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【書籍】インドビジネス 『激変するインドIT業界 バンガロールに行けば世界の動きがよく見える』武鑓行雄 著


今やシリコンバレーのCEOの3割がインド系と呼ばれるほどに拡大。

『激変するインドIT業界 バンガロールに行けば世界の動きがよく見える』(武鑓行雄著、カドカワ・ミニッツブック)

ソニー・インディア・ソフトウェア・センター社社長 武鑓行雄著

なぜ?バンガロールなのか?

❏バンガロール インド カルナタカ州 州都
 741平方キロメートル 842万人(2011年)
 東京23区(621平方キロメートル、920万人)よりやや広く、人口はやや少ないイメージ
 標高920メートルの高原のためインドでも暑くない環境
❏国営軍需産業、宇宙産業の研究機関、大学などの集積地であった環境
 ※シリコンバレーとも共通、サンフランシスコ郊外の果樹園のスタンフォード大学からスタート
❏1980年台インフォシスウィプロなどの成長 米テキサス・インスツルメンツが進出
1990年 インド政府がIT振興特区 Software Technology Parks of india を設置
2000年 インターネットでオフショアやアウトソーシング
❏Google Amazon microsoft IBM HP intel dell sony samusung LG
Philips GE siemens などのR&D拠点
❏インドの準公用語としての英語、米国の夜間が中間、プログラマー人材の豊富さなど
❏優秀なグローバル人材を日本では不可能な規模で採用できる
❏グローバルスタンダードな拠点となりうる
❏製品になる前の市場がバンガロールにあるので、バンガロールにいれば、世界の動きがよく見える
❏インドのIT BPO(Business Process Outsourcing)産業規模は2012年で10兆円規模。世界市場の58%

❏リバース・イノベーション
 新興国で生まれた新しい技術を先進国を含むグローバル市場に展開する
❏ランドマークを元にした地図 地図を使う習慣がないのでランドマーク地点から地図を表記
https://www.google.com/mapmaker
❏マイクロマックスのスマートフォン

インド発スマホベンチャーが爆発的な成長
http://toyokeizai.net/articles/-/49998

インドのスマホ市場、マイクロマックスがサムスン抜き首位
http://jp.reuters.com/article/micromax-india-sales-idJPKBN0L80BO20150204

❏インド式マイナンバー UIDAI Unique Identification Authority of India
12桁 氏名、住所、写真、10本指の指紋、眼の虹彩 任意性にもかかわらず1/3 5億人が登録済み
個人を証明する便利なものとして普及。日本のようにメリットも見えないまま、上から目線で持たせても誰も共感しない。

❏後発の新興国だからこそ、先進国市場をスタディし、一足先の新しいモデルを構築することもできる

❏日本支社は、「その他の地域」としてのポジショニング
 仕事の進め方、決定プロセスの商習慣、などが日本独特。
 ガラパゴス日本からの脱却

武鑓行雄さんプロフィール

武鑓行雄(たけたりゆきお)NASSCOM 日本委員会 委員長
(元ソニー・インディア・ソフトウェア・センター社・社長)
ソニー株式会社入社後、NEWSワークステーション、VAIO、ネットワークサービス、コンシューマーエレクトロニクス機器などのソフトウェア開発、設計、マネジメントに従事。
2008年10月より、インド・バンガロールのソニー・インディア・ソフトウェア・センターの責任者として着任。 7年2ヶ月にわたり駐在後、2015年11月末に日本帰国し、ソニーを退社
2014年4月からNASSCOM 日本委員会 委員長。
2011年6月~ 2013年5月:バンガロール日本人会会長
2015年6月~ 2015年11月:バンガロール商工会副会長
2014年1月:『激変するインドIT業界 バンガロールに行けば世界の動きがよく見える』(カドカワ・ミニッツブック)
2014年4月~現在: NASSCOM 日本委員会 委員長
[学歴]
慶應義塾大学工学部電気工学科、および大学院工学研究科修士課程卒業
* NASSCOM:National Association of Software and Services
http://www.nasscom.in/
https://ja.wikipedia.org/wiki/NASSCOM

インドを見るな、インドに行け!

■これをリバースイノベーションと呼ぶのだ

「ナラヤナ・フルダヤラヤ」という病院では、米国で2~10万USドルかかる心臓手術を10分の1の2000USドル以下で行っている。あらゆる経営努力をしていて、高い機材は使わず家庭用テレビを医療機器に接続したり、保険のような仕組みを作って貧しい人でも治療が受けられるようにもしている。すでにバングラデシュに病院を設立して遠隔医療を行うなど、こうした貪欲で多層的なイノベーションが新興国からグローバルに広がる。

■国民ユニークID「AADHAAR」が成功している

武鑓さんに以前うかがって最も興味深かったのが、両手10本の指と両目の虹彩を登録、これを氏名・住所・顔写真とヒモ付けしてランダムな12桁のユニークIDを発行するというプロジェクトだ。2009年に大手ソウトウェア企業インフォシスの元共同経営者ナンダン・ニレカニ氏を担当大臣にすえ、2013年11月時点で国民の3分の1以上にあたる約5億人がすでに登録済みだ。強制ではなく、希望者のみ無料で登録できる。これでいままで銀行口座の開設もままならなかった層も含めて具体的なメリットが得られる。

■スタートアップはインドからも世界へ

モバイル広告で世界第2位ともいわれる「インモビ」(inmobi.com)はインドで誕生した会社だ。ネット通販は、インド社会には向かないといわれていたが「フリップカート」(Flipkart.com)という会社が大成功。スタートアップではないが、グーグルの「MapMaker」は、ランドマークを目安に移動するインドで考えられ世界に拡大中である。今後10年間に1万社のスタートアップがインドで誕生するともいわれ、それまでには、世界がそのお世話になっている可能性がある。
http://www.huffingtonpost.jp/satoshi-endo/post_6730_b_4656833.html

ソフトバンクインド企業に1兆円投資

向こう10年でインドに100億ドルを投資すると明らかにしていた。
孫CEOは「モバイルインターネットはインド国内のインターネット市場を大規模にするだろう」と指摘。「今後、インドでの投資を真剣に加速させようと私は考えている」と述べた。
2016/01/16
http://jp.reuters.com/article/india-tech-softbank-group-idJPKCN0UV13R

インドのインターネット通販大手スナップディールに6.27億ドル出資し、同社の筆頭株主になると正式発表した。併せてタクシー配車プラットフォーム事業者オラに、既存株主と合わせ2.1億ドル出資することで合意したことも明らかにした。
いずれの出資もソフトバンクが2014年9月に米国に設立した戦略子会社ソフトバンク・インターネット・アンド・メディア(SIMI)が主導した。11月末の手続き完了をめざす。出資に伴い、SIMI最高経営責任者(CEO)のニケシュ・アローラ氏はスナップディールとオラの取締役に就任する予定。
スナップディールは2010年に設立。Eコマースサイト「snapdeal.com」の登録ユーザー数は2500万以上、加盟店数は5万以上にのぼる。
一方、オラは2011年に創業。タクシー配車プラットフォームを構築し、インド国内主要19都市で、車両3万3000台以上を配備している。
ニケシュ氏は米映画会社レジェンダリー・エンターテインメントへの出資を手掛けたのを皮切りに、韓国ドラマ配信のドラマフィーバーの買収や、インドネシアEC大手PTトコペディアへの出資を矢継ぎ早に決めるなど、投資の動きを加速させている。
2014-10/28
http://jp.reuters.com/article/softbank-india-idJPKBN0IH07120141028

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