【経営】「孫の二乗の兵法」ソフトバンク孫社長の経営指標 コンセプトツリー



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「孫の二乗の兵法」

ソフトバンク社主催の「ソフトバンクアカデミア」での基調講演より、

 

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/29/news020.html
[
堀内彰宏,Business Media 誠]

理念 → ビジョン → 戦略 → 将の心得 → 戦術

文字盤は5×5の配置になっていて、

1行目の「道」「天」「地」「将」「法」は“理念”、

2行目の「頂」「情」「略」「七」「闘」は“ビジョン”、

3行目 の「一」「流」「攻」「守」「群」は“戦略”、

4行目の「智」「信」「仁」「勇」「厳」は“将の心得”、

5行目の「風」「林」「火」「山」「海」は“戦 術”を表す。

1行目と4行目、そして5行目の風林火山は『孫子の兵法』からの引用だが、それ以外は孫社長オリジナル

理念

  • ……理念のこと。(ソフトバンク的には)「情報革命で人々を幸せに」
  • ……天の時、タイミングのこと。(ソフトバンク的には)「情報ビッグバン」「マイクロプロセッサ」「インターネット」というタイミングに自分たちが存在しているということ。
  • ……地の利のこと。(ソフトバンク的には)インターネットの中心が米国からアジアへ移りつつあることを指す。
  • ……優れた将を得ること。「自分のために『腕や足の1本はいらない。場合によっては命さえもいらない』と言ってくれるぐらい志を共有できる将を、どれだけ部下に持てるかが大事。最低でも10人は欲しい」(孫社長)
  • ……「度量衡」「貨幣」「漢字」「車の幅」「交通網整備」のような仕組みを整えること。「まぐれ当たりや根性だけで得た成功は続かない。成功するためのシステムを作っていかないと、継続的には勝てない」(孫社長)

ビジョン

  • ……ビジョンのこと。「登る山を決めて、山の上から見た景色をイメージする。10年後や30年後といった明確な時期を決めて、その時のイメージを思い描く」(孫社長)
  • ……情報収集のこと。「ソフトバンクを立ち上げる前に1年半、どんな事業を始めるべきか考えた。40の新しい切り口の事業を徹底的に調べて、10年分の売り上げや人員計画などを分析、書類の束がそれぞれ1メートル以上になった」(孫社長)
  • ……ビジョンを達成するための戦略のこと。「ありとあらゆる情報を集めて分析した上で、無駄なものを除去して、一番太い幹になりうる部分を手がける。急所を見つけて、実行することが大事」(孫社長)
  • ……勝率7割で勝負を仕掛けるということ。勝率5割で戦いを仕掛けるのは愚か、勝率9割まで待つとこの世界 では手遅れになる。「切り捨てても本体は生き残れるように、3割以上のリスクを犯してはいけない。3割失ったら、『取り戻さないと』と深追いして全滅しが ち。意地で戦ってはいけない。『失った3割がもったいない』という発想が会社をつぶす。マスコミに『卑怯者』『無責任』などと書かれるので、退却するのは 10倍の勇気がいる」(孫社長)
  • ……闘って初めて事を成すということ。「どんな優れたビジョンや戦略でも、自分で闘って成せるという覚悟がないと無責任な議論になる」(孫社長)

戦略

  • ……圧倒的なナンバー1になれる戦略が見えた分野だけ手を付けるということ。「マイクロソフトのWindowsやインテルのCPU、グーグル、アマゾンのように圧倒的なナンバー1でないと、利益が出なくなるのは時間の問題」(孫社長)
  • ……時代の流れに逆らってはいけないということ。「ニッチな枝葉で成功しようとするのは、事業家としてダ メ。OSや通信方式などは、後々メインストリームになるものを選ばないといけない。『安く買える』『組みやすい』だけで選んでしまうと、ニッチな枝葉を選 んでしまう可能性がある」(孫社長)
  • ……攻めること。具体的には「営業」「技術開発」「M&A」「新規事業」などで、1つだけではダメ。
  • ……守ること。具体的には「キャッシュフロー経営」「コスト削減」「投資の効率化」「撤退」「コンプライア ンス」「監査」「報道リスク」などを意識すること。「ベンチャーは社員が2~3割辞めてもつぶれない、売り上げが2~3割減ってもつぶれない。つぶれる原 因の多くは資金繰りにある。また、正しいこと以外はやってはいけない。今の法律には違反していなくても、30~50年後に『あいつら田沼意次だった』と言 われないようにしないといけない。故田中角栄氏はグレーゾーンが後の世で明確になったために失脚した」(孫社長)
  • ……同士的結合と資本的結合をあわせ持つ、マルチブランド戦略を採用すること。「シングルブランドは効率はいいが、危うい。30年くらいは良くても、300年は続かない」(孫社長)

将の心得

  • ……知力を持つこと。(ソフトバンク的には)「思考力」「グローバル交渉力」「プレゼン能力」「テクノロ ジー」「ファイナンス」「分析力」を指す。「1つを持っているだけだと、飛車にはなれても王にはなれない。それぞれの分野の専門家と高い次元で議論できる ようにならないといけない」(孫社長)
  • ……同志的結合やパートナーシップを結ぶために、信義や信用、信念などを持つこと。
  • ……仁愛を持つこと。
  • ……勇気を持つこと。攻める勇気や大きな敵と戦う勇気、撤退する勇気などを指す。「退却する勇気がないトップは国や会社を滅ぼすので、絶対に身に付けないといけない。退却の決断はトップしかできない」(孫社長)
  • ……厳しさを持つこと。「単に厳しいというわけではなく、仁愛を持ちつつ、組織のために時として鬼となることが大事。自分が最も信頼する部下であったとしても」(孫社長)

戦術

  • ……すばやく実行すること。
  • ……静かに実行すること。
  • ……徹底的に実行すること。
  • ……動かないこと。
  • ……海のようにすべてを飲み込んだ平和な状態まで持っていって、初めて戦いは完結するということ。

経営は哲学である。

経営指標についての考え方をインスパイアされる。しかもこれを20代で作っていたというから凄い。作るだけでなく、それをずっと更新し続けていることのほうがもっと凄い…。孫社長の凄さは、15歳の時に「日本を変える!」という信念をずっと追い続けているところだろう。

さて、これを、自社におきかえて、どんな文字が 第一レイヤー 第二レイヤー 第三レイヤーとくるかを考えてみたい。

これはボクもよく表現している手法なので、ものすごくインスパイアされた。トップから降りてくるのではなく、下から上に積み重ねていくというボトムアップ型で、twitterの社内利用を考えてみた際の「コンセプトツリー」

曖昧な目標を、ビジョンやコンセプト(理念)を具体的に共有することによって、ブレや誤作動、判断ミスを防ぐことが可能となる。また、組織の強さとして、個々が上長の判断を仰ぐことなく、行動を判断できることになる。

また、孫さんの漢字にあてはまる部分は、曼荼羅(マンダラ)という発想法で、各レイヤーごとに掘り下げていくと、各レイヤーごとに「8つの漢字」が当てはまるのではないだろうか?

参考→ http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0808/22/news013.html

また、iPhoneアプリとしても入手可能だ。
1500円と高価だが、それだけの価値はあると思う。

iPhoneではなく、iPadで2倍サイズで使うと便利で、見せながらプレゼンもできます。
iPadで横型で使えると非常に便利なんだけど…。というか、iPad版も出して欲しい。

参考→http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0907/27/news058.html

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