Z会「やる気ラボ」動画における本当のパブリック・リレーション




2009年02月16日に公開されたZ会の「やる気ラボ

これは、なかなかユニークなアプローチだと思う。

大学受験はフルマラソンと一緒。
お子さんはマラソン選手
親はコーチ
子供に最適なコーチングをしてあげられているか?
という発想にたったサイト

 Z会と言えば、勝手CMでも有名になるほどの、勝手CM容認企業の最先端だ。

http://www.youtube.com/watch?v=_X6ywvOGs0s

http://www.youtube.com/watch?v=K1igzKsyNk0

http://www.youtube.com/watch?v=pNVMm-hIRhI

そんなZ会がついに、社員を投入したもうひとつのCGCMを公開している。

つまり、
コンシューマー・ジェネレーテッド・コマーシャルではなく
    
コーポレート・ジェネレーテッド・コマーシャルなのである。

企業がユーザーに対して、ダイレクトにメッセージを送る。

男女の高校生以外の、出演者はすべてZ会の社員なのである。

社員登場系コマーシャルでは、かつては、100人乗っても大丈夫のイナバ物置や、ウェブでは、社員が飛んでいる永谷園の生姜部のサイトなどがある。最近では、リーブ21岡村勝正社長などもよくみかける。

ユーザーが受ける印象は、タレントや俳優が登場するCMとちがって、企業の姿勢や社風が直接伝わりやすいと思う。また、製品をタレントや俳優のイメージを借りるのではなく、社員が登場することによって、等身大のイメージで表現することができる。

また、動画共有サイトが登場したことによって、動画配信のコストは限りなくゼロとなった。TVコマーシャルのリーチ力で、アテンションやインパクトを作り、動画共有サイトによって、フリーケンシーを高める。最も「検索フリーケンシー」という効果は、ネットならではのものだ。
最終的にユーザーのインテンションを高めてクロジーングサイトへという流れが重要だ。

今回のCGCMは、親の後悔が非常に伝わる。

社員の演技の微妙さも(笑)、本当の親のように見えてくるから不思議だ。これは従来のCMでは感じることのない手作り感であると思う。テレビで放映されても、かなり注目度はあるだろう。

手作り感の微妙な素のあるタイミングは、一部の隙もないコマーシャルを見慣れた人にとって新鮮に映る効果がある。

「もっと頑張ればよかった…」編

「社員が登場することで、制作費が安く上がるというよりも、こういうものを作成することで社員の気持ちが盛り上がる、盛り上がった気持ちは商材・サービスに反映され、お客さんにも届く、結果みんなが幸せになる。また、PRの原義”Public Relations”を考えれば、こういう広告のあり方こそが、お客様との関係作りの1つだと思っています」とZ会ウェブ担当者の寺西隆行氏は語る。

まさに、ひとつのPRの正しい姿だと思った。

制作は トライバルメディアハウス http://www.tribalmedia.co.jp/
イケダノリユキ
さん、 

映像プロデュースに勝手広告のMovie Impactの神酒さん
ネタだけチョンマゲという企画も展開中)

実際に出演するという責任を社員が実感すると、会社としてではなく、個人としての社会への責任にも及ぶことだろう。この効果は低くないと思う。また会社に対してモチベーションが低いと出演しずらい。
TVのオンエア中であれば、退社もできないなどという制約も発生するからだ。

自社特別サイトだけはでなく、YouTubeにも企業としてアカウントがあると、このようにEmbedして、話題に取り上げるボクのような人もいるだろう。

今回のコマーシャルビデオは、社員によって、メッセージ性も非常に伝わってきたと思う。

親から子どもへ、自己体験の回帰を複数の親によって、子供に納得させる。
Z会の場合、おそらく検索するユーザーは、親と子供の双方が想定できるからとても有効だろう。

そういった意味で親子のやる気というコンセプトはわかりやすい。
ただ、すぐに資料請求へナビゲートされるのは、非常にもったいない。
もう少し、やる気をあげてもらう必要がありそうだ。

受験生を抱える親子の心情とか…。コラムが数本あってもいいかと思う。今の状況だとサイトの滞在時間はかなり短い。もう少し、やる気をラボしたいところで終わってしまう。

「東大生のノートはかならず美しい」の太田あやさんのインタビューとか、国立、私立の学費を偏差値で換算するとかあると、お小遣いに反映されるとか…のヤル気に関するレポートが欲しい。

しかし、子供の受験期に、親業を廃業してしまったので、ボクには偉そうなことは何も言えないが…。

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