■KNNエンパワーメントコラム by日刊デジクリ
気になるCM ベスト5選
HDが勝手に録画しているTV番組を見るだけで精一杯な日々だが、スポットで流
れる気になるCMを丹念に見直すことができるのも、逆にメリットなのかもしれ
ない。今回は、最近のCMで気になった作品を紹介してみたい。テレビで直接購
入に結びつくかどうかは疑問であるが、潜在意識や顕在意識に残ることはCMに
とっては必要なことだと思う。
【第5位】佐川急便 e-collect編
e-collectの上原多香子のCMは、見終わってからもしばらくとても気になった。
なぜならリップシンクが完全にあっていないから。外人のアテレコならば、あ
りえるのだが、日本人のしかも当人のリップシンクがあわないCMははじめてで
はないだろうか? CMは注目されればいいという発想であれば、ビックカメラ
の携帯のデジタル呼び出し音と同じで、下品なだけかもしれないがこちらはア
イデア賞もの!
しかし、どういうCMプランナーの意図があるのかとても知りたくて気になる。
さらに、テレビなのに特記事項が6ポイントクラスの文字で明記されている点
だ。我が家の50インチプラズマハイビジョンディスプレイ(嘘!)でも文字は
判読不明だ。まだ、消費者金融の特記事項のほうが読みやすかった。明記さえ
していれば読めなくてもいいのだろうか?
【第4位】NTT DoCoMo FOMAパケット定額制 パケホーダイ
http://www.nttdocomo.co.jp/museum/cm_gallery/talent02.html
NTT DoCoMoの加藤あいさんがタクシーを呼ぶシーン。最初のシリーズでは、な
ぜか最後に「タクシー!」と加藤あいさんが呼ぶのは、定額制によって余った
お金で自由にタクシーが乗れることをイメージしていると思っていた。
しかし、そうではなかった。今回のシリーズでは、タクシーが定額料金だった
らということをイメージさせているCMになっている。しかし、タクシーが定額
制で走ってくれても、遠距離ならまだしも、近距離だとあまり期待できる効果
はなさそうだ。当然、パケホーダイも長時間のユーザーならまだしも、どのく
らい使うとパケホーダイがお得なのかがわかりにくい。
しかし、ヘビーユーザーならFOMAにしたくなることでしょう。ちなみにボクは、
京セラのオペラブラウザ搭載のH”AH-K3001Vを選択した。定額でどこでもCHTML
ではなくHTMLがブラウズできるから、ちっちゃなキーボードのないパソコンを
持ち歩く感覚だ。
【第3位】アディダス Impossible is nothing モハメッド・アリ編
娘のレイラ・アリとの対戦や、1974年のザイールをランニングするCM。ベッカ
ムやジダン、さらにイアン・ソープにマリオン・ジョーンンズ?もいるではな
いか!
http://www.adidas.com/campaigns/impossibleisnothing/content/home.asp?regionid=22&countrycode=us&country=us
映画「アリ」のプロモーションかと思ったら、実映像のアリの合成映像だ。こ
の手法は映画「フォレストガンプ」で登場したが、昨今の技術進化はすごいと
思う。1970年代のあのフィルムのあせた色質が見事に反映されているので、自
然に注目してしまう。このシリーズは、特撮とともにスポーツの変わらないス
ピリッツを伝えるアディダス社のポリシーを伝えるのにいい効果を与えている
ことだろう。しかし、最後のロゴをNIKEにしてもPUMAにしてもいいくらい差別
化されていない産業になってしまったようだ。
【第2位】クレラップ Newクレラップ
クレラップのワカメちゃんっぽい女の子(外島千夏さん、7才)。まるで映画
の「アメリ」そのもの。キャラクター名は、「クルリちゃん」っていうそうで
す。もう、色のトーンといい、髪型といいパクリそのものだけど、好感度は高
い。しかし、あまりに子供がまねをしそうなので、「食品包装以外には使用し
ないで下さい」との注意書きも登場している。そんなことはない。オークショ
ンで販売する書籍の包装にラップは欠かせない。機能を訴求するだけの広告か
ら、使っているほのぼのとしたシーンを共有したく、童心のいたずら心を刺激
させられるCMだ。おもわずリモコンやマウスなどにもラッピングしたくなった。
【第1位】P&G ハーバルエッセンス 機内編
http://yes3.jp
ティザー広告のキャンペーンに引き続き、「yes! yes! yes!」の快感体験を訴
求するCM。なんで機内のトイレでシャンプーをはじめるのかが不思議? さら
にINTERCOM(非常呼び出しボタン)に触れてしまって機内放送モードになって
しまうことも不思議! 最後はご婦人が「私にもアレいただけます?」と機内
サービスでお願いする奇妙さ。
この現実ばなれした「快感体験」の訴求はいやがおうでも記憶に残ってしまう。
特に外国人女性の「yes! yes! yes!」は、男性の脳の中枢までも刺激してしま
う。永谷園のお茶漬けの「ズルッズルッ」の本能によびかけるシズル感をヘア
ケア製品にもってきたところがスゴい。
すぐさま「ドンキホーテ」で購入してしまい、バスルームで体験したが、「ye
s」は1回くらいだった。妙に香りがきつくて急いで使い終わるまで我慢してい
る。ちなみにサイトでは、あの着声がダウンロードできるというので、携帯で
喜びいさんでダウンロードしてみたが、見事に期待はずれ…。男性版のyesも
あったがこっちも…であった。
CMは製品とは、まったく別物として評価していくことも大事かもと思った。