人間の「動作」「行動」「心理」「感情」には必ず理由がある。
それを解き明かしてくれるのがこの書だ。
初期動物行動学の創始者であるニコ・ティンバーゲンは、4つの要因をあげる。
- 至近的要因
その行動は、体内でどのような変化で起きたのか? - 究極的要因
その行動は、個体の生存や生殖に役立つのか? - 発達的要因
その行動は、 個体の成長の過程でどう発達するのか? - 系統進化的要因
その行動は、祖先種とどう違うのか?
インドクジャクのオスは、1.メスの前で大きく羽を広げ小刻みに揺らし、2.求愛行動をとり、3.繁殖可能なオスのホルモンの分泌がそれをさせ、4.祖先種では地面の餌をつついていたが、その動きが羽へとつながった。
ヒトは好意のある相手には高い声で、敵意のある相手には低い声を出す。
スポーツでの口笛、指笛は甲高く、ブーイングの声は低い。
拍手は簡単に高い音をだし、好意を届けやすい行為である。
サングラスをするのは、眼力の弱さを補い、表情を読ませなくして自分のチカラを神秘化させる。
ポケットに手を入れることはリラックスできるかわりに、相手に対してもエネルギーを使わないという態度を与えている。しかも肩が上がり、猿の威嚇行動と似てくる。
権威を象徴する装飾はすべて肩が張っている。
歌舞伎役者も騎兵隊も ワイカインディアンなど。
歌舞伎役者も騎兵隊も ワイカインディアンなど。
人間は緊張が高まると、転位行動、異指向行動 、意図行動を取る。