KISSの火を拭く事業家ジーンシモンズが嘆く音楽産業の闇(神田敏晶) – 個人 – Yahoo!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kandatoshiaki/20161014-00063257/
ジーンシモンズ氏とポール神田のツーショット
火を噴く事業家ジーン・シモンズのビジネスアイデア
KISSのメイクの商標登録から、コミック、フィギュアなどの版権事業、現在では、KISSのカフェからKISSクルーズという3000人規模の船旅、KISSゴルフ場、にいたるまで多彩だ。さらにジーン・シモンズ自身は、大統領候補のトランプのTV出演やスポーツチーム、レストラン・チェーン、金融ベンチャー、レコードレーベルなどを手がける事業家でもある。今回のトークショーでKNNは、独占質問を行うことができた。
ジーンシモンズに聞く、「音楽産業の今後」
今回のトークショーで2つの質問をジーンシモンズ氏に唯一ぶつけることができた。
一つ目の質問は、42年間プレイする彼らのライバルはかつてのKISS自身だ。かつての自分たちの楽曲をやり続けることに対して、過去の自分に対して嫉妬することはないのか?昔の曲ばかりが歓迎されている現状について。
ジーン:「自分にとって、自分の曲はまさに自分の子どものような存在。いくつになっても可愛いままだ。長年自分たちでプレイしている楽曲は、子供の成長を見守り育てているようなもの。実際に子どもが育つように、当時のKISSの曲を聴いて、また生まれてくる子もいるだろう。また、KISSはひとつの大きな惑星のようなものだと思っている。どの曲もそれぞれ好きだし、想い入れを持っている。それに対して、嫉妬するようなことはない」
もう一つの質問は、現在の音楽シーンだ。すでに昔の曲ばかり聞いており、インターネットのストーリーミングで音楽はほとんど無料になっている。もし、ジーンさんが、今17歳でこれからデビューしたいと思っていたら、これだけの音楽業界でイノベーションを興してきた経験でどうアドバイスする?
ジーン:「それはすごく重大な問題だ。インターネットは、音楽の敵だと断言できる。今の時代にデビューするアーティストやバンドは本当に大変だ。すでに、億万長者になったオレたちは助かったが(笑)。自分たちの時代には自分たちを信じて投資してくれるレコード会社があり、レコードやポスターをおいてくれるショップが、あり、そして、お金を払っているキミたちがいた。それらがすべてうまく回っていた。それにオレたちはキャラクターというビジネスをうまくあわせた。ところが、インターネットのおかげで、誰もお金を払ってくれない。もちろん、インターネットもお金を肩代わりしてくれない時代になってしまった。想いだしてみてほしい音楽業界には2つのインパクトがあった。1つ目は、1988年のCD時代の到来だ。LPレコードよりも、ちっちゃなCD盤にカバーに俺たちのすべてをいれなければいけなくなった。現在、未だに死んでも、活躍しているアーティストばかりだ。エルヴィス・プレスリー、ビートルズ、ジミ・ヘンドリックス、レッド・ツェッペリン、ACDC、マイケルジャクソン、U2、みんなCD紀元前の時代のアーティストだ。そして、1995年のインターネットだ。ナップスターの登場で、すべての音楽は無料で共有されるようになってしまった。しかし、これでみんなが不幸になっている。タダで得られるものに対して人間は価値も興味を信頼も持たなくなってしまった…。俺はいろいろと協力をしてきたヴァン・ヘイレンや日本のバンドEZOなどにもだ。今、日本のイエローモンキーがライブを再開するようになったのも、ライブ市場がまだまだあるからだ。そこにいる彼にサインをもらったら、キミは5ドルでも渡さなければ音楽の世界は死んでしまう(笑)そう、音楽のない世界ほどつまらないものはない。食べて寝ても生きていけるが、音楽がないと魂がないようなものだ。音楽に対して、もっともっと理解する必要がある。」