メガネビジネス2万円から5,000円へ!1/4の価格破壊!

Toshiaki Kanda 2014年12月19日 金曜日
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「JINS」と「OWNDAYS」製の激安メガネなんです。
この2社に「Zoff」を加えた3チェーンが、いわゆる「激安メガネ新御三家」と言われています。各社とも5000円前後を最安値にし、1万円以下でスリープライス、もしくはフォープライスでの商品展開を行う“ツワモノ”たち。ほんの10年くらい前までは2~3万円のメガネが当たり前だったことを考えると、非常に急激な価格破壊であると言えるでしょう。

事実、眼鏡店の平均客単価はこの10年間で15%も減少。その最大の理由は、この「激安メガネ新御三家」の大躍進です。その証拠に、2009年度の3社合計の売上本数は約310万本。国内市場の6分の1に達する勢いです。既存業界への新規参入ということを考えると、このシェアの伸びは異常です。

まずはなぜ、激安メガネの需要がここまで伸びているのかを探ってみましょう。最大の理由は、消費者のメガネに対する意識が変わったことが挙げられます。

かつて医療器具だったメガネですが、今では若者を中心に、アパレル的なアイテムとして認識されるようになっています。

引用元: これでわかった!! 値段のカラクリ|集英社ビジネス書.

眼鏡業界の4Pを刷新したJINS

90年代後半からメガネ市場の市場規模は非常に早いスピードで縮小している。1996年に約6,000億円あった市場は09年には4,000億円を割り込んだ。

メガネチェーン店の隆盛は2000年代まで続いた。三城ホールディングスを頂点にメガネスーパー、メガネトップ、愛眼、ビジョンメガネの大手5社が業界内の優位を保ってきた。

メガネ業界の地殻変動は2000年代初頭のZoffの誕生から始まった。”Zoff”は、海外からの商品導入により、レンズ+フレームの一式を5,250円、7,350円、9,450円のスリープライスで販売し始めたのだ。Zoffの誕生とほぼ同時期に”JINS”が5,250円、8,400円の低価格で販売し、”OWNDAYS”がレンズとフレームを4,780円のセット価格で売り始め、それらの安価でファッション性の高いメガネが若者を中心に消費者から受け入れられたことで”SPA御三家”の低価格メガネが業界を席巻し始めた

JINSは1988年に雑貨卸製造会社として創業し、メガネ市場への参入は2001年であった。メガネ一式が1万円以内という驚愕の安さから、同社が販売した「若者向けの低価格ファッションメガネ」は参入当初大ヒットする。購入客が押し寄せ、既存店舗では対応しきれないために次々と新店舗を増やしていった。
 しかし低価格戦略により躍進を果たしたJINSはその後、不振にあえぐことになる。2006年に大証ヘラクレス(現JASDAQ)への上場が達成されたものの08年に最終赤字に転落してしまい2期連続の赤字となってしまうのだ。赤字の原因は、購入客による”価格への不信感”にあった。JINSの店舗では店頭表示価格は安いものの、レンズ選択や、ブランドもののフレーム購入によって、一万円以上の追加料金が発生することが多かった。特にレンズについては通常の球面レンズの厚みから視界の歪みが大きく、フレームによっては装着できないものもある。一方で非球面レンズは球面レンズに比べて歪みが小さいため視界は自然であり、フレームやデザインを選ばないという長所がある。多くの購入客は「軽くて、薄くて、見えやすい」非球面レンズを望むため、非球面レンズの追加購入に踏み切る。一連の購入プロセスに問題はないものの、購入客にとっては追加料金を支払っているために「店頭価格は安くとも、支払い金額は高くつく」という不信感を招いてしまったのだ。
 しかし09年にそれまで推し進めてきた低価格路線を見直す大きな改革を実施することで、2010年には売上のV字回復を達成する。2010年からの2年間で、店舗数は2倍以上の171店に、売上数も倍以上の350万本に拡大した。今後、中長期的には売上高1,000億円、国内500店舗を目標としているが、その高い目標の達成も現実味を帯びてきている。

 JINSの販売コストが高効率な理由は店舗当たりの売上高の多さにある。JINSの一店舗の平均売上高は年間1億5千万円弱であり、メガネスーパー(5千万円弱)のおおよそ3倍となり、従来のメガネ店と同規模の店舗でありながら、大幅な売上増を達成している。JINSの1店舗当たりの売上を大幅に高めている秘密は、効率的なオペレーションにある。従来のメガネ販売店では、専門の担当者が時間をかけて行っていた視力測定やレンズ加工を、JINSでは最新設備を導入することで自動化した。これにより、より短時間で多くの来店客に商品を提供できるようになった。
 JINSは画期的な低価格戦略により当初は飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を遂げる。しかし冒頭に述べたとおり、「店頭価格は安くとも、支払い金額は高くつく」という価格の不明瞭さから勢いは次第に落ちていく。危機感を募らせたJINSは09年の改革で、”低価格化”だけでなく”価格の明確化”にも踏み込んでいく。「市場最低・最適価格で新しい性能や新しい商品を提供し続ける」というビジョンのもと、”明確で低価格なラインナップ・機能的なメガネ”という要素を組み込むことで、新たな成長へのステップアップを可能にした。
 店頭価格への消費者の不信感を払拭すべくJINSは09年5月に新価格体系「NEWオールインワンプライス」として、4,990円、5,990円、7,990円、9,990円の4タイプの価格帯を導入した。特に業界に対して大きなインパクトを与えたのが、オプションとして追加料金が必要であった「薄型非球面レンズ」を標準装備としたことである。購入客は追加料金なしに「薄型非球面レンズ」を使用することが出来るため、店頭価格と変わらない支払価格でのメガネ購入がしやすくなった。JINSが取組んだ、レンズの追加料金の撤廃や明快な価格体系への移行は消費者からの不信感を取り除き、その後のJINS再成長の原動力となった。

http://www.jmrlsi.co.jp/sc100/case/2013/jins.html

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