Facebook 友達を資産化するFriend for sale
Friend for sale
ミクシィ社長の笠原健治氏を571ドルで購入し、「教えてダンコーガイ」の小飼弾氏を786ドルで購入し、
マクロマインド(マクロメディア)創業者のマーク・カンターを1104ドルで購入した。
これはfacebookの外部アプリケーション「Friend for sale!」というゲーム(?)の世界の話。
facebookの知人や登録者を「ペット」として購入することができるが、これはSNSの人脈の証券化、資産化に近いようなことができているようだ。つまり、SNSの世界に仮想通貨が流通したらどうなる?という世界感が実現されている。
しかも、株価と同じように需要と供給によって、人間の株価が変わるので、友達の資産化というSNSならではのアプリケーションとなっている。
facebookのAPIの魅力は、単独のアプリケーションやSaaSでは実現できないような、リアルなSNSを経由した社会が展開されている点なのかもしれない。
Googleは「検索」をキーにして、無償のアプリケーションをつないだが、
facebookは「SNS」をキーにして、無償のアプリケーションをつないだ。
最初、ライター仲間のnobiさんから、faceboook経由で「あなたはペットとして購入されました」とメッセージが届いた時には、とっても
変な気持だった(facebookの場合、面白いアプリケーションは、検索したり、ニュースで知ったりというよりも、知人から誘われるというケースが多
い)。
そこで、知人が何をやっているのかというように興味を抱き、アプリケーションを追加してみる(facebookはアプリケーションを自由に追加で
きるSNS)。すると何人かの知人が、もうすでに売買されており(笑)、Value という株価と、Cashという現金が表示されている。
さすがにライター仲間のnomiさんの株価は13,349ドルでキャッシュを88,881ドルも持っていた。
最初のボクの株価は571ドルであった。facebookの知人が5人以上いれば、「Friend for
sale!」に参加することができる。知人を招待すると、一人あたりにつき、1000ドルという仮想通貨がもらえる(現在、ボクの株価は1236ドルに上
がっている)。知人を50人Friend for
sale!に招待して、50,000ドルを得て、571ドルのまだ安値の知人を買収しまくってみた。もちろん、nobiさんも買収した。
おそらく、ここから何人かの知人が高値で買われていくことだろう。
「Friend for sale!」世界の参加者は、6万1000人
単にこれで終わりだったら、それまでなのだが、この仮想通貨が他の価値に交換できるようになっている。Gift Shopには、すでに米国大統領のオバマ候補のピンバッジが3001ドルでプレゼントできる。
これは新たな展開が期待できそうだ。
すでにFFS(Friend for sale!)では、「Money」というメニューの中で、「FFS Coins」がもらえるという広告メニューが開始されている。このように、facebookではアプリケーション開発者が独自にビジネスを運営する土壌ができている。
どことなく、Second Lifeに初チャレンジした時のようなワクワク感だ。新しもの好きな知人がいればいるほどfacebookは楽しくなる。アプリケーションも約2万種類がアップロードされているからだ。
企業であれば、このようなウェブのパーツを配布することも、facebookのアプリケーションを作って配布するというようなことも実現できる。今なら、話題性もあることだろう。
SaaSのプラットフォームとして、facebookは活用できそうだ。また、日本のSNSが外部のアプリケーションを受け入れることによって、新たな価値を見出すことができるだろう。
その前に、このfacebookが日本でどれだけ受け入れられるかが一番の問題である。少なくとも、eBayやMySpaceと比較すると、上々のスタートであることは間違いない。