❏映像関連会社のイマジカ・ロボット ホールディングスは19日、官民ファンドの「クールジャパン機構」(海外需要開拓支援機構)などと共同で、映像作品の吹き替え・字幕分野で世界最大手の米SDIメディア(カリフォルニア州)を買収発表。
❏日本のテレビ番組やアニメ、映画などの海外展開を加速させるのが狙いで、総額約190億円を投じる。
❏SDIは製作会社や放送局などからの依頼を受け、映像作品の吹き替えや字幕を付けるサービスを提供している。
世界37カ国に拠点を構え、150カ所のスタジオも持つ。従業員数は約1100人で、年間売上高は約200億円。
詳細な買収の手法などがわからないが、年間売上200億円の世界企業を190億円でどうやって買収したのか?
イマジカと官民ファンドのクール・ジャパン機構の座組みを考えると、日本のコンテンツ産業のアウトバウンド支援という図式は明確だ。
おそらくアウトバウンド化に際してのコストセンターとなる、世界各地へのローカライズのための翻訳・字幕コストをSDIメディアを買収することにより内製化できる機能を持つこととなるのだろう。
またSDI側も日本のコンテンツが自社を経由することにより、字幕を通じた流通機能を拡大できるメリットにもなる。
SDIメディア
http://www.sdimedia.com/
イマジカロボットホールディングス
https://www.imagicarobot.jp/
【追記】
1
平成 27 年 2 月 19 日
各 位
会 社 名 株式会社イマジカ・ロボット ホールディングス
代表者の役職氏名 代 表 取 締 役 社 長 塚 田 眞 人
(コード番号:6879 東証第 1 部)
問合わせ先 取 締 役 常 務 執 行 役 員 安 藤 潤 経 営 管 理 本 部 担 当
T E L 03-6741-5742
共同投資による SDI Media Central Holdings Corp.(世界最大のメディア・ローカライゼーションサービス
提供会社)の株式の取得(連結子会社化)に関するお知らせ
当社は、平成 27 年 2 月 19 日開催の取締役会において、以下に記載の本件取引を通じて、SDI Media
Central Holdings Corp.を連結子会社化することについて決議いたしましたので、お知らせいたします。
1.本件取引の概要
本件取引は、当社が、株式会社海外需要開拓支援機構(以下、「CJF」という。)及び住友商事株式会社(以下、「SC」という。)と共同で、各社が出資する特別目的会社(以下、「SPC」という。)を通じて、SDI Media
Central Holdings Corp. (以下、「SDI」という。)の発行済株式の 100%を取得するものです。
本件取引において、当社は、事業上の関連性が最も強いため、SPC の過半数となる 50.1%の持分を取得する予定です。なお、SPC は、本件取引の買収金額の内、一部を銀行からの借入によって調達いたします。
上記により SDI は、当社の連結子会社となります。また 3 社間の合意により、SPC を設立し、この SPC を介して SDI の株式を取得いたしますが、本件取引実行後以降に合併する予定です。
(※)本資料における円表記は、平成 27 年 2 月 18 日現在の為替レートの、1USD=119 円で計算しております。
2.株式の取得の理由
当社グループは、映像コンテンツの編集・加工や企画・制作、調達・流通・放映、映像関連システムの開発・販売、クリエイターの育成・派遣など、1935 年の創業から現在に至るまで、映像関連の商品・サービスを拡充し続け、主に国内の放送局や映画会社、制作会社などのお客様へ提供してまいりました。
また、近年の当社グループを取り巻く環境は、通信インフラの発達により映像コンテンツを高画質かつ高速に配信・流通させる技術が進歩した結果、インターネットを中心とした新規メディアの増加や映像コンテンツ流通の利便性の
向上が、国内のみに限らず世界規模において進んでおります。
こうした市場動向の変化を新たな事業機会と捉え、顧客企業からのニーズに応えられる商品・サービスを提供することが、より一層重要になっており、当社にとっては海外事業の拡大が重点課題となっております。
一方、SDI は、映像コンテンツを世界中の国々へ流通するための吹替えや字幕付け等のメディア・ローカライゼーションサービスを、主に米国を中心とした大手放送局や映画会社、制作会社等へ提供しております。欧米やアジアなど全世界 37 カ国で事業を展開し、対応可能な言語数は 80 カ国語以上にわたり、メディア・ローカライゼーション業界では世界規模のリーディングカンパニーであります。
この度、当社グループは、SDI を子会社とすることで、当社グループの既存事業に加えてメディア・ローカライゼーション事業を拡充し、映像コンテンツの企画・制作・流通をグローバルに展開される顧客企業のニーズに応えられるよう、これまで国内中心であった当社グループの事業体制を全世界へ展開・構築してまいります。なお、当社事業との協業効果が期待される CJF 及び SC との関係を強化することを目的に 3 社協議の上、共同で投資を行うことといたしました。
2
本件に共同出資する CJF は、日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し、2013 年 11 月に法律に基づき設立された官民ファンドであり、SDI を活用することで、国内映像コンテンツが海外展開する上で課題となっていたメディア・ローカライゼーションのコスト・品質・スピード・効率・ノウハウ等が改善され、国内コンテンツホルダーの海外展開が加速することを期待しております。また、同じくSC は、SDI の有する各国の拠点及び顧客とのネットワークを活用し、映像コンテンツの流通・販売事業に貢献
することを目的として出資・参画しております。
当社グループは、新たにグループの一員となる SDI ならびに共同出資する CJF と SC と共に、各社のリソー
スを相互に活かしながら、日本国内はもとより、全世界の映像コンテンツ市場の成長に貢献してまいります。
3.異動する子会社(SPC)の概要
(1) 名 称 ICS International Inc.
