ソフトバンクの孫社長がやってくれました。
2011年7月上旬に、ソフトバンク、”自然エネルギー協議会”を、全国19道県と設立
出版、電話回線、携帯電話、そして今度は、なんと発電です!
すべて、規制のある事業への参入。規制産業への参入のタイミングがいつもながら、絶妙のタイミング。
テレビの買収は、マードックさんと一緒にコケましたが、撤退のタイミングもお見事でした。
まさに、竜馬の薩長連合並の快挙かと思う。いや、むしろ竜馬ではなく、岩崎弥太郎の明治以降の民間企業としての活躍ぶりに近似しているような気がする。
なによりも、「グループの売上高3兆円のうち数パーセント程度を社会貢献の一環として自然エネルギーの普及促進の事業として行っていきたい」という孫社長の言葉にあるように、活動資金は、売上3兆円の1%でも、300億円。2%で600億円、3%で900億円 5%では1500億円で、20メガワットの太陽光発電所を設置する。
1500億円を19道県で割っても、一箇所で20メガワットの発電所を基本とするならば、78億円の予算があることとなる。
今回は、自治体の遊休土地を提供してもらいながら、雇用促進や発電売上が可能となる。
通信事業会社が電力会社を運営することができれば、これは川上から安く電力を調達することができることとなる。
むしろ、東京電力の体質改善のためにも、東電の負債額1兆円強を肩代わりして、筆頭株主になり、電力会社そのものの、体質にメスをいれていただきたいと思う。
電気代金ほど、とりっぱぐれのないビジネス、そして2年しばりも解約する人がいないライフラインビジネスに参入できるチャンスにもなりそうだ。
ちなみに、
それぞれの原子力発電所の発電量は
柏崎刈羽(新潟) 820万kW
福島第一(福島) 470万kW
福島第二(福島) 440万kW
なので、20メガワット(2万kw)が19の自治体にあれば、380メガワット(38万kw)の太陽光発電が可能となる。
福島第一(福島) 一基の470万kWの約1/12の規模ではあるが、ソーラーエネルギー事業に参入する民間企業が増えることにより、原子力で支えた電力を代替できる未来はすこしづつ実現しそうだ。
協議会に参加する各県が用地を提供し、ソフトバンクが20メガワット程度の太陽光発電所を全国に設置していく。資金はソフトバンクのプロジェクトファイナンスで調達する考えという
秋田県や長野県など自然エネルギーの普及・促進の取り組みが進んでいる自治体を中心に構成。中小規模の太陽光や風力発電所の分散立地を図っていくほか、普及促進の政策提言を行っていく。
記者会見した孫正義社長は「グループの売上高3兆円のうち数パーセント程度を社会貢献の一環として自然エネルギーの普及促進の事業として行っていきたい」とした上で「事業として赤字にならないようにマネージしていきたい」と述べた。
また孫社長は、自然エネルギーの普及促進の政策として、1)全量買い取り制度、2)送電網への接続の義務化、3)用地の規制緩和――の3つを必須の対策としてあげた。特に、用地の規制緩和では、国内の休耕田や耕作放棄地に太陽光パネルを敷き詰める「電田プロジェクト」を提唱。孫社長によると、日本の休耕田20万ヘクタールと耕作放棄地34万ヘクタールの2割に太陽光パネルを敷き詰めれば、5000万キロワットの発電容量が確保できるという。
協議会の設立に賛同した自治体は19道県で、
北海道、秋田、埼玉、神奈川、福井、山梨、長野、静岡、愛知、三重、岡山、広島、香川、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎の各県。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21357720110525