サンフランシスコのオトナのハロウィンパーティーに行ってきた時のハナシ

日本のハロウィンの盛り上がりがようやく火をついた感じ…。
あとは、ドン・キホーテで衣装を買うのではなく、自分で作ってクリエイティブで勝負する時代なのかも…。

東京オリンピックエンブレムの仮想は、今のところ暫定チャンピオンをあげたい!

渋谷 2015/10/30

http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/

■デジクリトーク
ハロウィン来たりて笛をふく 神田敏晶

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KNNポール神田です。

本日は、サンフランシスコ最大のアタルトなハロウィンパーティ「エキゾチック・エロティック・ボール」に参加してきました。このイベントは今年で19年目になるというもので、カウンターカルチャー系のラブ&ピース全盛の頃からのイベントです。

http://www.exoticeroticball.net/もう、このサイトを見ると、「こんなんにホント参加して大丈夫かいな~?」と思いながらもサンフランシスコ在住の人々のレコメンドの多さに興味を抱き、101号線をサンフランシスコ空港を目ざしたのです。

ベイショア・ブルーバードを10分ほど走ると、闇夜を照らすサーチライトが見えてきました。あとは、そのサーチライトの光源をめざして、ひたすら車を走らせるだけ。アメリカの大きなイベントはこのサーチライトが目印なので、会場を見つけるのにとっても便利です。目の前にあらわれたのが、「COW PALACE」という巨大なホール。かなり周りの建物とパースペクティブが狂っているほどの大きさです。思わず合成写真かと思うほど巨大。

http://www.exoticeroticball.net/Main_Event.htmすでに会場にはたくさんの車がつめかけ、かなり離れたところでないと車はとめられません。交通機関のないアメリカでは、みんな車でかけつけるから、その数だけでも大変。駐車場から会場までの距離が長くなります。さて、会場に到着する駐車場から、既に大仮装大会がはじまります。

この「エキゾチック・エロティック・ボール」は、「メイクラブ・ノットウォー」のコンセプトで開始されたカウンターカルチャー系のイベントであり、コンセプトが「エキゾチックなエロティック」で、それぞれ衣装がスゴすぎです(汗)。また、ハロウインの時期でもあり、毎年、大仮装パーティーと化しているのです。しかも、レイブ系のようなパーティーではなく、もう誰もが仮装して、その世界にはまりきっているところですでにイッてしまった感があります。

主催者のリリースでは、なんと参加者は、1万5000人のエントリーを迎えるといいます。本当にすごい数です。そりゃあ、すごくなりますわ。しかも、当然、ポリスもたくさん警備にきているのですが、ポリスの仮装の人もいて、非常にややこしいのです。しかし、一瞬にして判断できます。上半身はポリスなんですが、なんと下半身はズポンとパンツがなく、靴下と靴だけというポリスです。

あの松田優作主演の「探偵物語」のオープニングをイメージしていただくといいでしょう。非常におマヌケなんです。会場で念入りにボディチェックを受け(危険物の持ち込み検査のようです)、中にはいると、もうそこは、スターウオーズの酒場とターミネイターが氾濫する未来と、猿の惑星がミックスしたような光景です。まさに宇宙の一角に人類が迷いこんだかのような光景です。黒革ボンテージ系を核として、スーパーマン、バットマン、スパイダーマン、ワンダーウーマンなどのコミケ系がウヨウヨいるのですが、さすが、みなさん超マッチョな筋肉を誇らし気に見せます。

よくまあ、あれだけの筋肉が作れることか…。女性もすごいのです。入場者の2/3が仮装で占められ、その約半分が黒革系のボンテージ系です。もちろん、いろんなところに穴があいてあります。最初はやはり”乳房”を露出している女性(?)がガンガン目の前をとおるたびにドキドキしていたのですが、もう30分もすると、”乳房”ごときでは、ビクともしない体質になっていく自分に驚きます。

巨大な女性(きっと男性)もいて、厚底ブーツで軽く2メートルを超えています。もう、マジンガーZのロボットのようです。それが、ドラッグクイーンたちとノシノシ会場を渡り歩いているものですからすさまじい。いよいよ世紀末的雰囲気がただよってきました。メインホールのステージでは、ハスラー誌のモデルらが、かけつけ、大サービスタイムを繰り広げています。ほとんど裸同然の人たちが、セクシー度を競うコンテストをステージで繰り広げています。あまりにも堂々と見せられるとだんだん食傷気味になってくるもんですね。

バックステージの会場では、ハスラー・ドットコムのライブ中継がおこなわれていますが、インタビューとパフォーマンス、そしてステージからの中継が主のようでした。アクセス数を聞くと、カウントできないほどすごいとの事。なんじゃ、それ。さらに出演者の控え室となると、もう無茶苦茶。SMあり、拷問系ありなので道具がコワイコワイ。申し訳ないけれどそっちの趣味がないので、おそるおそる一般の席にもどりますが、あとでコンサートを見にいって理解できました。

続々とライブバンドが登場しますが、ハードコアなバンドが多いのです。結構疲れます。ふぅ…。しかも、ステージ上では、ランナウィズもチューブスも、ロッキーホラーショウもぶっ飛ぶようなステージがずっとずっとくり返されています。最後のバンドなどは、もう全身ピアスされている人がいて、その先に風船がつけられ、一気にその風船が割られ、ピアスが抜かれて鮮血が飛び散ります…。手品かと思っていましたがホンマもんでした。申し訳ありませんが、月曜日の朝からレポートするような内容でないため、深くは書けませんが、すごすぎでした。しかし、音がナカナカよかったのに、そっちにばかり目がいってしまいバンドとしては逆効果かも…。ステージ上のパフォーマンスとちがって、参加者の方は、もう思いっきり楽しんでいます。

まさに男女同権の国なんでしょうね。首に鎖をつながれて、覆面をかぶされ引きづられている男もたくさんいました。ウーマンリブ健在といったところでしょうか。また、おじさん、おばさん、お爺ちゃんやお婆ちゃんのカップルも、たくさんみかけました。おばさんも下腹の貫禄十分ってな感じでアタルトなハロウィンを楽しんでいます。これは日本ではブーイングものですが、アメリカでは見せる勇気を称えるようです(^^)。日本の市場で買い物をしているおばさんのボンテージ姿は想像できませんからね。一見物凄い、いでたちの人たちも、実は「写ルンです」でお互いを記念撮影して回って歩いているのがこのイベントで一番印象に残りました。もちろん、すごいファッションの人ほど人気者です。声をかけあうだけで気軽に撮影に応じて仲良くなっているんですね。なんとも楽しそうです。ハロウィンを子供だけでなく、大人までが満喫する人たちを十分に見させていただきました。やはり、このイベントは取材側でなく、参加する側にまわらないと楽しくなさそうです。さすがハロウィンの先進国です。かといってどんな仮装をしようか困っちゃうのが日本人ですね。帰りに、デニーズに寄ったら、赤鬼、バニーガール、バーバレラ、ランボーなどが食事をしていました。このシーズンでは当たり前の光景です。日本もクリスマスだけではなく、このハロウィンを本格的に持ってくるのもありかもしれません。仮装やパーティー用の専門店の需要がふえそうです。さて、いよいよ、おばけサイズの巨大なパンプキンも2つで5ドルで売り出しが始まりました。これからがハロウィンの本番です。これぐらい、ぶっ飛んだ事をやると日本の景気も変わるかもしれませんね。

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