サイバー大学 「ソーシャルメディア概論」
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サイバー大学 「ソーシャルメディア概論」新・受講生のみなさんへ
インターネット上で皆さんと講義というカタチでお会いできることを誇らしく思っております。
どんな環境下で学習していただけるかも、いろいろと想像したく考えています。
インターネットやスマホやタブレットで「アクセス」するという「行為」は、今や当たり前となりました。
そう、このサイバー大学の授業もそのひとつです。しかし、この環境はネットの普及してから、わずか20年の出来事なのです。
しかし、この20年で世界の景色は大きく大きく変わりました。
皆さんの家に、固定の電話はありますか?ファクシミリはありますか?新聞や牛乳は配達されていますか?
ステレオはありますか?そして、ラジオやテレビはありますか?
そして、一歩社会に出ると、公衆電話はありますか?駅で駅員さんが切符を切っていますか?
電気自動車やハイブリッド車が走っていませんか?
人類の歴史上、とてつもない変化と革命が日々発生しています。
皆さんが、大学を卒業する頃、おそらく現在の職業では想像できないような新たな職業や産業が続々と生まれていることでしょう。
『ソーシャルメディア』という産業もそのひとつです。何もなかったところに、人類の叡智が集積し、ネットを活用することによって、普及、発達してきたメディアです。
しかし、まだ生まれたての過渡期のメディアです。人類の歴史は、メディアやテクノロジーで大きく進化してきました。
それと同時に置き換えられた産業や職業もたくさんあります。
過去のメディアの歴史から学び、人間が本来めざすべきコミュニケーションがどのような未来に向かっていこうとしていくのか?
そして、私達がそのメディアの中で、どのように生きていくことが、正解なのか?
便利さと引き換えに悪用するものも後をたたない世の中です。デマや詐欺もたえません。
それは、クルマの普及と同じです。移動の革命が生まれましたが、同時に哀しい交通事故もなくなりません。
しかし、ドライブというレジャーが生まれ、高速道路が生まれ、宅配便が生まれ、駐車場やコインパーキングという産業も生まれ、郊外住宅も生まれました。もう、私達は引き戻せなくなってしまいました。
「ソーシャルメディア」は、まだ答えがある学問ではありません。むしろ、過去の正解は、現在では不正解となる可能性のほうが大きいのです。しかし、新たなメディアを経験することより、人類は身体能力以上の無限の想像力で新たなメディアを構築し続けていきます。
メディアの持つ表層面の消費と消化だけではなく、根底に流れる発想や視点を理解し、新たなメディアの体験者となり、表現者となることが可能となりました。問題はそれらとどう、自分が関わっていくかです。
みなさんの学習の一助となれば幸いです。
サイバー大学 客員講師 神田敏晶