(2) 所 在 地 1209 Orange Street, Wilmington,Delaware U.S.A.
(3) 代表者の役職・氏名 Director & President 中村 昌志
(4) 事 業 内 容 純粋持株会社
(5) 資 本 金 120,000 千米ドル(14,280 百万円)
(6) 設 立 年 月 日 2015 年 2 月 5 日
(7) 大株主及び持株比率
当社(50.1%)、
株式会社海外需要開拓支援機構(49.6%)、
住友商事株式会社(0.3%)
(8) 上場会社と当該会社と の 間 の 関 係
資 本 関 係 当社の当該会社に対する持株比率は 100.0%であります。
人的関係 当該会社の Director & President 中村昌志は、当社の
執行役員であります。取 引 関 係 記載すべき該当事項はありません。
(9)
当該会社の最近3年間の連結経営成績及び連財政状態
記載すべき該当事項はありません。
※(5)資本金及び(7)大株主及び持株比率につきましては、平成 27 年 3 月 20 日以降に予定する、当社及
び CJF、並びに SC からの増資後の見込額及び持株比率であります。
※平成 27 年 2 月 19 日現在の資本金は 6,000 米ドル(714,000 円)、株式比率は当社 100.0%であります。
4.異動する子会社(SDI)の概要
(1) 名 称 SDI Media Central Holdings Corp.
(2) 所 在 地 10950 Washington Boulevard Studio B Culver City, California
90232
(3) 代表者の役職・氏名 Walter Schonfeld, CEO
(4) 事 業 内 容
全世界 37 カ国の事業展開先、80 カ国語以上の取扱言語において、映像コ
ンテンツを中心とした吹替えや字幕付け等のメディア・ローカライゼー
ションサービスを提供
(5) 資 本 金 1 米ドル(119 円)
(6) 設 立 年 月 日 2007 年 6 月 21 日
(7) 大株主及び持株比率 VPG SDI Media, LLC (100.0%)
(8) 上場会社と当該会社
と の 間 の 関 係
資 本 関 係 記載すべき該当事項はありません。
人 的 関 係 記載すべき該当事項はありません。
取 引 関 係 記載すべき該当事項はありません。
(9) 当該会社の最近3年間の連結経営成績及び連結財政状態 3
決算期 2011 年 12 月期 2012 年 12 月期 2013 年 12 月期
連 結 総 資 産 101,569 千米ドル
(12,086 百万円)
109,101 千米ドル
(12,983 百万円)
132,590 千米ドル
(15,778 百万円)
連 結 売 上 高 129,915 千米ドル
(15,459 百万円)
140,952 千米ドル
(16,773 百万円)
166,969 千米ドル
(19,869 百万円)
5.株式取得の相手先の概要
(1) 名 称 VPG SDI Media, LLC
(2) 所 在 地 787 Seventh Avenue New York, New York 10019, U.S.
(3) 上 場 会 社 と
当 該 会 社 の 関 係
資 本 関 係 記載すべき該当事項はありません。
人 的 関 係 記載すべき該当事項はありません。
取 引 関 係 記載すべき該当事項はありません。
関連当事者へ
の該当状況 記載すべき該当事項はありません。
※VPG SDI Media, LLC は BNP Paribas が間接的に共同支配する法人であります。
※代表者の役職・氏名、事業内容、資本金、設立年月日、純資産、総資産、大株主及び持株比率につきまして
は、現在確認中ですので、確認次第、お知らせいたします。
6.取得株式数,取得価額及び取得前後の所有株式の状況
(1) 異動前の所有株式数
0 株
(議決権の数:0 個)
(議決権所有割合:0.0%)
(2) 取 得 株 式 数 50.1 株
(議決権の数:50.1 個)
(3) 取 得 価 額 75,150 千米ドル(8,942 百万円)
(4) 異動後の所有株式数
50.1 株
(議決権の数:50.1 個)
(議決権所有割合:50.1%)
※SPC による SDI 株式の取得価額は、150,000 千米ドルであり、当社の持株比率の 50.1%を取得価額に記載し
ております。
※SPC と SDI の合併に伴い、所有株式数及び議決権の数が変動する予定ですが、保有比率及び議決権比率は変
動ありません。
※取得価額につきましては、メディア・ローカライゼーションの業界環境及び本業界における対象会社の位置
づけ・経営成績及び財政状態等を勘案し、3 社間の協議の上決定し、株式取得の相手先との合意に至りまし
た。なお、第三者機関からの評価は取得しておりません。当社においても、独自の方法による算定は行って
おりません。
※アドバイザリー費用等が、取得価額以外に別途発生いたしますが、現時点で確定していないため記載を省略
しております。
7.日 程
(1) 取 締 役 会 決 議 日 平成 27 年 2 月 19 日
(2) 契 約 締 結 日 平成 27 年 2 月 19 日
(3) 本 件 取 引 実 行 日 平成 27 年 4 月1日(予定)
(4) S P C と S D I の
合 併 予 定 日 平成 27 年 4 月1日以降 4
8.今後の見通し
本件取引に伴う当社の連結業績への影響につきまして、現在精査中であり、詳細が確定次第、速やかにお知
らせ致します。
以 上
(参考)当期連結業績予想(平成 26 年 5 月 8 日公表分)及び前期連結実績
連結売上高 連結営業利益 連結経常利益 連結当期純利益
当期連結業績予想
(平成 27 年 3 月期) 52,000 百万円 2,100 百万円 2,180 百万円 1,260 百万円
前期連結実績
(平成 26 年 3 月期) 51,526 百万円 2,047 百万円 2,177 百万円 1,539 百万円
https://www.imagicarobot.jp/news/2014/pdf/20150219144553.pdf