これがテレビの未来だ!joost.com

Toshiaki Kanda 2007年05月22日 火曜日
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ニクラス・ゼンストロム(Niklas Zennstrom スウェーデン出身)とヤーヌス・フリース

(Janus Friis デンマーク出身)は、2000年07月に世界を席巻するP2Pソフト「kazaa」により一躍世間に名を知らしめた

しかし、著作権侵害問題などが相次ぎ問題となり会社を売却するが、P2P技術の正しい利用方法としてのビジネスモデルとしてIP電話の「Skype」を2003年から開始した。そして、2005年にSkypeを約26億ドル(3120億円)でイーベイに売却し、P2Pソフトを使用したTV番組共有アプリケーション開発するプロジェクトとして「The Venice Project」を発足した。
コンセプトは、「高品質なプログラミング機能を持つTVに似たプラットフォーム」だ。

2007年1月、「The Venice Project」は「joost.com」として発表され、ベータテストを開始し、2007年5月、知人を介して紹介していく、バイラル・ディストリビューション手法でインストールのダウンロードを現在広めている。
http://www.joost.com/

実際にこのjoost.comをダウンロードして試してみたことによって、新しいテレビ業界へのP2P技術からの提案を感じることができた。
魅力は、何といっても未来のテレビの「正しい姿」がここにあると感じたことにつきる。何よりも、ユーザーにとって求められている機能がjoostには満載なのである。このjoostの機能をテレビが取り込んでくれることを心から願うばかりだ。

【1】テレビに限りなく近いインターネットテレビ

まず、joostの最大の特徴は、動画共有サービスのyoutubeなどと違い、ユーザー参加型投稿型でないところだ。また、P2Pのアプリケーションをダウンロードすることによって、使用が開始される。視聴年齢や性別などによって、広告のターゲットを選別することもできる。つまり、限りなくテレビに近いということだ。

また、何よりも日本側から見るとバイアコム傘下のコンテンツが無料で限りなく視聴できるというところだ。

【2】独自のユーザーインタフェース(広告チャンネルも可能)
そして、今までのインターネット動画の中では、一番画質が鮮明なのである。十分にフルスクリーンモードで耐えられる。しかも、インタフェースがどことなく、iPodを彷彿させるように、慣れると使いやすいインタフェースとなっている。

液晶テレビのPC入力モードで、joostを視聴しているが、もうこれはテレビそのものである。

バイアコムグループのコンテンツが構成されていたり、飲料ドリンクの「RedBull」専用のスポーツチャンネルなどが登場している。新しい広告枠を販売するビジネス以外のチャンネルごと買い取っていただくという広告システムなどもとりいれている。今後はコカコーラチャンネルとか、マイクロソフトチャンネルなどがでてくるのだろうか?
テレビ局は、「局」というひとつのチャンネルからはなれ、コンテンツマッチングを編成する局として、今度は無限の「チャンネル」を広告主に販売するという新たな基軸を生み出しているのだ。

日本のGyaoが一番、joostにビジネスモデルは、似てはいるが、広告を飛ばせないなどの制約はjoost.comにはない。ユーザーのニーズを最大限に考えられているからだ。

現在は、バイアコムグループのCBSやMTV、パラマウント映画のコンテンツが中心であるが、今後これららのネットワークへ他のメディアが参画する可能性は非常に高い。なぜならば、米国の場合、4大ネットワークといっても、主流はCATVやサテライトなどのペイチャンネルであり、純粋な地上波は、悪くいえば貧乏人の見るチャンネルと化している。
年々、インターネットメディアに、テレビ側は、テレビの電源はついているが、番組は見られていないというダブルスクリーン現象によって浸食されている。電源はついているので、視聴率データには影響が出にくい。また、ネットよりもテレビの場合、ROI(費用対効果)が見えにくいメディアと化しはじめてきている。Joost.comに番組を提供することによって、新たな収益を番組制作会社に還元することが可能となるようにと考えられる。

Joostで関心のあるプログラムをクリックするだけで、関連ページにジャンプし、さらにテレビは子画面のまま視聴できる。テレビを見ながら番組クリックできるのだ。

【3】P2P専用アプリケーションによる動画配信

P2Pによる、美しいインターネット動画。これは環境とマシンスペックにも依存するが、PCでなく、60インチのTVに接続しても十分に視聴に耐える映像であった(ハイビジョンとまではいかないが…)。この画質は、パソコンモニターではなく、テレビとして見てみたい。

【4】テレビにウィジット機能が搭載された。レイヤー構造テレビ

最大のボクのお気に入りは、TV番組についてチャットやIM(インスタントメッセンジャー)の機能が搭載されていることだ。さらにNews TickerrはRSSに対応しているので、カスタマイズさえすれば、テレビにインターネットの情報ソースを流すことが可能だ。

たとえば、IMの機能で、GoogleTalkを選び、話題のtwitter.comを表示させることが可能となる。テレビ画面に知人の「What are you doing」が流れる。これはもう、友達のニュースと一緒である。しかも、RSSを表示しておくことで、お気に入りのブログやニュースサイトの情報が更新にあわせて表示できる。

日本では、「画面が汚れる」とのテレビ局側の理由で、二画面テレビやレイヤーによるEPGなどは表示できなくなっているようであるが、ユーザーが好き買ってにテレビに必要なアプリケーションを並べることができる。

【5】日本のテレビ局がのるかそるか?
膨大なテレビコンテンツがあったとしても、すべてを視聴するなんてことは不可能だ。やはり、日本のテレビのコンテンツを見てみたい。
放送局が、制作コンテンツもディストリビューション網も広告も牛耳っているから、テレビ以外のネット活用ができなかったが、日本のテレビ局がjoostに参加することとなったら、一気にテレビとネットの融合は進化することだろう。

YouTubeのような動画共有サービスに、削除依頼とイタチごっこしている暇があれば、新たなビジネスチャンスを自ら見出すべきだろう。

そして、総務省と電通はjoostモデルを大至急検討しなければならないだろう。

【6】wiiやPS3、HDRとの融合が理想

日本でjoostが流行させる一番のプラットフォームはwiiだと思う。なぜならば、あの秀逸なリモコンで、ふるだけで番組が選べるという機能がどうしても使いたい。また、PS3のようなハイスペックマシンで、多層レイヤー化されたネットテレビを楽しむという機能はありだろう。
「画面が汚れる」という理由で多層レイヤーを否定している間に、見られなくなるよりましだろうという意見に変えていかなければならない。

このjoostの機能をハードディスクレコーダーに搭載したらどうなるだろう?もしくは携帯に搭載したら…と考え出すときりがない。とにかく生放送にも対応してほしいものだ。せめて、疑似生に近いものを。

Category: コラム
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Toshiaki Kanda