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2010年、日産の描く電気自動車型社会 エコプロダクツ2008

2008年12月11日(木)東京ビッグサイト サイバーバズの取材で日産自動車ブースへ

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この「エコプロダクツ2008」は、日本最大級の環境展示会。

いろんな企業や団体の取り組みを一望で知る事ができるいい機会だった。…というよりもITの展示会よりもかなり盛況という印象。どこの企業もようやく「環境」が優先課題にあがってきたようだ。
環境や安心、安全に取り組まなければ企業も存続できない社会に成長したからだろう。

日産自動車の環境への取り組み
http://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/

自動車会社と環境はもはや切っても切れない関係である。

日産では、2010年に電気自動車の一般量産車を計画しており、そのための社会環境整備などに力をいれている。しかし、どうしても電気自動車は割高にはなるが、神奈川県では、環境にやさしい車を購入するための補助金制度が制定され、さらに横浜市では電気自動車のための、社会整備を進めているという。

日産本社も横浜市に2009年に移転するということなので、横浜市との環境整備の連携も早まりそうだ。

「人とクルマと自然の共生」を目指して という環境理念 ニッサングリーンプログラム2010 を掲げ、
1.「CO2(二酸化炭素)排出量の削減」
2「エミッションのクリーン化(大気・水・土壌の保全)」
3.「資源循環(リデュース、リユース、リサイクル*の推進)」
を活動計画として進めているという。

理念は企業活動において重要だが、それを実行できるスキームに落とし込めるかが重要だ。同じフィロソフィーを取り組める体制も作ったという。

理念が「絵に書いた餅」
で終わらないためには、部署単位でどう関わるのかも明確にすることが重要だろう。さらに今までの、経営指針「QCT(Quality・Cost・Time)」にCO2を加え、新たな経営指針を「QCT・CO2」とした発想は、他の企業も見習う点だろう。

より少ないCO2でできるか?という発想が入るだけで、企業活動は大きく変化するだろうし、その意識は個人に戻っても、地域社会に還元できる発想だ。

企業の経営陣がこのような目標を持たなければ、今までの企業と同様に営利に向かって暴走するだけである。

今回のエコプロダクツ2008への出展企業は、ビジネスチャンスの追求と自社の環境への取り組みのためのPRのための出展であったと思う。

模型の展示でしかないが、電気自動車のある社会をブースでプレゼンテーションする。

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一足先の未来の横浜では、電気自動車の充電システムが、マンション単位やショッピングセンターなどで充実。また電気自動車用の優先道路「EV専用レーン」なども想定。

信号なども、人のいない時には青信号を続けることによって、クルマにムダな停車をさせないことによってエコ運転が実現するようなことも考えているらしい。

排気ガスを排出する車が進入できないクリーンな空気エリアなども計画されている。もちろん、そこでは禁煙にしてほしい。

実際に、日産では、イスラエルやデンマークでの電気自動車普及プロジェクトに参加し、ポルトガル政府やモナコ政府とも提携している。このプロジェクトを推進するのが、米ベンチャーのProject Better Place社。

PBP社は、充電スタンドや大容量のLiイオン2次電池の交換可能な「自動車サービスプロバイダー」方式で電気自動車の本体を安く、高額なリチウムイオンはレンタルという新たなビジネスモデルを考案している。

また、日産ではNECと合併でのリチウム電池製造事業会社、オートモーティブエナジーサプライ株式会社略称AESC(Automotive Energy Supply Corporation )を決定しており、2010年の量産を前に自前の企画でのリチウム電池の供給する体制を作った。

ライバルであるトヨタ自動車はパナソニックとの共同出資のパナソニックEVエナジー株式会社があり、サンヨーのパナソニック傘下入りで、まさに2010年は「電気自動車用リチウムイオン戦争」が開始といっても過言ではないだろう。

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 「電気自動車普及のカギは、我々のような自動車メーカーだけではなく、社会全体のシステムがエコな方向へ向かわないと実現できない。今回のように横浜市がCO2削減を命題に掲げ、リチウムイオンの開発やサービスビジネスモデルの変化、商業施設での充電サービスなど、多岐にわたる社会全体がエコの意識と協力体制が整備されないと実現できない。

そのために、まずは2010年我々が実動する量産車を提供し、助成金などでガソリン車の3倍ではなく、最大1.5倍までに押さえたコストで提供したい。そこで、横浜市が、実際に電気自動車型社会の一大プレゼンテーションの場になればと考えています」。 日産自動車株式会社技術開発本部テクノロジーマーケティング室 土井三浩室長。

これが電気自動車を動かす、リチウムイオン電池。一枚のセルが数十枚必要である。PC用に使用されているものよりも、発熱などの安全性をさらに自動車の場合は、大事故になりかねないので、さらに研究を重ねているという。問題はガソリン車における燃料スペースよりも大きくなるため、省スペース化と長時間走行化という2つの課題をこれからも進めていかなければならない。

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ブースの中では地味ではあるが、ディーゼルエンジンの展示もあった。

日本では石原都知事のプレゼンテーションにより、ディーゼルのイメージは悪いが、欧州ではディーゼル車は燃費の面から、CO2削減としてもエコロジー車としての認識が進んでいる。

それは、排出ガス規制の問題であったが、ポスト新長期規制をクリアした日産エクストレイルに代表されるクリーンディーゼル車が登場し、日本にもディーゼルが復活する兆しがみえてきている。

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日本の2009年からの新基準をクリアにしたことにより、低燃費・低燃料という環境条件をクリアにしたことで、ディーゼルならではの、低回転でのトルクの高さをこれで楽しむことができるのはうれしい話だ。ガソリン車との価格差にも、ぜひ挑んでほしい。

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東京都の規制にも問題がないのだから、日本の物流や輸送をささえる業務用トラックなどへの活用で、低騒音で、低排気ガスな面でも貢献してほしいものだ。

今回、サイバーバズの取材としてブースレポートをおこなったが、円高不況にあえぐ自動車メーカーが、目先の景気だけではなく、長期的な視野で環境を考えていることができて、少し安心した。

本当のところは、早く1人〜2.5人乗りのコンパクトな電気自動車の登場を首を長くしてまつことにしたい。駐車場いらずの、折りたたみ自動車とかそんな新しいイノベーションにも期待したいところだ。