北元部長いわく、エスプレッソの基本は「9気圧・90℃・67℃・20秒・30cc」。
抽出時は9気圧と90℃、カップに入る時は67℃が理想で、20秒間で30ccを抽出するのが『ristretto』(リストレット)。これがイタリアで重要視される条件だという。
この工程を、熟練されたバリスタの手ではなく、全自動抽出の家庭用コンパクトマシンで再現するのはとても難しいそうなのだ。
実際、抽出中に安定して9気圧以上を保てるエスプレッソマシン自体、ごくまれらしい。また、抽出温度も95℃以上になると豆が焦げた味になってしまう。
温度を上げすぎず、カップに出るときには67℃を保つことで、ようやくお店でバリスタが煎れるような「完璧なエスプレッソ」ができるという話なのだ。
「言うのは簡単ですが、これらの条件を満たせるマシンを家庭用電力で作るのは、実は大変なことなんです」コーヒーマシンのカットモデル