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ハートウォームなゾンビ映画♡「ウォームボディーズ」
試写会で観てきた! もう、完璧にツボにハマった映画だ!
比較するならばゾンビ映画でも「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ゾンビランド」クラスだろう。いや、それ以上の示唆に富んでいる映画だ。
ある日イケメンゾンビの「R」が人間の女の子を好きになってしまった。そして、彼女を食べずに生きたままゾンビ仲間の元に強制的に「お持ち帰り♡」してしまった。
普通、ゾンビに襲われると食われてしまい、感染し、次は自分も加害者になるというセオリーがここで崩れてしまった。食われないからそのままの人間だ。
このシチュエーションのゾンビ映画はなかった。そのRというゾンビはノロマなんだけど優しい。しかも言葉は理解しており、ほんのすこしだけ喋られるのだ。
このシチュエーションは、カタチこそ違うが、ドラキュラの花嫁のマリアンヌや、キングコングのアン、オペラ座の怪人クリスティーヌと酷似している。違うのは、Rが、ゾンビでさえなければ理想のカップルになりそうな点なのだ。
まさにゾンビ版の「ロミオとジュリエット」といったほうが良い。
しかもそのゾンビはノロマだけど優しい。他のゾンビから自分を守ってくれるし、コレクションのレコードを潜伏している飛行機の中でかけてくれるのだ。レコードはRの言葉の代りにメッセージを伝えてくれる。また、サウンドトラックも80年代の懐かしいサウンドでいっぱいだ。
しかし、彼女は人間の世界に帰りたい。ゾンビの眼を逃れて何度も脱出を試みるが、毎回、ピンチを迎えるが、ゾンビの彼「R」に救われる。
そして、Rの優しさは、人間世界へ彼女を送り届ける決断をさせる。
それは二人にとって大きな隔たりを感じる世界でもあった。
ゾンビの「R」役は、ニコラス・ホルト、Xmenのビースト役などで知られるが、この難しい役どころをこなしている。
まず、ゾンビという感情を出さない演技をした上で、恋心を表現するという前代未聞の演技だ(笑)。
喜怒哀楽が出せない演技で、愛情を表現する。
深夜に彼女を訪ねて、人間の世界の中をゾンビとばれないように会いに行くR 思わずRとの再会に、戸惑う彼女。
二人の運命は…。
9・21土からロードショー オススメです!!!
http://youtu.be/c6PNWX0uV2M
http://dead-but-cute.asmik-ace.co.jp/
ここからはネタバレ注意!!
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この映画の斬新な点は、ゾンビが脳を食べると、その食べられた人の記憶を追尾体験できるという点だ。
ジュリーの恋人であったペリーの脳を食べることによって、よりジュリーの事がよくわかってしまう。また、視点が食べられたペリーの視点なので、ジュリーとの恋人感覚になる。
これは新しいゾンビ映画の展開となりそうだ。
そして、もう一つが、ゾンビが人間へ回帰するという進化だ。抗ウィルス剤とかではなく、人間時代の頃の想い出が、ゾンビのハートに火をつけるという設定だ。
そして、共通の的であるBones(ガイコツ)と戦うというゾンビと人間の共同戦線。
これも新たなゾンビのルールだ。
そして、その後、ゾンビたちが、社会復帰していくシーンは、まるで障害を持つ人へも優しい社会そのものを象徴している。
傘を自由に開けられない「ゾンビ指」という自嘲的なセリフもこの映画ではとてもユーモラスに描かれている。
「ウォームボディーズ」は、初のゾンビ映画のラブコメディとしてのポジションを確立したことだろう。
いや、ここからゾンビのスピンアウト映画の登場をますます期待したいところだ。
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