丹新宿店に東京初のメンズウェアの店舗をオープン。同年、トム・フォード自身が監督した映画「シングルマン」を発表。監督としても高く評価された。

2011年春夏コレクションより、レディースウェアラインをスタート。また、2011年「トム フォード ビューティー(TOM FORD BEAUTY)」をスタート。2012年、日本初のウィメンズブティックを阪急うめだ本店にオープン。同年公開された映画「007 スカイフォール」ではボンドスーツ
を提供した。
http://www.fashion-press.net/brands/148

スペクター/トム・フォード

スカイフォール/トム・フォード

慰めの報酬/トム・フォード

カシノ・ロワイヤル/ブリオーニ


「スペクター」

ビジネスシーンにおける最強の装い 「トム フォード」のスーツ
映画「007 スペクター」の主演のダニエル・クレイグは、2作目の「慰めの報酬」、3作目の「スカイフォール」に続き、今回もトム フォードのスーツを着用。大のお気に入りのようで、普段からトム フォードを愛用中とも。ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じる上で欠かせない自己表現がトム フォードのスーツ
http://www.asahi.com/and_M/fashion/SDI2015112029041.html

ダニエルクレイグのスーツスタイル魅力を解剖!【007ジェームズボンド】
http://otokomaeken.com/mensfashion/13368

http://www.tomford.com/s-s-mens-bond-2016/
http://www.tomford.com/

トム フォード取り扱い店舗(東京)の一覧

オプティシァン ロイド
住所 : 東京都渋谷区神宮前4-26-35 FARMビル
ブリンク ベース
住所 : 東京都港区北青山3-5-16 青山第一社ビル1F
トム フォード 伊勢丹新宿店
住所 : 東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店メンズ館4F
エロチカ 新宿ルミネ店
住所 : 東京都新宿区西新宿1-1-5 ルミネ1・5F
オブジェ イースト
住所 : 東京都中央区銀座2丁目8-9 木挽館銀座ビル1F
トム フォード 阪急メンズ東京
住所 : 東京都千代田区有楽町2-5-1 阪急メンズ東京3F
ヴィア バス ストップ ミュージアム
住所 : 東京都渋谷区猿楽町28-14
コンティニュエ
住所 : 東京都渋谷区恵比寿南2-9-2 CALM恵比寿1F
バーズアイ
住所 : 東京都世田谷区北沢2-30-10 浜辺ビル2F
http://www.fashion-press.net/brands/shop/148/pref_13

 

 

TOM FORD “O’connor” スーツについて(「007 スペクター」の衣装 No.4)

TOM FORDのO’connor
です。生地は、Prince of Wales check/いわゆるグレンチェックにウィンドペーンチェックが織り合わされているデザインです。
パッと見ると、無地のネイビーに見えますが、よーく見るとネイビーにウィンドペーン柄。さらに、近づいてじっくり見ると、意外と派手な柄だとわかります。グレンチェックは、ブルーとブラックを合わせたもので、そこにライトブルーのウィンドペーンが重なっています。生地の画像と、デザインパターンをお見せしましょう。

今までのボンドの中でも、かなり派手な部類に入る生地ですね。ただ、イタリアンな「目が痛いほど派手」な柄ではなく、Prince of Wales checkという伝統的なブリティッシュ柄であるのはボンドの英国と女王陛下への忠誠心の現れでしょう。
また、このスーツとメキシコシティの青い空、そして、お祭りの“暑い”雰囲気が非常にマッチして、コーディネイトとしても素晴らしいものがあります。
建物の爆発によって発生した砂埃の中でも、はっきりと映えるスーツと、なによりイギリスらしい“着崩さない、鎧のような”着こなしは、「ボンドが普通ではない」ということをはっきりと表現しています。
スカイフォールのタイトルシークエンスでは、列車に飛び乗ったボンドが、崩れ落ちる車体や騒然とする乗客のことは気にも止めず、冷静にカフスを直すしぐさがありました。これも上で言ったような「ボンドが普通ではない」ということの表現の一つでしょう。
それではスーツを細かく見ていきます。ちなみに、衣装解説No.1~3で言い忘れましたが、今回衣装を提供しているブランドはTOM FORDですが、衣装デザイナーは別にいて、それはJany Temime/ジャニー・ティマイムという女性です。今から解説するスーツの生地やスタイルもジャニー・ティマイムがデザインないしチョイスしています。着用しているスーツは、典型的な英国紳士を表現するためにクラシックに映る衣装を意識したそうです。
少しだけ彼女の紹介をしますと、彼女は映画の衣装デザイン界ではかなりの大物。有名なところではハリーポッターシリーズの衣装をすべて担当しています。また、前作スカイフォールの衣装も彼女が担当しました。スカイフォールから一気にシャープになったダニエル・クレイグのスーツは、彼女のセンスによって作りだされたものだったわけです。
同じダニエル・クレイグでもクォンタムの時はコンケープドショルダーという肩を意図的に盛り上げた堅めのスーツ(TOM FORD “REGENCY”)でしたよね。その時と今のスカイフォール、スペクターのスタイルとでは、彼のキャラクターの印象自体が違います。彼女が、ダニエル・クレイグならびにスカイフォールのヒットの非常に重要な部分を担っているというのは言うまでもありません。
話を戻して、スーツの紹介です。まずはジャケットから。
ジャケットは、ダニエル・クレイグの筋肉に合わせて綺麗なラインが出るように薄めの肩パッドのロープドスリーブ。バストからウエストは急激に絞られ、かなりタイトです。フロントのボタンは3つボタンの段返りで真ん中留め、そして大きく開いたカッタウェイです。Vラインはスカイフォール時よりも少し深めになっており、後ろはシングルベント。
ポケットは“barchetta”と呼ばれる胸ポケットと左右のポケットの3つ。左右はスラントになっています。袖口は、4つボタンの本切羽で、3つ留め。スカイフォールで着用していたものの袖口は3つボタン本切羽で2つ留めでしたね。ボタンホールは、最も袖口に近い一つだけ、大きく長いデザインのホールになっています。
トラウザーズは、ノータック、ベルトループなしのサイドアジャスター締め。裾はダブルとなっています。スカイフォールの時よりも股下を短くしているようで、さらに“動きやすい”スーツとなっていました。
こちらのスーツは、TOM FORDのBOND COLLECTIONとして一般販売されております。日本のトム・フォード直営店にも吊るしてありました。イギリスでの価格は50万円ほどだったと思いますが、日本はどうなのでしょう・・・?
まあ、TOM FORDで、さらに映画と同じものが手に入ると考えれば、決して高くないでしょう。http://ameblo.jp/moto-toy/entry-12114357453.html