朝青龍氏と亀田大毅氏の二人が、謝罪会見を同日に行った。
マスメディアの話題を独占していた両者の会見を見て、ようやくこの話題から解放された気になってホッとした。長かった…。
沢尻エリカ嬢も、何か同日に一緒にやれば、ある意味、一件は片づいたのかもしれない。
2007年の秋頃から、国民的なバッシングがずーっと続いていた。
守屋元事務次官らに話題が移り、メディアの露出がゆるやかになり、昨日をピークに、マスメディアは次のバッシング先を探さなければならなくなったようだ。
香川県の3人行方不明の事件も、父親が犯人かも?とマークされてながらも、義弟が逮捕されたことによって、メディア取材の終息を迎えた。
秋田県の豪憲君事件の母親と同様の扱いをしていたマスメディアこそ、父親に冤罪報道に対する謝罪報道をすべきだろう。報道が過熱する父親の姿に、亀田父と同様に、こわもての感情をあらわにするタイプの人ほどメディアの被害を受けやすいようだ。メディア側としては、真摯にその報道についての冤罪容疑についての反省の色を見せてほしいと思う。
テレビを見ていて、朝青龍氏の謝罪は好意的に受け止めることができた。日本人の感情として、「素直に謝罪すれば、水に流せる」という温情はまだあるようだ。
しかし、亀田大毅氏の反省については、サンスポ調べでは、「91%の人が反省不十分」n数=686件とあるが、もう、この話題については、あえてぶり返すほどのエネルギーは秘めていないと思う。
すでに犯則行為も過去のことなので、謝罪が謝罪になっていないという難癖モードがつけても意味がない。
すでに、反則をされた側の内藤チャンピオンも、反則効果の影響で、国民的チャンピオンとしてのメリットは享受している。有名人の仲間入りとなっている。
再度、防衛戦をフェアプレー宣言のもとにおこなえば、TBSはまだまだ視聴率は稼げる。亀田陣営には、あくまでも生意気な要素が必要であり、これがまっとうに反省してもらっては、「ヒール」としての人気に陰りが出始めるでのはないだろうか?
ともかく、ボクシング業界がこれだけ取り上げられることに関しては、彼は功労者でもあったとボクは思う。スポーツ的には迷惑をかけた部分もあるが、スポーツ興行的においては業界のピンチがチャンスに変わったのではないだろうか?
朝青龍氏の大分での巡業は好意的に受け止められ、相撲業界も同様に関心を集めることができ、一安心といったところだろう。いや、注目度は確実にアップしたことだろう。
ただ、気になるのが…。
「(世間を)お騒がせして、申し訳ありませんでした」。という形式の謝罪である。朝青龍氏も亀田大毅氏も二人とも、言葉は違えど、そう謝罪をする。
世間を騒がすことは、はたして悪いことなのだろうか?騒いでいるのは、関係者ではなく、あくまでも外野の連中だ。外野が勝手に盛り上がっていただけなのではないだろうか?それに対して謝罪されても、何に謝罪しているのかが、わからない。謝れて悪い気はしないが、こちらには何の被害も実はおよんでいないのだ。人間として、大人らしくないとか、マナーの道義から少し逸脱しただけにすぎないのではなかったのだろうか?
スポーツ選手にとって、力や技、以上に精神的な支えは最も重要な部分だ。そこが、折れてしまっては何も成果を期待することができない。業界で一躍有名になることによって、多少のエゴやナメてかかっていたところもあるだおる。ただ、マスメディアに晒されることの精神的なショックは、これはなったものでしかわからないことだろう。
絶対的に自分が責められることのない立場がよってたかって、バッシングという構図は、「イジメ」の構造と何も変わらない。下手に擁護すると自分に被害が及ぶので、「イジメ」に加担する。そのネタ情報提供によって視聴率が稼げるとワイドショー的に報道を繰り返すメディアが、そのうちそっぽをむかれるのも時間の問題だろう。
むしろ、絶対に謝らないくらいのタフな選手がいてほしいくらいだ。そんなタフな奴らがたくさんいる業界がひとつ残っている。政治関連業界だ。
むしろ、マスメディアが総力取材しないといけないのは、絶対に謝らない官僚や政治家、大臣なのである。
世間が反省の色を見極める力があるのならば、バッシングのほこ先は、そちらにむけなければならない。言葉が難しい、仕組みがわかりにくい。そんな部分をバラエティ番組的にもっと、わかりやすく解説していく責任がマスメディアにあるだろう。世間はそれほど、関心を持っているわけではない。
彼らは、世間を騒がしているだけでなく、血税を着服しているという事実まで露呈している。不正が発覚したら、その分、年末調整で返金してくれるともっとリアルにそれらのお騒がせが世間にも理解できるはずなのに…。
それらは法律を変えれば成立する。法律は国会が認めれば変わる。国会は国会議員が決める。国会議員は自分たちで選べる。もっとその構造を「見える化」することによって、身のあるバッシングができるような気がする。
作成日: 2007年12月3日(月) 10時35分