時計というメタファーで考えると、最低24時間は可動は必要だと思うが、実際に時刻を確認する時間は、一日に数100回あったとしても、ほんの「瞬間」である。
AppleWATCHのバッテリが、ゲーム等のプロセッサーを多用するアプリを2.5時間、標準的アプリを3.5時間とあり、目標値は19時間であるのは、そんなに悪い数字ではない。
ただ、時計は「見た時には必ず時刻を表示しているべきものである」という発想から考えると、24時間-8時間の睡眠時間、16時間はディスプレイし続ける必要がある。
しかし、寝ている時に時計を見ないかというと、そうでもない。常に、我々は時間を気にする動物だ。充電中も時計の表示は最低限しておいてほしい。つまり、時計部分は動作していない時でも、時計であり続けてほしいのだ。
そういった意味でのバッテリー問題が解決していないということで発売を少しだけ延期するというのは意味があると思う。
しかし、2015年初めというコミットメントで4月は、ギリギリのコミットメント達成だ。さらに、日本が世界同時発売の第一陣ではないという噂もある。
しばし、まだまだ開発部分で新しいアイデアを投入する余裕がでてきた。しかし、実機にインストールしてからがはじめての改善のはじまりだ。
Appleの来たるべきウェアラブル製品は未だに多くの疑問を呼び起こしているが、バッテリー寿命はその中でも最大の関心事だ。9to5Macの最新情報によると、Appleはこのスマートウォッチが、ゲーム等のプロセッサーを多用するアプリを2.5時間、標準的アプリを3.5時間、バックグラウンドのフィットネストラッキングを4時間、それぞれ連続使用できることを目標にしているらしい。殆どの時間表示がオフであるような平均的利用についてのAppleの目標値は19時間だが、初期ハードウェアはまだこの期待に答えていないと、同誌の情報源は言っている。
むしろ気になるのが価格だ。
349ドルと発表されている価格は、あくまでも、最低349ドルという価格だ。
タグ・ホイヤーのCEOジャン・クリストフ・ババンが「2000ドル(約23万円)以下の価格帯の時計にとって脅威」と語るように、349ドルから、2,000ドルくらいの選択肢がきっとあるのだろう。
しかし、最初のモデルでいきなり2,000ドルの投資は無謀だろう。2015年の初代のAppleWATCHではなく、2016年のApple WATCH2的な製品が出てからでも十分だろう。まずは最低ラインの349ドルで試してみたい。
成熟し、完成されている機械式時計と違って、いくらブランド化を目指しても、デジタルウォッチがヴィンテージ品としての価値が出るには完成度の進化を止めなければならない。
アップデートしないOSがありえないように、進化のないAppleWATCHもありえない。…
であるから、ヴィンテージ化しない時計へ2000ドルの投資は時期尚早だと思う。
その予測を見事にAppleが裏切り、見事なラグジュアリーで2015年の初代がヴィンテージAppleWATCHとして後世にまで価値を持つようなAppleWATCHに期待したい。
こうしたAppleの動きに対して、スイスの著名な高級時計メーカーであるタグ・ホイヤーのCEOを務めるジャン・クリストフ・ババン氏の最初の感想は「酷評」だった。世界最高峰のブランドである「スイス製」ではないこの時計が、どうやって「時計」たりえるのか、というわけだ。
ところが、直近の米通信社ブルームバーグによるインタビューで、ババン氏の考えが変わってきたことが分かる。スマートウオッチとこれから登場するApple Watchについて、「可能性がある」と指摘している。同時に、2000ドル(約23万円)以下の価格帯の時計にとって脅威になるとの見方も示した。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/110600091/012600006/