リーブ21 3.4%の課題  返金対象コース終了されたお客様 130名

このコマーシャルはすごいと思った。

IMG_5466.JPG

返金対象コースを終了されたお客様3863名中、返金したお客様130名の割合(2007年度)とある。

かつて、リーブ21 発毛訴訟記事について
http://knn.typepad.com/knn/2008/02/21.html
でとりあげた訴訟の件もあっただけにこのコマーシャルは、まさにネガティブ意見をポジティブに反映したように見える。

島田紳介や和田アキ子がでてきて、「ほんますごいわ!」と連呼すればするほどあやしく聞こえたからだ。少なくともとても好意的にこのCMを受け取ることができた。

96.6%は発毛を実感したかと思い、ネットで検索してみると、気になるサイトがトップで登場してきた。

カメラ的日乗3.0」さんは、
「96.6%というのは、返金に応じてない客の割合であって、発毛を実感した客ではない。」
http://suigei.blog10.fc2.com/blog-entry-846.html

しかし、これではあたかも96.6%の客が満足しているかのように聞こえる。あからさまにミスリードを狙ったCMだ。
第一、「発毛」の基準はどこにあるのか。産毛が1本生えても発毛なのか。使用前と使用後の違いがどれだけなら発毛と見なすのか。本来数字で表せるようなものではないはずだ。
意図的に視聴者の誤解を狙ったCMをうるさいくらい流しているテレビ局の責任は大きい。

とあった。
なるほど。満足している人も含め、返金していない人が3733名いたということがファクトのひとつだ。

1人当たりの単価は、発毛実感コースでいうと9800円なので、3658万3400円にはなる。
カメラ的日常3.0さんの1人500万円で考えると約193億円となる。基本的にはその間という売り上げだろう。返金対象コース外の人もいるからもっと大きいだろう。

そこから平均いくらくらいの費用を支払っているのかはわからないが、カツラではなく自分の毛がはえるというところがこのリーブ21のポイントだろう。だから、数百万円支払ってでも自分の毛をはやしたいと考える人がいるのだろう。
ボクならカツラを何種類か買って、残りのお金でヴィンテージのストラトキャスターをハゲてもカッコよく弾けるように練習するけど…。

返金対象コースとは、ウィキペディアによると、

発毛コース
1週間に2時間、O.Cで施術を受けながら自宅でのケアも含めて行う。
全額保証コース
1年以上「発毛コース」の施術を受けて発毛しなかった場合、施術料金や健康食品代など全額が返金されるコース。
にあてはまりそうだ。

残念ながら、「リーブ21」 と 「返金対象コース」 で検索したがなぜか見つけられなかった。

リーブ21ガイドという個人サイトによると
http://髪リーブ21.jp/log/9.html
どうやら、全額保証コースに該当しているようだ。
しかし、存在しないコースをテレビでわざわざ「返金対象コース終了されたお客様」とは表示しないだろう。ここがとても気になる。

また、料金も、

コース 料金 施術時間 全額保障
ホームケアコース 29万4000円 5時間 なし
3ヶ月コース 56万9310円 25時間 なし
半年コース 96万5160円 50時間 なし
1年コース 169万3860円 100時間 あり
1年半コース 238万560円 150時間 あり
2年コース 306万7260円 200時間 あり

こうなっているようで、全額返金となると1年コースで169万3860円、100時間というそうだ。
1時間あたり、1万6938円になる。これはちょとした風俗並みである(笑)。

カツラではなく、自前で生えるのなら…という気持ちが悩みある男性を、リーブ21へ向かわせるのだろう。
そう、試しに、一度発毛実感コースを申し込んでみて、またリポートしてみたいと思う。

今なら6800円らしい。
http://www.reve21.co.jp/adv1-campaign/

もちろんこの金額は見込み客を有料で選ぶ一番いい方法である。

無料で検診といわれるよりも、3980円で検診とかのほうが人は安心する。しかも9800円となると払えない金額でもない。しかも2時間はかかるというのがじっくりとお話をきけそうな気がする。

また、高額サービスをどのようにセールスしているのかをマーケティングするためには自分が実験台になるべきである。そこには、いろんなノウハウが見え隠れしているはずである。

しかし、発毛実感するためには、相当ストイックな努力が必要な気がする。
http://365real.jp/

そんな大変な思いをしてまで、自分の毛にこだわるのかがよくわからない。

英会話に費やしたら、どれだけしゃべられるようになるかと思ったりする。
決してリーブ21を否定するつもりはないが、いろんな方法がでてきたような気もする。

万有製薬のAGAという保険が適用される薬のほうがかなり安い気がするんだけど…。
保険で月額8000円以下だ。

アデランスの14800円定額制
http://www.aderans.co.jp/mens/unmeter/index.html
もあったが、「現金契約の金額を月々に換算した目安の金額です」
なんだ、それでは定額制じゃないじゃないか!まぎらわしいなぁ。

このカツラ業界も、それなりのお値段をしっかりといただくんだから、最初からそれなりの金額がかかることをしっかりと明示し、納得させるマーケティングにすべきだと思う。

もしくは、2009年には、ミノキシジル5%配合のリアップも発売されるらしく、発毛がブームになるかもしれない予感だ。もしくは、ハゲがかわいいと思えるようなカルチャーも登場してくるかもしれない。

欧米でハゲは日本ほど問題視されていない。

おそらく黒い髪の毛だから、地肌が目立つからかもしれない。茶髪ハゲとか金髪ハゲであるとあまり気にならないかも…。もしくはスキンヘッドもひとつのファッションになるのかも。

むしろ、ボクのようにテンガロンハットをずっとかぶるというのも、あまり髪型を気にしなくていいから喜楽なはずだ。

もしかすると、明治時代のようにヒゲが男性の威厳だったようなものと同じなのかもしれない。
明治時代には、薄いヒゲの人は多いに悩んだそうだ。

ヒゲの威厳はわかるが、男性の髪は、若さの象徴であろう。今の時代は、年の効よりも、若さが評価される時代なのだろうか?
おそらく、異性に対しての見栄えからスタートしたはずだが、いつしか、自己満足の領域に至っているような気がする。
髪の毛に、クルマ一台分、投資していると聞いて、「イケてる~!」と思う異性はおそらくいない(笑)。

いつの時代もコンプレックスはとってもビジネスになる。

国内4200万人ともいわれる巨大な発毛マーケットでもある。3人に1人という規模だからすごいチャンスがあるわけだ。たかが「毛」の話である。されど「毛」。

そもそも、コンプレックス市場はざっくり、3兆円の市場規模があるそうだ。
なんと日本の国家予算80兆円の1/27にあたる。

テレビの広告費(約2兆円)と新聞の広告費(約9500億円)をあわせた市場規模と一緒である。

市販の育毛剤市場560億円 (2005年度富士経済)
美容整形 市場規模は1658億円
カツラや増毛・植毛などの市場規模は約4000億円
健康食品 市場規模 4000億円
ダイエット産業は1兆円
エステティックサロン産業 4013億5300万円
フェイシャルが47.3%、ボディ(痩身)市場が37.1%、脱毛市場が12.7%、その他が2.9%
メンズ市場は、前年度比114.0%で379億3500万円(9.5%)

こういう視点でコンプレックス市場を眺めてみるのも、おもしろい。








コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です