【映画】TOB買収 がわかる『天国と地獄』黒澤明 監督

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2019/03/13/WED NHK BS プレミアムシネマ

 

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天国と地獄 [Blu-ray]

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冒頭の 会社の幹部たちの悪巧みから始まる…。

25パーセント の株式を持つ社長。

21パーセントの株式の役員たち。

13パーセントの株式を持つ三船敏郎。

 

役員と三船敏郎を、合わせると34%

議決権を持ち、会社をコントロールできる。

 

三船敏郎が、反対すると、役員たちは、社長と組み46パーセントでお前を追い出すと、逆に脅す。

 

実は、三船敏郎は、密かに会社の株式を密かに買い集めていた。

3年間で15パーセント集め、実は28%の株式を三船敏郎は、持っていたのだ。

 

さらに、現在、5000万円で19パーセントを手に入れる事ができるようになろうとしていた。

TOB 株式公開買い付けによる買収計画だった。

 

つまり、三船敏郎の株式は合計で47%となり、社長と役員たちの合計の46%を1%だけ上回るのだ。

三船敏郎は、秘書の三橋達也に、大阪まで飛行機で5000万円の小切手を渡させようと考えていた。

しかし、秘書の三橋達也は、5000万円が1/3の手付金でしかない事に気づく。つまりあと、1億円が必要なのだ。

 

三船敏郎は、豪邸まで、抵当に入れて5000万円を作ったのでそんな1億円なんてどこにもない。

しかし、47%の株式をもち、来月の株主総会をのりこえ、会社の実権を握ればなんとでもなるという買収アイデアだったのだ。

 

そんな時に、三船敏郎のところに、子供を誘拐したという脅迫電話がかかってくるのだ…。

3000万円用意しろという。

明日中に揃えろと言う。

しかし、誘拐した子供は三船敏郎の子供ではなく、運転手の子供が間違えられて誘拐されたのだ…。

ここまでは、エドマクベインの原作通りの設定だ。

「キングの身代金」 

 

しかし、ここまで時間をかけてかけて、練り上げてきたストーリーだけど、ラストは突然すぎる…。おいおい、そこで終わるのか???

 

 

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TOB(ティーオービー)とは、“株式公開買い付け(Take Over Bid)“の略称で、上場企業の発行する株式を、通常の市場売買でなく、あらかじめ買い取る「期間」、「株数」、「価格」を提示して、市場外で一括して買い付けることを言います。

TOBは、主に上場会社を買収したり、経営の実権をにぎるために使われます。おおまかにですが、TOBをすると下記がおこなえるようになります。

発行済み株式の33%(3分の1)超を取得すれば、重大な決定事項を拒否できる
50%(2分の1)超を取得すれば、社長をはじめとする役員の選任をおこなうことができる
66%(3分の2)以上を取得すれば、会社を解散・合併することができる

 

https://kabukiso.com/column/tob.html

 

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まさに、伊藤忠とデサントがTOB買収のまっさかりである…。

伊藤忠商事は15日、スポーツ用品大手デサントへのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。目標の721万株に対して2倍の約1500万株の応募があった。持ち株比率は、従来の約30%から目標にしていた40%に高まる。経営方針をめぐって対立するデサントに経営体制の刷新などを求める。

今年1月31日から3月14日までTOBを実施してきた。1株あたりの買い付け価格はTOB直前の株価の5割高の2800円で、一般的な2~3割の上乗せ幅より好条件だった。応募数が目標上限を上回ったため、抽選を行い、目標株数で完了した。

https://www.sankei.com/economy/news/190315/ecn1903150037-n1.html