v0.2025.07.16.08.12.stable_04. //2025-07-22時点でのバージョン
Warpの革新性について
WarpのCEOによると、コードエディターは進化しているが、ターミナルは1970年代から大きな進化がない現状を改善するために開発された 21 世紀のターミナル「Warp」のご紹介 – クイック エンジニアリングブログという背景も説明しています。
主要機能の詳細
- AI検索機能(#記号での自然言語検索) QiitaQiita
- ブロック機能(入出力のグループ化) ZennZenn
- マウス操作対応 「Warp」について知っていますか?AI搭載の最新ターミナルツールを紹介!! #Terminal – Qiita
- 履歴機能の強化 QiitaSunLTechLogs
セキュリティ面
入力内容はWarpが管理するサーバーには保存されず、モデルのトレーニングにはデータを使用しない 21 世紀のターミナル「Warp」のご紹介 – クイック エンジニアリングブログ
Warpとは何か?
Warp(ワープ)は、Rust言語で開発された次世代のターミナルアプリケーションです。従来のターミナルとは異なり、GPU加速によるレンダリングで高速動作し、AI機能を搭載したモダンなユーザーインターフェースを持っています。
『ターミナル』とは
『ターミナル』とは、コンピューターにテキスト(文字)で命令を出すためのツールです。通常は『黒い画面』として知られており、コマンド(命令)を入力してファイル操作やプログラム実行などを行います。
Warpの特徴
WarpのCEO曰く、エンジニアは『コード エディター』と『ターミナル』を使用して開発をしているが、コードエディターばかり進化していて、ターミナルを使用すると1970年代に戻った気分になるという課題を解決するために開発されました。
主な特徴:
- AI機能搭載:自然言語でコマンドを検索・提案
- 高速動作:GPU加速による軽量・高速なレンダリング
- モダンUI:マウス操作対応、視覚的に分かりやすいデザイン
- ブロック機能:コマンドと出力を見やすくグループ化
対応プラットフォーム
2025年2月現在、Warpは全プラットフォームで利用することができます:
- macOS:最初に対応したプラットフォーム
- Windows:遂にWindows版にも対応
- Linux:対応済み
Windows版の特徴
Windowsの場合はWarp起動後にどのコマンドライン環境を開くかを選択することもできます。これにより、PowerShell、WSL(Windows Subsystem for Linux)、Git Bashなど様々な環境を統一的に使用できます。
インストール方法
Windows版のインストール
- 公式サイトからダウンロード
- https://www.warp.dev/ にアクセス
- 『Download Now』ボタンをクリック
- ARM64とx86のどちらのインストーラもあります
- インストール手順
- インストーラの内容は、スクリプを撮る必要がないくらい特に書くことはありませんでした!内容としては[インストール場所]と[デスクトップにショートカットを作るか]の2点ぐらい
Mac版のインストール
- 公式サイトから
- https://www.warp.dev/ からダウンロード
- Homebrewを使用(推奨)
bash
brew install --cask warp
初期設定
現状warpの規約上、使用開始前にGitHubでのSign upを求められるので、GitHubアカウントが必須です。GitHub/Googleアカウント/メールアドレスでのSign upが必要です。
主要機能と使い方
1. AI検索機能(最重要機能)
Warpの最も革新的な機能です。
AI検索の使い方
#
記号を入力してから、やりたいことを日本語や英語で入力- 例えば、『temp』というフォルダを作るコマンドが知りたいなら『Make a folder called ‘temp’』と入力します
- すると、mkdir tempのコマンドが提案されて、cmd+EnterまたはInput Commandボタンを押下するとターミナルで貼り付けられます(実行まではされないのでご安心ください)
- ちなみに日本語で入力しても問題なく使えるようです
『コマンド』とは
『コマンド』とは、コンピューターに与える命令のことです。例えば:
mkdir
:新しいフォルダを作成する命令ls
:ファイル一覧を表示する命令cd
:フォルダを移動する命令
2. ブロック機能
Blocks機能は、ターミナルの過去の入出力をブロック単位で区切って扱う機能です。
ブロック機能の利点
- 視覚的に分かりやすい:コマンド入力とログの出力が1つのBlockとして扱われることで、入出力のコピーや共有が楽になったり、視覚的にも非常に見やすい
