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マイクロソフト、スカイプを85億ドルで買収 – WSJ日本版 – jp.WSJ.com
http://j.mp/jfSPaq
2011年05月10日、米マイクロソフトは、インターネット電話サービスのスカイプを現金85億ドル(6850億円)で買収することで合意にスカイプはマイクロソフトの一事業部門となり、スカイプのトニー・ベイツCEOは「マイクロソフト・スカイプ」の社長に就任する。
Skypeといえば、eBayが保持して生かしきれなかった事業。
eBayからSilver Lakeへの2009年の売却価格は、19億ドル(1520億円)(株式の65% 35%はeBayが保持)。
http://japan.internet.com/finanews/20090902/12.html
eBayが2005年に買収した時は26億ドル。昨年の事業価値は27億5000万ドル
こういった経緯から見ても、マイクロソフトのお買い物は、3倍以上高いお買い物。
2009年で買わずに、なぜ2011年の今頃になって、3倍以上の金額をだしてでも、突然Skypeが欲しくなったのか?
その理由は Google Androidの存在とApple iPhoneのスマートフォン市場への復活だ。
かつてといっていいくらい、当初のスマートフォンとは、マイクロソフトOSのケータイや一部でPalm OSのことをさしていたはずだ。それが、もはや、スマートフォンという語彙にマイクロソフトOSの存在感はない。
さらに、VISTAの投入失敗により、XPからWindows7へのリプレースに10年以上の歳月を必要とした遅れなどもマイクロソフトに陰りを与えてきた。
幸いながら、BtoBにおける閉鎖的でかつ独占的な市場において企業は存続できたが、そこには未来がない。クラウドで出遅れ、ソーシャルで出遅れ、特にケータイにおいては、2回週以上の遅れだ。
マイクロソフトは7が2年目で売上が落ち始め、かろうじてofficeが、Xbox360のキネクトなどの飛び道具を入れても、「次」がないのだ。
2011年1~3月期決算によると、
売上高 164億2800万ドル(約1兆3400億円)13%増
純利益は52億3200万ドル(約4270億円)利益率は、31.8%
「オフィス」を含むビジネス部門の売上高 52億5200万ドル(21%増)
営業利益は25%増の31億6500万ドル。「ウィンドウズ部門」の売上高 44億4500万ドル(4%減)
営業利益も10%減の27億6400万ドル「サーバー&ツール部門」は売上高 41億400万ドル(11%増)
営業利益は12%増の14億1900万ドル。「ゲーム機などの娯楽・機器部門」は売上高9億3500万ドル(60%増)
営業利益は50%増の2億2500万ドル「インターネット検索などオンライン部門」は売上高6億4800万ドル(14%増)
営業損益は7億2600万ドルの赤字(前年同期は7億900万ドルの赤字)
次のOSが利益を出すのは5年後以降(2016年〜)、Officeスイーツもあと数年で頭打ち。サーバやツールもリプレイスが終われば頭打ち、サーバーもクラウドの進化が逆効果となる。
ゲームも、ポータブルデバイスとしての、スマートフォンに侵食され始める傾向がみえはじめる。
そこで、スカイプだ。スカイプが今まで展開してこなかったのが、BtoB市場である。
マイクロソフトの企業の特性を知り尽くした戦略だ。一度インストールしてしまえば、よほどのことがない限り、マイクロソフトとの縁は切りにくい。
スカイプ買収は、マイクロソフトが、その分野に対して、目をつけたのではないだろうか?
しかしながら、目をつけるタイミングがすべて遅すぎる…。
ヤフーに対しての買収交渉…、Bingの展開… IE9.0のリリース…
skypeがMSの傘下になることによって、何らかの核融合が起きることを願いたいが、現在のマイクロソフトでは活かしきれないような気がしてならない。
売り抜けて稼いだのは、Silver Lake以下、マーク・アンドリーセンのAndreessen Horowitzらだ。
マーク・アンドリーセンは髪がなくなった分だけ鼻が効くようになった。
Irony Alert: Marc Andreessen Talks About Microsoft Forking Over $8.5B for Skype