複合型企業を目指す”アップル”という会社

Toshiaki Kanda 2007年01月15日 月曜日
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アップルコンピュータの社名からコンピュータが取れて、「アップル」となった。もうコンピュータだけの会社ではないという意志表示だ。ではアップルは何屋になるのだろうか?

iPodのハードウェアメーカーとしてみると「オーディオメーカー」であり、iTunes Storeとしてみると「デジタルコンテンツの流通サプライヤー」である。iPhoneでは「携帯端末メーカー」であり、AppleTVでは「家電メーカー」となる。また、OSXにおいては「OSメーカー」であり「ソフトメーカー」である。ApplStoreは「通販会社」、直営店舗のAppleStore「小売店」である。
「.Mac」のサービスにおいては、「ISP」であろう。まさに、コンピュータ会社とはいえないほどの多彩な複合型の企業である。

かつてアップルは、CPUも開発し(PowerPC時代)、ハードウェアを設計し、OSを提供し、さらにアプリケーションソフトウェアを販売する唯一のパソコンメーカーである。そして、現在CPUはインテルに委ねるものの、依然として、コンピュータメーカーとしての色合いは強い。

1993年アップルはパソコン用デジタルカメラとして「QuickTake100」を発売し、デジタルカメラという市場を切り開いた。2001年にMac専用初代iPodを発売したが、あくまでもメインであるMacintoshの「デジタル・ハブ構想」の一環であった。それが2002年からWindows対応ということで、マーケットをMacintoshのみに絞り込まないという戦略に切り替えている。

そして、ついに2007年、携帯を再発明するとし、アップルは携帯OSにOS Xを採用した最初の通信機器端末メーカーとなり、iPodと携帯電話の複合製品としてiPhoneを世に送りだすことになる。

iPhoneは、携帯電話でありながらもiPodとしても使えるインタフェースを持った。Macintoshでは「マウス」、Newtonでは「ジェスチャー」、iPodでは「スクロールホイール&タッチホイール」、iPhoneでは「Multi-Touch」という新たなインタフェースを登場させてきている。デザイン、製品力、革新的なインタフェースという武器で常に新市場を築いてきている。

携帯端末メーカーがQWERTYキーボードをつける中、コンピュータメーカーが、ソフトキーボードを採用するところがユニークな発想である。
実際にジョブズ氏自身が何度もミスタッチをしていたのが気になるところだが、ジニーエフェクトばりにキーをポップアップしてタイピングの視認をサポートしている。こればかりはこのインタフェースが正解なのかどうかは、一日でも早く試してみたいところだ。

アップルが社名から、コンピュータを切捨てはしたが、iPhoneによって、携帯とPCを接続させこと。AppleTVによって無線LANとテレビを結んだことなど…。広義の意味での「デジタルハブの新・構想」がスタートしたように、ボクの目には映った。しかし、今後はコンピュータ会社としてではなく、デジタル産業の理想をテクノロジーによって牽引するリーディングカンパニーとしての色あいを濃くだしたようであった。そのアピールをするために、今回は次世代OSの発表は控えたのだろう。
コンピュータ会社でなくなったアップル。ゲーム、メディア、amazon化、いろんな市場参入の夢に期待したい。

ジョブズ氏のキーノートのビデオはこちら
http://events.apple.com.edgesuite.net/j47d52oo/event/

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Toshiaki Kanda