NHKスペシャル「介護殺人」 介護者4人に1人が殺意、133万人の殺意

NHKスペシャル 2016年7月3日(日)
私は家族を殺した “介護殺人”当事者たちの告白 を見た。

https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160703
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2016_0705.html

2035年3割が高齢者の「大介護時代」に突入


モーニングクロス 2016/07/06 駒崎弘樹氏のオピニオンクロスより

すでに介護というのは、ジェネレーションの問題だけではなくなってきている。
2020年の東京オリンピックが終わった日本。
少子化問題はいつしか、超高齢化問題へと進化する。
2035年3割が高齢者の「大介護時代」に突入する(東京都の場合)。
医学の進歩で、寿命が伸びれば伸びるほど、高齢化は進む。
今から20年後、「介護殺人」を家族が選択する。

「殺人」といっても赤の他人ではなく、自分の父母や伴侶というケースが多い。そこには、凶悪な憎しみもなければ、金銭目的などの犯罪とは程遠い、「殺人」が行われている。親子の愛情からくる介護の悩みから逸脱できる最大の選択肢が「殺人」だったのだ。

考え方を変えれば、「大介護時代」を迎えるまでに20年はある。今、正しい選択をすれば、現在の133万人の殺意を増やさない努力はできるはずだ。しかし、このままだと、介護殺人が毎日発生するような世の中がやってきてしまう。

中長期的な日本の重要問題に取り組めるような政治プロジェクトがそろそろ必要だ。

すでに2016年、2週間に1人、介護殺人者が発生している。
“介護殺人”は、NHKの調べでは、未遂も含め過去6年間で少なくとも138件発生していた。

待機児童だけでなく、待機老人も爆発的に増える…そうなると、家庭内介護という状況が増え、「介護殺人」という選択が増えてくることが容易に想定できる。

介護殺人 介護者4人に1人、133万人が殺意

「手にかけたい」「一緒に死にたい」が「ある」「ときどきある」が24パーセント 介護経験者アンケート N=388/615

 

介護者人口 557万人だとすると、24% という意思の比率は、133万人の「犯罪者」が生まれる可能性を秘めている。

介護殺人者の75パーセントが介護サービスを利用

介護をはじめてから3年以内の犯行が5割。53.2パーセント

介護殺人者の4人に1人が介護一年以内に犯行。25.9パーセント

この特集を見て、ボク自身も、家族に迷惑をかけないで、終活をむかえる手法を選択できる権利が日本でも必要だと感じた。20年後は誰もが当事者なのだ。
いわゆる「尊厳死」だ。家族に犯罪者を生ませる社会システムになってしまった以上、十分に議論できるはずだと思う。