負け組の米Yahooと大負けAOLを持ったVerizonの狙いは?確定―VerizonがYahooのインターネット事業を48億3000万ドルで買収 

米YahooとAOLが一緒にしたとしても、Verizonが負け組コンテンツをどのように再生させるのだろうか?
絶大なるミレニアル世代から捨てられたポジションにあるかつての、忌まわしき「ポータル時代」の亡霊と化したAOLと、安く買い叩くことのできた米Yahooをあわせて、facebookらにチャレンジするという。

AOLとYahoo どちらもポータル時代のニュースサイト。SNSのDNAはどこにもない。Verizonは、どこへ向かうのだろうか?

何ヶ月にも渡った価格交渉、数回にわたるレイオフの末、アメリカYahooはついに売却先を確定した。Verizon(AOLの親会社。AOLはわれわれTechCrunchの親会社)はYahooの本体事業を48億3000万ドルのキャッシュで買収することを公式に発表した。買収される事業にはYahooの広告、コンテンツ、検索、モバイル活動の一切が含まれる。Verizonの会長、CEOのLowell McAdamはプレスリリースで、「われわれは1年と少し前にAOLを買収し、あらゆるサイズのスクリーンを利用する消費者、クリエーター、広告主を結びつけるという戦略を一歩進めた。今回のYahoo買収でVerizonはトップクラスのグローバルなモバイル・メディア企業としての競争力をさらに高めることができた。同時にデジタル広告における売上の加速も期待される」と述べた。YahooのAlibaba、Yahoo Japanの持株は今回の買収の対象となっていない。これらの資産には数百億ドルもの価値がある。7月22日現在、Yahooが保有するAlibabaの15%の持ち分は312億ドル、Yahoo Japanの34%の持ち分は83億ドルだった。 Yahooの特許ポートフォリオも今回の売却の対象外だが、10億ドル前後の価値があるとみられている。TechCrunchがつかんだところによるとサニーベールのYahoo本社は売却の対象だという。Yahoは最終的にAOLと統合される。Verizonの執行副社長、プロダクト・イノベーションと新事業の責任者、Marni Waldenが買収プロセスを指揮する。AOLのCEO、ティム・アームストロングは社内向けメモの中で、マリッサ・メイヤーと緊密に協力していることについて触れている。メイヤーはYahooの社内向けメモの中で、「個人的には(Yahooに)留まるつもりだ。私はYahooとそのチームを愛し、信じている。Yahooを次の章に飛躍させることは私にとって重要だ」と書いている。メイヤーは買収手続が完了するのは2017年の第1四半期の末と予想している。【略】昨年、Verizonは AOLを44億ドルで買収した。Verizonは現在でもトップクラスのテレコム企業だが、AOLとYahooを買収したことからすると、今後は事業とその売上の多様化を図っていくつもりのようだ。買収手続が完了した後、YahooとAOLを統合すれば、巨大なメディアと広告の子会社が生まれる。AOLははるかに大きなスケールでウェブとモバイルのオーディエンスにリーチすることが可能になる。広告事業のターゲットは10億人単位になるかもしれない。

情報源: 確定―VerizonがYahooのインターネット事業を48億3000万ドルで買収 | TechCrunch Japan