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内閣支持率は科学するもの、内閣支持率をマーケティングしてはならない
連日、テレビや新聞では、民主党の組閣に向けての報道に注目が浴びている。
先週(2009年08月31日)は、どのチャンネルをまわしても蓮舫参議院議員が、民主党のプランを説明していた印象さえ持っている。
この人選は本当に抜群の人選だった。
テレビの生本番に強く、党のマニフェストを完全に理解し、どんな質問に対しても、120%以上の答えを嫌みなく、好感度を保ちながら答えている。
今までの蓮舫議員では、相手を論破してしまう局面が、よくありがちだったが、今回は相手の言い分を十分に認めた上で、反論するのではなく、民主党の良さを敵を活かしながらうまく伝える。いわば、答弁が、空手から合気道へ変化したような印象をうけた。不思議に否定されていない敵は、蓮舫議員のスポンジ力にまんまと吸い込まれてしまう。
通常、女性議員のシャキシャキしすぎた態度は、熟年層のウケが悪いが、蓮舫参議院議員の場合は、相手を否定せずに、いろんな引き出しから瞬間的にググり、的確な答えを困った顔で、ちょっとトーンを落として発言する。かといって、決して「オンナ」を武器にしていないところも女性層からのウケもよいはずだ。
これは今までになかった政治キャラだ。 実は、かつての小池ゆりこ議員がこの路線であった。
ここまでは、すべて、順風満帆である。
そして、今週だ。
連日、連夜、この五月雨式な発表は見事といえる。
ざっと見るだけでも、こんなところだ。
※敬称略
2009年09月03日(木)
幹事長 小沢一郎 内定
2009年09月04日(金)
官房長官 平野博文 ※党役員室長(60) 内定
2009年09月05日(土)
国家戦略大臣 兼 副総理 兼 党政調会長 菅直人 ※代表代行(62) 内定
外務大臣 岡田克也 ※幹事長(56)内定
財務大臣 藤井裕久 ※最高顧問(77)内定
2009年09月09日(水)
連立政権の合意
民主党 鳩山由紀夫党首
社民党 福島瑞穂党首
国民新党 亀井静香党首
衆院議長 横路孝弘 ※前衆院副議長(68)内定
2009年09月10日(木)
環境大臣 福島瑞穂 社民党 党首の要求
総務大臣 亀井静香 国民新党 党首の要求
と連日、テレビのニュース、モーニングバラエティ番組、新聞の一面までもずっと独占中である。
広告効果としては何100億円にも値するものである。
来週、2009年09月14(月)、15(火)、16(水)、にも大臣がポツリポツリと五月雨式に決定して、全国民の関心事がトップを飾ることになるだろう。
そして、シルバーウイークの2009年09月19日〜23日(水)は、「どうなるこれからの日本?!」や「新大臣でどう変わるのか?」といったテレビ番組で、民主党の組閣と、それに抜擢した理由を、またもや蓮舫議員がどの番組を見ても解説していることだろう。
きっと、ソツなく語れる彼女のおかげで、内閣支持率は空前の高さからスタートすると予想したい。
おそらく、小泉純一郎元総理の47.18%を超えるとボクは予想している。
http://www.jiji.com/jc/v?p=nc-pol_cabinet-approval-rating
もしかすると、歴代初の60%台にまで、いくのかもしれない。
※過去最高は、細川護煕58.99%((池田内閣以降))
そして、10月以降が、本番であり、本当にいろんな問題に実際に直面していく。
民主党新人議員が出演していたとされる「盲獣VS一寸法師」などは氷山の一角だ。
ファーストレディのスピリチュアルな霊感発言にも、要注意だ。特に海外での発言にも気をつけたい。
雑誌不況の週刊誌では、一番ピークになった時にリークするのが常識だ。
そうなると…、60%近くまでに上った内閣支持率は、下がる方向にしか向かない。
各メディアが調査してきた支持率は、国民の声として、発表される。
そもそも、支持率は何で形成されているのかを「科学」しなければならない。
理数系の鳩山次期首相なら科学できるはずだ。決して、支持率をマーケティングしてはならない。
支持率は、マスメディアで形成されている。
国民は政治活動の大半を、特に内閣の動きは、マスメディアからの情報でしか判断できない。
すべての国民は、メディアからの発表によって、操作されているとはいわないまでも、影響を受ける。
メディアの記者のとらえ方や、失言のビデオ報道、編集された映像によって、内閣支持率は、今までも大きく影響を受けてきた。地方の講演会でのささいなレトリックが翌日、新聞の一面に…。漢字を読み間違えただけで、大スクープ。
マスメディアもスキャンダラスな失言を常に期待しており、常に失言に対してのトラップも仕掛けている。
まっとうな政治を、報道してもニュースにならない。つまりプラスは報道されず、マイナスだけが編集されて報道されている。
それに対してのマーケティングは、失敗しないこと。語らないこと。よけいなことをしないことだ。
これに大失敗をくりかえしたのが、前与党の自民党だ。
支持率が落ちると、与党内部が一番の悪の中枢へと変身し、外部ではなく内部と戦わなければならなくなる。
更迭しても余波が止まらない場合は、内閣解散さえもありうる。総理不信任もだ。
だから、民主党に言いたいのは、支持率をマーケティングしてはならないということだ。
では、どうすれば支持率を科学できるのか?
