主力の検索サービスは、今やスマホからのアクセスが40%強に拡大。ニュースや株価、ショッピングなど各種サービスの中でも上位20位以内のアクセスの50%以上、そしてポータルサイトの月間ページビュー(PV)の30%以上もスマホ経由だと続けた。
同社の14年度第2四半期決算によると、売上高は1033億円(前年同期比2.5%増)、営業利益は460億円(同7.6%減)となった。高収益体質に変わりはないが、創業から右肩上がりで成長を続けてきた同社は、18年目にして中間決算ベースで史上初めての減益となった。
直接的な減益要因は、オンラインショッピング「Yahoo!ショッピング」の出店料を昨年から無料化したことや、ビッグデータ関連の設備投資といった先行投資にある。しかしより注目したいのは、売上高の約60%を占めるオンライン広告事業の推移だ。
広告事業の売上高605億円は、成長率で見ると7.3%と伸び悩んでいる
同社の広告事業は主に三つのサービスに分類される。まずユーザーが検索したキーワードに連動した広告を出す「検索連動型広告」(今四半期売上高約382億円)、ポータルサイトの最も目立つエリアに表示する「プレミアム広告」(同約92億円)、そしてユーザーの興味関心に合わせた広告を画面上に表示する「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」(同約131億円)だ。
その中でもパソコン時代の成長エンジンであり、過去10年にわたってヤフーの“大黒柱”だった検索連動型広告は、これから大きな成長は期待できず、商品としてのライフサイクルは成熟し切った状態にある。同様に低減するプレミアム広告と合わせ、パソコン時代の収益源がいまだに3分の2を占めているのが実情だ。
最大手の米フェイスブックだ。彼らは12年以降、パソコンからスマホへの軸足転換を徹底している。
デイリーアクセスユーザー(1日に利用するユーザー数)に占めるスマホ比率は75%超。ヤフーの広告事業でいうYDNと同じく、個々のユーザーの属性情報や趣味などに合わせたターゲティング広告の売上高を、モバイル化の波に乗って成長させている。
ユーザーの拡大も相まって、その成長率は四半期ごとに50%を超えるペースをいまだに維持。13年度の売上高は78億7200万ドル(約9446億円。1ドル=120円換算)と、過去3年間で4倍と驚異的な成長を遂げている。
引用元: 【ヤフー】18年目にして初の上期減益 問われるスマホ時代へのシフト|数字で会社を読む|ダイヤモンド・オンライン.