- 簡単コピー:『Copy Command』でコマンドのコピーも簡単
- AI支援:『Ask Warp AI』押すだけで、コマンドエラーの原因をAIに聞いてくれる
3. オートコンプリート機能
入力履歴に沿って、yarn -vが使えることを教えてくれますなど、智的な入力補完を提供します。
オートコンプリートの使い方
- Tab キーを押すと候補一覧を表示
- **矢印キー(→)**で提案されたコマンドを採用
- 入力履歴に沿って、コマンドを補完し提示してくれます
4. 履歴機能
Warpには履歴機能があります。↑を押下すると過去打ち込んだ履歴を確認することができます。この履歴がかなり過去のものまで確認することがあるので個人的にはかなり便利です。
5. マウス操作対応
従来のターミナルでは不可能だった、マウスによる操作が可能です。
- カーソル移動:マウスクリックでカーソル位置を変更
- テキスト選択:ドラッグしてテキストを選択
- コピー・ペースト:右クリックメニューからの操作
基本設定
設定画面の開き方
『⌘ + ,』を押すと、設定画面が表示されます。右上の『縦点3つ』ボタンの『Settings』でも開きます
主要設定項目
Appearance(外観設定)
- テーマ変更:Dark/Light/カスタムテーマ
- フォント設定:フォントの種類とサイズ
- 色設定:背景色、文字色のカスタマイズ
Features(機能設定)
- AI機能のON/OFF
- Hotkey設定:ショートカットキーの設定
- 自動補完機能の設定
Keyboard shortcuts(キーボードショートカット)
- カスタムキーバインドの設定
- デフォルトショートカットの確認・変更
よく使うショートカット
以下ショートカットはデフォルト設定の場合です:
- ⌘ + P:コマンドパレット(使用可能なショートカット)一覧を表示されます。検索も可能で、ショートカットを忘れた際はこのコマンドですぐに確認&実行できます
- ↑ / ↓:コマンド履歴の表示・選択
- Ctrl + ↑/↓(Windows):過去の入出力を追いかけ、そのログの入力コマンドや出力結果をコピーしたり『Workflow』として保存することができます
- Tab:オートコンプリート候補の表示
- Shift + Enter:複数コマンドを記載すると、ブロック内で複数コマンドの実行ができます
料金体系
2025年2月現在、Warpは無料で使うことができます。ただし無料の場合はAI機能周りに制限があります
無料版でできること
- 基本的なターミナル機能
- ブロック機能
- オートコンプリート
- 限定的なAI機能
有料版(Pro)の追加機能
- 無制限のAI機能
- チーム共有機能
- 高度なカスタマイズ
セキュリティとプライバシー
データの取り扱い
入力内容はWarpが管理するサーバーには保存されず、モデルのトレーニングにはデータを使用しないようになっています
プライバシー設定
使用状況の収集は行われているので、気になる方は、『Settings』の『Privacy』の項目から、『Send app analytics』『Send crash reports』をオフにすることで、情報は共有されないようになります
Warpを使うメリット
学習効率の向上
- AI支援により、コマンドを覚える必要が減る
- 視覚的なUIで操作が理解しやすい
- エラー時のAI提案で問題解決が早い
作業効率の向上
- 高速動作でストレスなく作業できる
- マウス操作で直感的な操作が可能
- ブロック機能で履歴の確認が簡単
初心者にやさしい設計
- 日本語対応のAI検索
- 設定不要ですぐに使い始められる
- モダンなUIで取っつきやすい
よくある質問
Q: 従来のターミナルと何が違うの?
A: 標準で搭載している『terminal』よりも高速で、AI機能やマウス操作、視覚的なUIなど、現代的な機能が追加されています。
Q: プログラミング初心者でも使える?
A: はい。AI検索機能により、コマンドを覚えなくても自然言語で操作できるため、むしろ初心者におすすめです。
Q: 他のターミナルから移行は大変?
A: Warpは既存のシェル設定をそのまま使用できるため、移行は比較的簡単です。
まとめ
Warpは、従来のターミナルの使いにくさを解決した革新的なツールです。特にプログラミング初心者にとって、AI機能による支援は学習を大幅に加速してくれるでしょう。ターミナルでの作業がかなり楽になる印象で、現代的な開発環境を構築したい方には強くおすすめできるツールです。
参考リンク
- 公式サイト:https://www.warp.dev/
- Windows版リリース情報:https://www.warp.dev/blog/launching-warp-on-windows
- プライバシーポリシー:https://www.warp.dev/privacy