この森永アイスボックスのCMは、久しぶりにインパクトを与えてくれるCMに仕上がっている。
【1】ニュース映像を活かして、フェンシングの太田選手は、森永成果で今、なにをやっているんだろうという、「掴み」からはいる。
ほぼ、国民全員がそういえば…と興味をそそられることだろう。
【2】フェンシングの出で立ちでたっている太田選手。もうこれだけで、期待一杯。
やはり、太田選手、フェンシングの姿で登場!
【3】先輩からの「はい、太田クン、おねが〜い」の声で、社内の雰囲気が現れる。
なにやら、巨大な氷の塊が…
【4】工場に響く、マイク声で「森永、アイスボックス!」お、これはあのオリンピックの時の、静寂の中でのマイク声!
【5】氷の塊りを、太田選手の一突きで、一気に粉々に…
森永アイスボックスの中に続々と、細かくなったアイスボックスが落ちていく。
【6】「※実際の製法とは、かなり異なります」のクレジット
そりゃ、そうだろうけど、アイデアが抜群だ。
1985年生まれの彼は2011年で26歳。
26歳での平均給与だと、355万円
http://nensyu-labo.com/heikin_nenrei.htm
CMのタレント料金から推測すると、 〜1,000万円くらいかな?
http://www.777money.com/torivia/torivia6.htm
つまり、森永製菓は、このCM一本で、太田選手の3年分の給与分を節約できたことになったのかもしれない。 しかし、実際には、森永製菓での所属は「健康事業本部ウイダー事業部マーケティング担当」らしい。
…ということは、森永製菓での社内タレントとしての臨時の出演に近いだろう。
当然、ウイダーinゼリーのCMにも出演されることだろう。
単純に考えると、社内のコマーシャルだから、CMも給与のうちと考えがちだが、太田雄貴選手は、スポーツマネージメントの株式会社スポーツビズの所属でもある。
http://www.sports-biz.co.jp/
森永製菓の社員であるから、給与のうちからか…。実際の仕事の業務以外は、マネージメント会社のドメインなのかは気になるところだ。
スポーツアスリートが、企業と好感度を持ってつながる最良の形態は、そこの企業の「ナカの人」になることだが、スポーツで得た地位と名声をマネタイズするには、企業の給与体系では難しい。
しかし、CMキャラクターで使えるのであれば、生涯賃金を2億円と仮定すると、生涯で20本のCM出演契約で自由にスポーツに専念してもらえるサポートもありかもしれないと思った。
企業に入社することによって得られる選手の安心感、またそれを受け入れた企業への一般消費者からのブランド力は相当なものだから、一概に金額だけでははかりしれない。
このCMの面白さを、さらに体験したいと思って、人々は、「森永アイスボックス」を連呼しているくらいだから、期待をして、「森永アイスボックス」を検索することだろう…。
http://www.morinaga.co.jp/ice/syouhin/box/icebox/
「※実際の製法とは、かなり異なります」のクレジットがあるくらいだから、少なくとも、「実際の製法」は見ることができるはずだ…。
期待は、大きく崩れてしまった…。
森永アイスボックスのサイトには、フェンシングの太田雄貴選手の文字ひとつない…。当然、実際の製法も発見できないばかりか、CMのクリエイティブからすると、残念だが、お粗末なサイトだ…。企画もバラバラだ…。漫画は最後まで読むとリンクが戻れない(悲)
CM見ている人が、このようなCMを見てから検索行動を起こすのは当然であり、なぜトーンを揃えないのだろう?と疑問に考えてしまう。
一番の原因は、広告・宣伝部と、ウェブ・マーケティング部の部署が違うのだ。そして、大企業になればなるほど、タテ割りが強くなり、他の部署には口を出せなくなる。
しかし、ここは、TVでCMを流したらどうなるのかを?考えて、口を出せる部署が必要だ。
さらに、ソーシャルメディアが全盛になってきた場合、このようなホメていながらも辛口な批評を書いているブログの扱いも気になる。それが、森永アイスボックスで上位に上がってくればくるほどだ。
広告・宣伝は、長年予算をかけられてきた部署だが、ウェブやソーシャルメディアはまだまだ予算額が少ない部署だ。しかし、検索されたり、このようにCMを批評されたりできるのもウェブのメディアがあるからだ。
これからの企業は、そんなCMのメッセージを流した後の、潜在顧客の行動も注意深く、また、耳を傾けて対話することが望まれているのではないだろうか?
※2004年にアップされた利用規約がそのまま、活用されている。ウェブを見る人に、利用規約を読ませるという姿勢はそろそろ変えたほうがいいのではないだろうか…。
※また、こんな利用者↓は、いまどき、いないんではないでしょうか?
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