それはいとも簡単なことだ。
メディアの先にいる国民の前、アクセスしてくる国民を相手にすることだ。
首相官邸のサイトは、もうすでにできていなければおかしい。
民主党のマニフェストの言葉を拡大解釈すると、当然、もうすでに、首相官邸のサイトのプロトタイプを構築し、公開していなければならない。
首相指名があった時点でこのサイトが劇的に変化することに期待する。
http://www.kantei.go.jp/
オバマ大統領は、Change.govというサイトを、whitohouse.govのブッシュ政権がある頃から立ち上げて、未来の大統領の姿を明示していた。
残念なのは、民主党のどのサイトに、この日本国民の最大の関心事に関するニュースが全くどこにも記載されていない。
少なくとも、メディアに発表すると同時にウェブサイトに記載すべきなのだ。
それが本当の意味での情報公開なのだ。
また、オバマ大統領は、新しく
CIO(最高情報責任者) ビベック・クンドラ
CTO(最高技術責任者)アニーシュ・チョプラ
CPO(最高業績責任者)ジェフリー・ザイエンツ
という新時代のポストも用意し、IT時代に対応した米国連邦政府を作っている。
民主党の現在のサイトのどこに、未来を感じることができるのだろうか?
http://www.dpj.or.jp/
ITに関する広報戦略を持たないと、マスメディアのミスリーディングによって、また支持率の数字にふりまわされてしまう。
国民はそれほどの愚衆ばかりではない。
ボクみたいに、一日中テレビに釘付けの人などはどこにもいない。
マスメディアに依存するのではなく、自らのウェブサイトやITを駆使して、政治活動をライブで伝える努力をしなければならない。
もちろん、官僚に対して、リーダーシップを発揮する一番の方法は、各省庁のウェブサイトのデザインを統一させて、修正させることだ。
各省庁によってちがうことは、たくさんあるが、共通させることによって、透明性を高めることは十分可能だ。
そのためにも、広くウェブ制作会社を集めて、開かれたコンペティションをおこない、業者選定の見本を見せるべきだ。
予算はたとえば、5億円あります。しかし、全省庁のリニューアルプランをお願いする。
フォーマットも統一する。
日本の省庁のフォーマットを一緒にすれば、データも見やすくなり、当然、透明度も高まるからだ。
オリエンテーションは、9月末日。プランだしに2週間。コンペ作品は公開します。10月末業者決定。
11月1日公開の迅速なスケジュール。
省庁のヒアリング、全データのデータベース化、予算の積み上げプロセスの明確化。作業中のサイトも公開というスタイルが理想だ。
実は、ウェブサイトのルールを取り決めること、そのものが官僚文書のフローを把握しコントロールすることと同義語なのである。
ぜひ、このウェブサイト構築プランを、内閣発足の際に検討願いたい。
改ざん防止のためのPDF文書よりも、シュミレーション可能なExcell文書で公開し、広く国民にも監視させるべきではないだろうか?
それが、「ソーシャル・ガバメント(社会政府)」の発想だ。
国民ひとりひとりが政治参加する、それが本来の政治の仕組みだ。
いままでは、それが不可能だから、できるだけ公正に代表者を選ぶしくみを発明した。
それが「選挙だ」。
そして、次に広く国民の民意をはかるメジャーメントが必要となった。それが、内閣支持率だった。
しかし、その民意に至るまでのプロセスが何も公開されず、スキャンダラスな面だけしか報道されなくなった場合、そのメジャーメントを信頼する必要はない。
このマスメディアを通じて、全国民が注目するこの期間に、できるだけ何かあれば、ウェブにアクセスすれば解決するという経験を国民に学習してもらうべきではないのだろうか?
参考までに、この閣僚名簿を記載しておく。
大事なのは、民主党『これからの内閣』閣僚を、どこよりも早く、(もちろんメディアよりも早く)、ウェブで発表すべきなのだ。
「民主党、ウェブで組閣発表!」が、テレビのブレイキングニュースや新聞の一面を飾る日。
メディアと国民が同時に情報を知り得ることが、今後の民主主義のありかたを大きく変化させる。
民主党『次の内閣』閣僚
http://www.dpj.or.jp/governance/gov/next_cabinet.html
ネクスト総理大臣 鳩山 由紀夫
ネクスト副総理大臣 小沢 一郎 菅 直人 輿石 東
ネクスト国務大臣 岡田 克也
ネクスト官房長官 直嶋 正行
大 臣 副大臣
ネクスト総務大臣 原口 一博 黄川田 徹 加藤 敏幸
ネクスト外務大臣 鉢呂 吉雄 武正 公一 白 眞勲
ネクスト防衛大臣 直嶋正行(兼務) 山口 壯 一川 保夫
ネクスト内閣府担当大臣 松井 孝治 泉 健太 藤本 祐司
ネクスト財務大臣 中川 正春 松野 頼久 大塚 耕平
ネクスト金融担当大臣(経済財政担当) 大畠 章宏 下条 みつ 大久保 勉
ネクスト厚生労働大臣 藤村 修 山井 和則 中村 哲治
ネクスト年金担当大臣 長妻 昭 蓮 舫
ネクスト経済産業大臣 増子 輝彦 大島 敦 藤原 正司
ネクスト法務大臣 細川 律夫 加藤 公一 松野 信夫
ネクスト文部科学大臣 小宮山 洋子 牧 義夫 鈴木 寛
ネクスト子ども・男女共同参画担当大臣 神本 美恵子 西村 智奈美 島田 智哉子
ネクスト農林水産大臣 筒井 信隆 笹木 竜三 高橋 千秋
ネクスト国土交通大臣 長浜 博行 後藤 斎 室井 邦彦
ネクスト環境大臣 岡崎 トミ子 伴野 豊 ツルネン マルテイ
ネクスト官房副長官 長妻 昭(年金担当大臣兼務) 福山 哲郎